Googleアナリティクスは、無料で利用できるホームページのアクセス解析ツールです。
アナリティクスにはバージョンがあり、以前のバージョンであるUAには「直帰率」という項目がありましたが、GA4では削除され、「エンゲージメント率」というものが追加されました。
この記事では、直帰率とエンゲージメント率の違いや直帰率が削除された理由、エンゲージメント率を見てどのようにホームページを改善したら良いのかご説明いたします。
UAとGA4
Googleアナリティクスにはバージョンがあります。
UAとは、前世代のバージョンで、「ユニバーサル・アナリティクス」の略です。UAは、2023年7月1日で使用できなくなりました。
GA4は、2023年10月現在使用できるバージョンで、「Googleアナリティクス4」の略です。
UAの画面操作に慣れていたら、GA4に移行したときに、操作方法に戸惑われた方が多いことでしょう。せっかく時間をかけて覚えたのに、変更されていくと、覚える側も大変です。
Googleアナリティクスは、高機能なのに無料で利用できるので、あまり文句は言えません。
UAで存在した直帰率はGA4で削除された
UAには「直帰率」という項目がありましたが、GA4では削除されました。
直帰率とは?
直帰率とは、ホームページのとあるページにアクセスした人が、そのページだけを見て離脱した割合のことです。
例えば、とあるページに100アクセスあったとして、その内の70アクセス分が、そのページだけを見て離脱したら、直帰率は70%です。
離脱とは、別のドメインのホームページに移動したり、ブラウザの「戻る」を押したり、「×」を押して閉じてしまったりすることです。
直帰率から何が分かる?
直帰率は、そのページを見た後に、どれだけホームページ内の別のページを見てくれたか、それともそのページだけを見て離脱していったのか、その割合がわかります。
もし、ランディングページを制作したのであれば、ランディングページの下部に「お問い合わせボタン」を設置していたら、そこをクリックしてくれたら、別のページを見たことになるので、直帰率が下がります。
つまり、直帰率が低くなれば、それだけ多くの別のページを見てもらえることになり、お問い合わせや購入などのコンバージョン率(CVR)も高くなっていることを意味します。
そこで、直帰率を低く抑えるようにホームページを改良することが、クリエイターに求められます。
直帰率は不要なのか?
ここで、直帰率が無くなってしまった理由を考えたいと思います。
直帰した人の滞在時間
ホームページに訪れた人が、別のページを見ないで直帰した場合に、その人は、次のどちらかのパターンで、直帰の意味が異なります。
- ページを開いてすぐに直帰した場合
- ページを開いて、ある程度文章を読んで納得して直帰した場合
前者は、ページの内容を納得できないので、すぐに直帰してしまったパターンですので、文章を改良して読んでもらえるものに改修しなければいけません。
後者は、文章を読んで納得して直帰したパターンですので、コンバージョンに至らなかったかもしれませんが、文章の目的は完遂されています。
つまり、直帰率を改善したい場合は、滞在時間も考慮しないといけません。
滞在時間が短くて直帰率が高い場合は、コンテンツにそもそもの問題があります。滞在時間が長くて直帰率が高い場合は、コンバージョンに至るための改修を検討することになります。
そもそも直帰率は必要なのか?
そのようなことであれば、「そもそも直帰率は必要なのか?」ということになります。
滞在時間を長く、そしてコンバージョン率を高める施策をしたら、直帰率は関係がなくなります。直帰率よりも、平均滞在時間やコンバージョン率の方が大事な数値だと言えます。
そして、そもそもですが、「本当に文章を読んでもらえたのか?」ということが知りたくなると思います。
滞在時間が長かったとしても、「ページを開いて、コーヒーを入れている間に、5分経過しました」ということは、あると思います。すると、そのページの平均滞在時間が不意に上がってしまうこともあるのです。
そこで考え出された計測点が、「エンゲージメント率」なのです。
直帰率の代わりに導入されたエンゲージメント率とは?
