とある大手ハンバーガーチェーン店を利用したときのことです。レジでハンバーガーのセットを注文して会計が終わったときに、振動やブザーででき上りをお知らせしてくれる番号札を渡されました。
座席に付いてしばらくすると、呼び出しがあり、購入したものを取りに行こうとしたときです。店員さんが、注文していたセットを持ってきてくださいました。
普通であれば、「ブザーが鳴ったら取りに行くことが当たり前」と思っていたところに、店員さんが持ってきてくれたわけですから、ちょっとした感動を覚えました。
そういった他店にはない、ちょっとした感動のサービスが、店舗利用の心地よさにつながり、リピート客を生み出します。ハンバーガーの値段が多少上がっても、「また利用しよう」と思えてきます。
このコラムでは、ちょっとした感動を生み出したり、創意工夫で新しい価値を生み出すサービス改善のポイントを、ちょっとだけまとめました。
どうしたら感動を生み出せるのか?
お客様への感謝
ちょっとした感動を生み出すポイントは、「顧客の気持ちになってみること」です。顧客の気持ちになるためには、顧客のことを好きになることです。普段ご利用いただいていることに感謝する気持ちがあれば、お客様に奉仕したいという気持ちが生まれます。
誰しも、好きでない人を喜ばせようと考えることはありません。自己中心の人、自己保身の強い人は、感動させられるサービスはしにくいものです。
感動の材料を仕入れる
顧客を喜ばせたいという気持ちがあっても、その方法をなかなか思いつかないものです。そこで、どのようにしたら感動させられるのかを考える材料を仕入れます。
店舗販売している商品であれば、他にも同業他社があるものです。そういった店を利用したときに、サービスを受けて、自分がどのようなことを感じたのかを考えてみると、ちょっとした感動のサービスを思いつくことでしょう。
同業他社でなくても、他のサービスでもかまいません。例えば、スーパーマーケットでレジが終わったカゴを、店員さんがカウンターまで運んでくれたとしましょう。そのときに、それを「当たり前のことだ」と思うのではなく、それに気が付いて自分の知識にするのです。
自分自身が感動したサービスに出会ったら、「そのサービスを自社で行うことはできないか?」、「自社風にアレンジしたらどのようなサービスになるのか?」と考えてみたら良いと思います。
マニュアルを超える
社内のマニュアルに沿うことのみを仕事としているお店では、感動は生み出せません。マニュアルの外にちょっとした感動があります。そして、その感動をマニュアル化していくのです。
ちょっとした感動は、創意工夫の中で生まれてきます。そういった創意工夫を普段から社員の中で共有できていると良いでしょう。
もちろん、社長の「創意工夫をしてお客様に感動のサービスを提供したい」という思いがあってのことです。その思いを経営理念や行動指針などに盛り込み、社員に浸透させていくことが大事です。
創意工夫で新しい価値を生み出す
お客様に感動してもらいたいと創意工夫をしている中で、今までにない新しい価値が生み出されることもあります。新しい価値を生み出した企業は、独り勝ちできることもありますし、企業が成長していく要点でもあります。
社員が新しい価値を生み出すようになるためには、まずは社長が「社員が創意工夫できる会社にしたい」と目標を立てることから始まります。そして、創意工夫することの大切さを経営理念に盛り込み、社員が考えることのできる会社を構築していく必要があります。
当社の経営理念コンサルティングで、新しい価値を生み出す創意工夫をカルチャーとするご支援ができれば幸いです。「お客様の立場で考えて創意工夫をする社員に成長してもらいたい」とお考えの社長は、ぜひ当社の経営理念コンサルティングをご利用ください。
この記事の著者
経営・集客コンサルタント
平野 亮庵 (Hirano Ryoan)
国内でまだSEO対策やGoogleの認知度が低い時代から、検索エンジンマーケティング(SEM)に取り組む。SEO対策の実績はホームページ数が数百、SEOキーワード数なら万を超える。オリジナル理論として、2010年に「SEOコンテンツマーケティング」、2012年に「理念SEO」を発案。その後、マーケティングや営業・販売、経営コンサルティングなどの理論を取り入れ、Web集客のみならず、競合他社に負けない「集客の流れ」や「営業の仕組み」をつくる独自の戦略系コンサルティングを開発する。