社長の夢実現への道

商品改善の方向性で失敗しにくいマーケティング分析方法

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商品改善の方向性で失敗しにくいマーケティング分析方法

自社生産している商品の売れ行きが悪くなってきたときは、2つの方向性があります。

1つは商品を切り捨てることです。もう1つは、商品を改善して付加価値を高め、商品を売れるようにしたり、利益率を高めたり、商品が売れる寿命を延ばしたりすることです。

このコラムでは、中小企業で商品やサービスの開発を担当している社長や経営者向けに、商品をどのように改善したら売れるようになるのか、失敗しにくいマーケティング分析方法として「マーケティングの3C分析」をご紹介いたします。

もし、「分析をコンサルタントに依頼したい」、「分析の方法を習得したい」」とお考えであれば、当社にご相談ください。

商品の改善をしていますか?

民主主義社会で活動している私たちは、現状維持を考えていると、脱落していくことになっています。何かをして成長を目指すことで、現状維持もしくは成長ができます。

商品も同様で、何もしなくて勝手に売れ出すことは、ほとんどありません。商品を改善することで現状維持、もしくは売上を伸ばすことができます。

そして、売上を伸ばすか落とすかの要因は、ちょっとしたことの差の場合もあります。

商品の売上の下がり方は2種類

商売では、固定客がついたら収入の踊り場ができて、安定して経営ができるようになります。

パン屋さんや居酒屋のような店舗経営であれば、定期的に利用してくださるお客様が一定以上に増えると安定します。店舗経営では、よく「300人のファンができたら安定する」と言われています。店舗の規模によって、安定するためのリピーター人数は異なりますが、一つの目安になります。

BtoB営業をされている企業であっても同様です。部品製造の会社であれば、中堅や大手企業からの定期的な注文が入り、安定しているところもあります。サブスクリプション・ビジネスを展開できても、安定収益が得られます。

安定経営を目指すことは大事なことですが、そこに安住していては、いずれダメージを受けることになります。

そのダメージは、「急転直下型」と、「ゆでガエル型」があります。

急転直下型

急転直下型は、急に商品が売れなくなるダメージです。取引先からの取引停止が主なものですが、原材料の仕入れられなくなったり、お客様が仕入れ先を変更したりした場合です。

こちらは緊急性が高いので、すぐに商品を改善するなり、新商品を開発するなり、販売活動を積極的に行うなどして、すぐに取り掛かることができます。

ゆでガエル型

ゆでガエル型とは、カエルをお湯に入れたら熱いのでそこから飛び出すのですが、カエルを鍋の水の中に入れて火をつけると、少しずつ温度が上がって行ってゆでガエルになって死んでしまうことです。

実験したことはありませんが、昔から言われている例え話です。この比喩のように、商品の売上高が少しずつ下がって行ったとき、それに慣れてしまって、いずれ利益が出なくなってしまいます。

それぞれの下がり方で特徴があり、対処の仕方がありますが、どちらにしてもあらかじめ手を打っておきたいものです。その手の打ち方の一つに、既存商品の改善があります。商品の改善をして、それを新商品として発売する場合もあります。

どのような改善するのかは先見力

そのときに、どのような改善をすれば売れるようになるのか、直観力が働くことが大事なのですが、それを「先見力」と言います。先見力とは先を見る力のことですが、先見力があると「商品をどのように改良したら、どのくらい売上高がアップするのか」という直感が働きやすくなります。

経営者は常に勉強をしないといけないものですが、先見力を鍛えるために行っているようなものです。勉強して、そして常に考え、考え続けることで、本物の先見力が出てくるものです。

先見力は経営者が自社の未来に責任を持つための能力ですので、コンサルタントに協力してもらったとしても、最後の決断は経営者自身で行わなければなりません。そのための先見力です。

経営の勉強は、勉強したことが1/100ほどしか活きない場合もあります。経営の書籍を読んでも、印象に残ることは200ページある中で、ほんの2~3ページでしょう。

「血肉にならないのなら、勉強しても意味はない」とお考えの方もいらっしゃいますが、その僅かな印象に残ったことのちょっとしたことで、売上高を伸ばしたり、競合他社との競争に勝ったりする要因になることがあります。

商品を改善するための先見力を鍛える勉強の一つとして、商品の改善をするための分析手法の勉強があります。「分析を行って、どのように改善したら良いのか検討する」ということです。

