社長の夢実現への道

会社経営における問題とは

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会社経営における問題とはどういったものを指すのか?

会社経営における問題とは

会社経営をしていると、社長は問題が山積みのことと思います。

ここで、あらためて「問題とは、どのようなことを言うのでしょうか?」と聞かれたら、なかなか答えにくいものです。

チームコンサルティングIngIngでは、会社経営における問題とは、「理想と現状のギャップのこと」と定義しています。

経営における理想とは、計画や基準、目標などのことです。それらと現状を比べて、それらに達していないものがあれば、それを問題と捉えることができます。また、その問題は、数字でつかむことが可能となります。

会社での問題を認識するためには

問題を「理想と現状のギャップだ」と定義すると、会社の問題を認識するためには、次のことが必要となります。

  1. 理想を決める
  2. 現状を把握する
  3. それらを比較する
  4. その差を把握する

このように、問題は現状を把握し、決められた理想と比較することで初めて認識することができます。もし、計画や基準、目標などがなければ、そこに問題は発生していません。現状は、単なる現象となるだけです。

例えば、不良品が一定量出ていたことを把握していたとします。しかし、トップが「不良品が一定量出ることは仕方がない」と考えたり、不良品の割合を減らすための目標を設定したりしなければ、不良が出ていることは問題とはならず、単なる現象です。目標などを設定して、向上しようとすることで、現象を問題として認識できるようになります。

理想と現状の差を正しく把握するための数値

問題を認識するためには、現状と理想の差を把握することを述べました。この差を正しく把握するためには、「現状の数値を把握するのではなく、理想との差の数値を把握すること」です。

ごく当たり前のように聞こえますが、実は、現状の数値を知って満足する人がいます。

例えば、とある製造機械が月間900個の部品を製造していたとします。目標は1,000個だったとします。トップへの報告として、「この製造機械は、今月900個作りました」と報告されると、満足する人がいます。

では、「この製造機械は、今月900個作りました」と報告されることと、「この製造機械は、今月の生産目標1,000個まで、あと100個足りません」と報告されるのでは、どちらが問題を把握しやすいでしょうか。

理想と現状の差を正しく把握できる数値はどちら?

もちろん「100個足りない」という報告です。100個足りないということが問題としてすぐに認識できます。

問題解決の取り組み

問題が認識できたら、正しい取り組みによって、問題を小さくしていくべく取り組みます。その取り組み方には、正しい取り組みと正しくない取り組みがあります。

正しい取り組みは、「どのようにしたら、現状を理想に近づけられるか?」という考えに基づいて、解決策を実施していくことです。正しくない取り組みとは、その反対に、「現状に合わせて、理想を変更すること」です。

なぜ、後者の取り組み方が正しくないかは、言わずとも、すでにお判りのことでしょう。そこに、創意工夫が生まれず、企業の成長がないためです。問題解決のために、正しい取り組みがなされると、創意工夫が生まれ、人が成長し、会社が成長します。

しかし実際には、正しくない取り組みが行われていることが、よくあります。例えば、営業目標を立てたが、営業が思うように進まなかったとしましょう。「今月も目標が達成できなかった。この目標を来月に延ばそう」と、目標の達成を先延ばしにしたとしましょう。この場合、目標を下げたことになります。

決められた理想を変更するときは、会社の外部情勢の変化に対応するときのみです。

トップが部下に「問題を把握して改善に努めよ」と命令するときは、部下に問題の定義や理想の状態を教えると、部下の働きが良くなるはずです。指示の出しっぱなしでなく、現状や問題を報告させることや、報告のタイミングの指示も、忘れてはいけません。

問題と似た言葉の「課題」とは?

問題と似た言葉に「課題」があります。課題とは、簡単に述べると、問題の解決案です。解決策を実施するためには、コストやリスク、期間など、さまざまなことを考える必要があります。そのため、課題という言葉を用います。

例えば、売上高の現状が前年比で減っていたとします。トップは、「前年よりも売上高をアップさせたい」と考えていたとします。ここでの問題とは、「売上高の前年よりも減った分」です。では、問題を解決するために、販路の拡大や営業力の強化などの解決策が、案として考えられます。この解決案のことを課題といいます。

まとめ

以上、会社経営での問題について、当社では「理想と現状のギャップのこと」と定義していると述べました。また、その定義から判ることとして、「理想を決め、現状を把握し、その差を把握することで、問題を認識できる」と述べました。すると、問題を数値として捉えることができることを述べました。問題解決のための取り組みは、正しい取り組みを採用することで、会社が成長していくことを述べました。

理想の設定や現状の把握など、どのような項目で問題の把握を行っていくか、またどのように問題を解決していくかは、会社にとってのノウハウとして蓄積されます。

会社の目標がしっかり立てられていない方であれば、経営理念コンサルティングがお役に立ちます。製造現場において問題が把握できていない方であれば、製造業改善コンサルティングがお役に立ちます。また、会社の売上高の目標が「いつも先延ばしになってしまっている」という問題でお困りの方は、Web集客コンサルティングがお役に立ちます。

問題を認識し、会社を成長させていきたい方は、ぜひご連絡ください。

この記事の著者

平野亮庵

経営・集客コンサルタント
平野 亮庵 (Hirano Ryoan)

国内でまだSEO対策やGoogleの認知度が低い時代から、検索エンジンマーケティング(SEM)に取り組む。SEO対策の実績はホームページ数が数百、SEOキーワード数なら万を超える。オリジナル理論として、2010年に「SEOコンテンツマーケティング」、2012年に「理念SEO」を発案。その後、マーケティングや営業・販売、経営コンサルティングなどの理論を取り入れ、Web集客のみならず、競合他社に負けない「集客の流れ」や「営業の仕組み」をつくる独自の戦略系コンサルティングを開発する。

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