Web集客コンサルティングを導入したいと思われる企業様に向けてのコラムです。
今から15年以上前、ホームページを制作すれば集客ができる時代がありました。そのころは、まだすべての企業がホームページを持つ時代ではなかったためです。ところが、それ以降は、ほとんどの企業がホームページを持つようになり、ホームページを制作しただけでは、集客ができなくなりました。そのときに流行したものがSEO対策です。
今現在では、SEO対策だけでは集客ができないことは、ほとんどの方がご承知のことでしょう。このコラムのテーマでもある、Web集客コンサルティングの時代に入りました。当社では、メイン事業の一つです。
Web集客コンサルティングの営業でときどき聞かれること、それは
当社と同じ業界での実績はありますか?
コンサルティングの営業を行うときに、コンサルタントの実力を知る一つの指標として、新規顧客から実績を問われることがあります。私自身は、決まり文句のように、どちらかの返答をいたします。
- 残念ながら、貴社の業界のお仕事をしたことがあります。ですが時効ですのでご安心ください。
- 貴社にとってラッキーです。当社は貴社の業界のWeb集客コンサルティングはしたことがありません。
前者の返答は、過去に実績がある場合です。後者の返答は、実績がない場合です。お客様は、「当社と同じ業界での集客実績のある人にコンサルティングをお願いしたい」とお考えのことと思います。ところが、この返答は、質問の趣旨と異なっています。この返答で述べたいことは、「実績のない業界の方が、コンサルタントの腕を存分に振るうことができる可能性がある」ということです。
その理由を、次の目次に沿ってご説明いたします。
実績がないが故のメリット
自社と同一の業界の実績がないことがメリットになる場合があります。
費用を下げられる可能性
ネット検索を活用しての集客を行うSEMを行う場合、SEO対策が重要なカギとなります。コンサルタントが過去に同一業界の企業のSEMを行ったのであれば、そのクライアント企業のホームページは、SEO対策が行われているはずです。
もし、その企業のホームページよりも上位ヒットさせたいのであれば、その企業のホームページよりもSEO対策の強度を高める必要があります。その場合、もちろんSEO対策の実施費用が高くなります。
ところが、実績のない場合には、過去の基準がないために、費用を下げられる可能性があります。
新しいアイデアでのチャレンジ
当社のWeb集客コンサルティングでは、SEO対策を駆使して集客をおこなう方法をご提案することが多いです。その場合に、競合他社ホームページよりも上位ヒットしやすく、かつ集客につながりやすいホームページの構築をご提案するようにしています。
当社では、過去に実績のある業界の新規顧客からのご依頼の場合は、基本的なマーケティング手法に加え、過去に提案したけれども採用されなかったアイデアや、新しいアイデアを用いると思います。しかし、そのようなアイデアがなければ、過去に行った手法を踏襲するしかありません。過去の実績にとらわれて、新しいアイデアが出にくい可能性もあります。
このように、同一業界のWeb集客に実績のないコンサルタントであれば、過去の実績にとらわれないため、費用対効果を考えて別の方法でのSEO対策を提案してくれる可能性もありますし、SEO対策以外の方法での集客を柔軟に提案してくれる可能性もあります。
業界の実績よりも大切なこと
マーケティングの知識
そもそも、実績がないからと言って、集客ができないかと言えばそうではありません。マーケティングの知識は、業界が異なっても有効です。マーケティングの知識があれば、似たような方法で集客ができる業界であれば、応用ができます。
当社が提供するWeb集客コンサルティングには、特定の条件に合致する企業様であれば、ホームページの集客力を飛躍的に高める技術を持っています。私自身の実績として、弁護士事務所のWeb集客に成功した手法を、工作機械のメーカーや、パッケージソフトウェアの開発をしている企業など流用したところ、それらでもWeb集客に成功した事例があります。
このように、自社と同一の業界で実績がないからと言って、Web集客ができない理由にはならないことをご理解いただけたかと思います。
ホームページ制作ができること
コンサルティングの契約内容にもよりますが、Web集客コンサルタントの支援内容として、レポートを提出して終わりの場合もあるようです。そのレポートを読み取り、何かを実施しなければ、何も変わりません。
コンサルタントに作業を依頼すると値段が高くなる可能性はありますが、実務の重要な部分はコンサルタントに依頼する方が良い場合があります。
例えば、当社のWeb集客コンサルティングでは、できればHTMLコーディングは当社にて行うようにしています。その理由として、クライアント企業が提携するホームページ制作会社と連携が取りにくい場合があること。SEO対策ができるホームページ制作会社であったとしても、実際のコーディングを確認すると、SEO対策のレベルが低い場合がとても多いことが挙げられます。
できれば、ホームページを制作する知識があり、顧客の既存ホームページを見た瞬間に改善すべき箇所を指摘できるぐらいのスキルを持っている人にお願いしたいものです。
コミュニケーションスキル
最後に、コミュニケーションスキルについて述べたいと思います。コミュニケーションスキルは、Web集客コンサルタントのみならず、すべてのコンサルタントに必要なことだと思います。コミュニケーションスキルの中でも、高度なコミュニケーションスキルの一つである「コーチングのスキル」を身に付けていると理想的です。
ホームページ制作では、文章力がとても大切です。なぜなら、文章力がSEO対策にもなりますし、集客にもつながるからです。ホームページの文章は、クライアント企業の担当者様への質問によって生まれます。つまり、質問を駆使するコミュニケーションスキルである「コーチングのスキル」が大切になります。
Web集客コンサルタントは、クライアント企業様の業界の競合他社の分析は必要ですが、業界に精通している必要はありません。いくら精通しようと思っても、クライアント企業様には敵わないからです。Web集客コンサルタントは、業界に精通している担当者の方から、集客につながる有効な情報を引き出すコミュニケーションスキルが求められます。コミュニケーションスキルを発揮するために、クライアント企業様の業界の用語を知る努力は必要です。
私は、12年ほど前にこのことに気づき、コンサルティングやホームページ制作にコーチングを取り入れました。
まとめ
Web集客コンサルタントを選ぶときには、自社と同一業界での実績があるのかどうかは、コンサルタントの実力を評価する一つの指標ではありますが、大切な要素ではないことは、ご理解いただけたかと思います。
Web集客コンサルタントに求めるべきことをまとめると、次の通りです。
- 他社が行っていない新しい集客のアイデアを提案してくれる
- なるべくコストを下げられるような柔軟な提案をしてくれる
- マーケティングの知識を持っている
- ホームページを制作できる
- コミュニケーションスキルがある
ちなみに、過去にコンサルティング実績のある業界のお客様から支援のご依頼をいただいたときには、過去のお客様とのご縁が切れている場合には、お請けいたします。また、ご縁が続いている場合には、そのお客様と商圏が被らない場合や競合とならない場合にはお請けしています。
Web集客コンサルタントに支援を依頼しようと思われる企業様のご参考になれば幸いです。
この記事の著者
経営・集客コンサルタント
平野 亮庵 (Hirano Ryoan)
国内でまだSEO対策やGoogleの認知度が低い時代から、検索エンジンマーケティング(SEM)に取り組む。SEO対策の実績はホームページ数が数百、SEOキーワード数なら万を超える。オリジナル理論として、2010年に「SEOコンテンツマーケティング」、2012年に「理念SEO」を発案。その後、マーケティングや営業・販売、経営コンサルティングなどの理論を取り入れ、Web集客のみならず、競合他社に負けない「集客の流れ」や「営業の仕組み」をつくる独自の戦略系コンサルティングを開発する。