マーケティング分析による商品改善

先見力があり直感が働きやすい人でも、いつまでも直感に頼っているわけにはいきません。ロジカルにマーケティング分析ができるようになれば、社長でなくても既存商品を改善する方向性が分かる可能性があります。

誰でも思いつきそうなマーケティング分析の方法

マーケティング分析の理想は、消費者に直接確認することです。すぐに思いつきそうな方法としては、次のようなものがあります。

  • 消費者に聞く
  • アンケートを取る

これらは古典的なものですが、消費者から生の情報を得ることができるので、商品の改善にとても有効です。これらの方法は、可能であればぜひとも実施してください。

「なぜ当社の商品を購入されたのでしょうか?」「なぜ、当店にご来店いただけたのでしょうか?」、反対に「なぜ競合商品を購入されたのでしょうか?」という具合です。消費者に直接聞くことは、アサヒビールのスーパードライが生まれたエピソードが有名です。

ただし、消費者に言われたことを、すぐさまホイホイと改善を加えることは控えてください。

例えば、創作イタリアンレストランをしていて、売上高が減ったので、いつもご来店してくださるお客様に「何が食べたいか?」とアンケートを取ったとしましょう。「お刺身と日本酒を置いてもらいたい。」と言われたとしましょう。それを真に受けて、お刺身と日本酒をそのまま提供してしまったら、もうイタリアンではありません。

守るべき商品のコンセプト

商品には変えても良いものと、変えてはいけないものがあります。創作イタリアンレストランの話は極端ですが、商品ラインナップを変え過ぎて、何屋さんかわからなくなり、オーナーが「和風のイタリアンを提供して、優雅なひと時を提供したい」と思っていたものが、居酒屋と同じようになってしまうこともあります。

守るべきものは、商品のコンセプトです。商品のコンセプトが変わる場合には、新商品としてリリースした方が良いでしょう。

以下、失敗しにくいマーケティング分析をご説明しますが、その分析を行った結果、商品のコンセプトを変更すべきと結論に至ったならば、分析結果を基にして新商品開発を行うこともご検討ください。

中小企業は弱者の兵法で戦う

中小企業では、顧客ニーズに合わせて商品を改善すべきです。厳密に申しますと、弱者の場合です。

大手企業であっても、弱者の場合もあります。自動車の大手企業であるトヨタ自動車でも、EV車に関しては、今現在弱者です。(戦略的に今後も弱者のままでいる可能性もあります。)

さて、弱者がシェアを伸ばしたい場合は、基本的に顧客ニーズをつかむことです。ですので、マーケティング分析の方法は、顧客ニーズが中心となるので、「マーケティング3C分析」が有効です。

自社のブランドが浸透し、消費者がブランドを求めるようになってきたら、新しい価値を創造して提供する方法が機能するようになります。これは、強者の兵法になります。

中小企業の商品改善では、ブランディングをするにしても、基本的に弱者の兵法を採用するようにしてください。

強者の兵法と弱者の兵法については、竹田陽一先生の書籍がとても参考になります。

以下、マーケティング3C分析による失敗しにくい商品の改善ポイントの発見方法をご説明いたします。

マーケティングの3C分析による商品改善の方向性検討

マーケットには、顧客と自社、そして競合他社があります。顧客を競合他社と奪い合いをしているのがマーケットです。顧客の創造というものもありますが、基本的に顧客が求めるニーズを探り出すことが大事です。顧客ニーズの分析は、マーケティングの3C分析がおすすめです。

マーケティングの3C分析とは?

マーケティングの3C分析とは、顧客(Customer)、自社(Company)、競合他社(Competitor)を分析するマーケティング分析手法です。次のような3つの円が描かれた図を見たことがある経営者は多いことでしょう。

マーケティングの3C分析

これらの円は、価値を表しています。顧客の円では顧客が求める価値、自社と競合他社の円では、それぞれが与えられる価値です。

そして、顧客が求める価値を、自社のみが与えられる価値。図では水色のところですが、これを「強み」と言います。競合他社と比較して一人勝ちの部分ですので、「ブルーオーシャン」と言います。