エンゲージメントとは、「婚約」や「約束」といった意味です。「愛着」という意味もあるようです。つまり、ホームページのコンテンツに愛着が出たかどうかを調べるための用語で使用されるようになりました。
エンゲージメント率とは?
エンゲージメント率とは、「ページに愛着を持ってもらえた割合」ということになります。何でもって「エンゲージメントしたのか」ということですが、それは、ホームページの閲覧者が何等かのアクションを起こしたときに、「エンゲージメントした」と判断されるようです。
例えば、次のようなアクションがエンゲージメントになります。
- 記事を読むためにゆっくりスクロールした
- 特定のページに一定時間とどまった
- 動画を再生した
エンゲージメントの定義は、アナリティクスヘルプ「エンゲージメント: 定義」をご覧ください。
何もしなければ、何もアクションをしないまま離脱します。エンゲージしたのであれば、そのページに興味を持ってもらったことになります。つまり、ページに興味がなくて直帰した場合の直帰率とは、逆の意味になっています。
エンゲージメント率から何がわかる?
エンゲージメント率が高いと、そのページに愛着を持ってもらえた割合が高くなります。つまり、離脱率とは異なり正確に「純粋なページの良さ」を評価できます。
ホームページを改修する場合は、エンゲージメント率を高めるようにすることで、訪問者にコンテンツを見てもらえ、コンテンツを制作した目的が達成されやすくなります。
ページを改善する場合、最終的にはコンバージョン数(CV数)を増やす改善を行います。そのためには、アクセス数を増やし、コンバージョン率を高めることです。そのために、エンゲージメント率、滞在時間も改善されるようにしていけば良いと思います。
エンゲージメント率を改善するために何をすべきか?
エンゲージメント率の悪いページは、ページを開いてすぐに直帰してしまうページです。
商品の紹介ページや、このページのような読み物のページであった場合には、興味を持って見てもらって、スクロールしてもらうことが大事です。
ファーストビューに大きな画像を用いて、興味を引くような内容の画像を入れることが常套手段です。
ページに訪れる人は、それぞれに目的があるはずです。検索している人が何を考えて検索しているのか、検索キーワードごとの検索者インサイトを予想し、何を期待しているのかを考えます。
検索者インサイトとは、ネット検索する人の気持ちのことです。何を考えてネット検索をしているのかを想定し、上位ヒットしている自社ホームページを開いてもらったら、その期待に応えられそうな内容であることを、ファーストビューで訴求します。そのようにして、ページに期待感を持ってもらうことが大事です。
検索者インサイトの詳細を知りたい方は、SEMによるWeb集客設計では必須の「検索者インサイト」とは?をご覧ください。
投稿するページのコンテンツ内容が、結論をすぐに知りたい人を対象とするコンテンツであれば、その結論をスクロールしたところに記載すると良いと思います。しかし、結論を知ったらすぐに離脱するので、そのようなことは、お互いに時間の無駄です。
以上、GoogleアナリティクスのUAからGA4になったときに、直帰率が廃止されてエンゲージメント率が登場した理由について述べました。
Googleアナリティクスは、無料で使えて高機能なので、あらゆるホームページで利用されています。Googleアナリティクスのデータは、ホームページをどのように改善すべきなのかを教えてくれます。
ホームページ経由での集客を行う場合は、Googleアナリティクスの使い方を覚えて、その指標に基づいてホームページの改善を提案できるようになっていただきたいと思います。
この記事の著者
経営・集客コンサルタント
平野 亮庵 (Hirano Ryoan)
国内でまだSEO対策やGoogleの認知度が低い時代から、検索エンジンマーケティング(SEM)に取り組む。SEO対策の実績はホームページ数が数百、SEOキーワード数なら万を超える。オリジナル理論として、2010年に「SEOコンテンツマーケティング」、2012年に「理念SEO」を発案。その後、マーケティングや営業・販売、経営コンサルティングなどの理論を取り入れ、Web集客のみならず、競合他社に負けない「集客の流れ」や「営業の仕組み」をつくる独自の戦略系コンサルティングを開発する。