「弱み」はその逆で、自社では与えられなく、競合他社のみが与えられる価値です。図では矢印のBの部分です。

赤色の部分は、顧客が求める価値を、自社と競合他社の両方が与えられる価値です。この部分での戦いを、「レッドオーシャン」と言います。レッドオーシャン戦略では、強者の兵法が機能したら勝てます。

マーケティング3C分析の方法については、「マーケティングの3C分析とは?手順や活用法の徹底解説」で詳しく解説していますので、そちらをご参照ください。IngIngオリジナルの3C分析テンプレートのダウンロードもございます。

マーケティングの3C分析による改善ポイントの発見方法

マーケティングの3C分析によって商品改善の方向性を見極める方法ですが、それは、まずマーケティングの3C分析を実施し、次のことを発見します。

  • 顧客が求める価値を、自社と競合他社が共に提供できていない価値 (図のA)
  • 競合他社が提供できているが、自社が提供できていない価値 (図のB)

前者の価値(図のA)が発見できたら、自社商品の強みをさらに増やす改善を検討できます。商品の強みを増やしていくことで、競合他社との圧倒的な差をつけることができます。

後者の価値(図のB)が発見できたら、自社の商品の弱みを打ち消すための改善ができます。自社商品の弱みによって売上高が下がっているのであれば、それを克服するように商品を改善して、競合他社が一人勝ちをしている領域に切り込み、売上高を回復させることができるという作戦です。

どちらでも、トライ&エラーを繰り返して実験してみなければ判りません。しかし、商品を改善する方向性としては正しいものが導き出されると思います。

マーケティングの3C分析を行う頻度は?

マーケティングの3C分析は、1回行ったら当分の間は、行う必要はありません。市場はそれほど急に大きく変化するわけではないからです。

通常であれば、頻度は1年に1回程度で良いと思います。そのときに、自社や自社商品に新しい強みが増えていなければ、「衰退している」と見た方が良いです。

また、市場が急激に変化する場合もあります。例えば、感染症の流行は典型的なものでした。他にも競合他社の出現や、新しいブームの波などによって、市場が急に変化する場合があります。その場合は、すぐさま市場調査と、マーケティングの3C分析を組み合わせて分析してください。

マーケティングの3C分析の習得について

マーケティングの3C分析の方法を習得することは、簡単な作業なのですが、慣れるまで2~3回ほどは、コンサルタントに依頼してアシストしてもらうと良いでしょう。そして、一度できるようになれば、あとは同じように行っていくだけです。

慣れてきたら、自分一人でもできるのですが、コンサルタントにプレゼンテーターになってもらうこともおすすめです。

なぜなら、中小企業の経営者は、スケジュールの優先度が実務寄りになるので、コンサルタントに依頼して時間を無理やり空けないと、「忙しいから」という理由でいつまで経っても実施されないからです。すると、商品の改善が遅れがちになります。

コンサルタントに依頼すると、他にもメリットがあります。コンサルタントは外部の人間ですので、社長とは異なる視点から分析してくれたり、突発的なアイデアを出してくれたりして、マーケティングの3C分析が深まります。

ただし、コンサルタントに商品改善のアドバイスをしてもらったとしても、それが納得できないものや、違和感のあるものであれば、すぐさま実施することをお止めください。

最終責任はご自身で負うことになりますし、業界の人間にしかわからないこともあるはずです。

以上、商品改善の方向性で失敗しにくいマーケティング分析方法についてご紹介いたしました。このコラムでは、次のこと覚えておいてください。

マーケティングの3C分析で商品改善の方向性を分析することができる。

もし、「分析の支援をコンサルタントに依頼したい」、「マーケティングの3C分析の方法を習得したい」」とお考えであれば、当社にご相談ください。

この記事の著者

平野亮庵

経営・集客コンサルタント
平野 亮庵 (Hirano Ryoan)

国内でまだSEO対策やGoogleの認知度が低い時代から、検索エンジンマーケティング(SEM)に取り組む。SEO対策の実績はホームページ数が数百、SEOキーワード数なら万を超える。オリジナル理論として、2010年に「SEOコンテンツマーケティング」、2012年に「理念SEO」を発案。その後、マーケティングや営業・販売、経営コンサルティングなどの理論を取り入れ、Web集客のみならず、競合他社に負けない「集客の流れ」や「営業の仕組み」をつくる独自の戦略系コンサルティングを開発する。

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