社長の夢実現への道

営業の本質とは?営業の本質を知ったら営業が好きになる

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営業の本質とは

営業が苦手な人は多いことでしょう。私も営業が苦手な方だと思います。営業は苦手なままですが、私は営業の本質を知ってからは、営業が好きになり、営業の指導をするようにまでなれました。

営業を苦手とする人は、人と話したり、初めての人と会ったりすることが苦手のことでしょう。私の場合は、交渉が苦手なので、営業を苦手としています。

営業が苦手な人でも、私のように営業の本質が分かれば、苦手な営業が好きになるかもしれません。

元敏腕営業マン社長から教わった営業の定義とは?

とある地方の社長とお話をすることがありました。その社長は、訪販の敏腕営業マンから独立して社長になられた方でした。コロナ前の話でしたが、その方が東京に進出したいとのことで、相談に乗っていました。

そのときに、私なりに営業の定義をお話していたところ、急に顔色を変えられて、お叱りをいただきました。「あなたは営業の本質を分かっていない!」と。

私が社長にお話した、営業に対する考え方は、次のようなことでした。

私が理想とする営業

営業とは、お客様のニーズをくみ取り、そのニーズに合った自社のソリューションを提供し、お客様に貢献すること。できれば、お客様が感動するようなソリューションを提供すること。

ソリューションとは、お客様のお困りごとの解決策のことです。「おいしいラーメンを食べたい」というニーズによって、ラーメン屋は成り立ちます。お店の看板で、自店のラーメンの美味しさをPRするのはそのためです。

これを満たすために、次の2つのことが大切だと伝えました。

  • そういったことから、営業の方法は提案型営業が主流となること
  • お客様の本当のニーズを知るためにコーチングの技術が最適であること

そこで、社長には企画提案の方法やコーチング講座をご紹介いたしました。どこに自分の落ち度があったのか理解できませんでしたので、その社長に営業の本質を聞いてみると、

元敏腕営業マン社長が理想とする営業

営業とは、自社商品を欲しがらない相手にも売りつけること

さすがは、元敏腕営業マンの社長です。押し売りのプロフェッショナルなのでしょう。私には、到底マネはできません。

私は、社長の営業の本質に激しく違和感を持ち、社長の東京進出のご支援をお断りしました。

営業と販売の違い

私が考える営業の本質をお話する前に、営業と販売の違いを考えてみましょう。

「営業」と「販売」の違いは何でしょうか?

営業系のコンサルティングのご支援をするときに、お客様に必ずと言ってよいほど質問をする内容です。ほとんどの方は、ご返答に困ります。

「営業は売ること」とおっしゃる方もいます。「営業が売ることなら、販売は?」と聞くと、また返答に困ってしまいます。「では、売ることが販売だ」となりますが、「では営業は?」と聞くと、これまた返答に困ってしまいます。

この答えは、ランチェスター戦略でおなじみの竹田陽一先生が、見事に答えてくださっています。竹田先生によると、簡単に述べると次のような説明になります。

販売の「販」は、貝に反がくっついたもの。貝はお金を意味し、反は商品をお金に変換すること。つまり、販売は商品を売ってお金に引き換える戦術のこと。

営業は、営みの業。つまり経営戦略に関すること。

「営業が経営戦略である」とは、広義な「営業」の意味になります。

会社が何を目指していて、それを実現するために、いつ、どこで、誰が誰に、何を、どのように、どれくらい、いくらで売るのかを計画することになるでしょう。マーケティングの3C分析や4Pにも関係することです。このようなことは、短期経営計画に盛り込まれる内容でもあります。

もし、会社が「顧客満足」を経営方針としているのであれば、販売が押し売りであってはいけません。

顧客のニーズを考え、それを満たす商品を開発し、期待感を持ってもらえるようにPRし、購入後は顧客満足を得られるようにサービスし、できるだけ継続的に購入してもらえるようにしなければなりません。

「営業」とは、とてもクリエイティブな仕事になりそうです。

理想の営業を考えてみる

次に、理想の営業を考えてみましょう。究極の営業は、「営業しなくても売れること」ですが、もう少し現実的に述べたいと思います。

次のような理想の営業が実現できたら、利益もたくさん得られることでしょう。

商品が楽に売れる

まず、売りたいものが楽に売れたらいかがでしょうか。その究極ですから、何もしなくても、勝手にお客様から購入してくださるような仕組みができたら、営業がとても楽になります。

また、究極のPRができていたら、こちらから営業をしなくても、相手から欲しいと言ってきてくださるので、クロージングまでスムーズに進みます。

世の中の法則で、「万物流転の法則」というものがあります。仏教での教えで述べられているところの、「諸行無常」や「諸法無我」です。この法則を経営に当てはめると、人は進歩に喜びを感じるため、世の中は絶えず進歩しているので、自分自身も進歩していかなければ、それに取り残されて、滅び去っていくことになります。

最初は苦労するかもしれませんが、営業の成功パターンを創り出し、市場を分析しながら絶えず改善を加えていく、もしくは刷新していく必要があります。営業に、そのようなイノベーションの仕組みを取り入れておくと、究極の営業に近づいていくものと思います。

自社の商品を選んでくれる

世の中には、必ずと言ってよいほど、競合他社が存在します。独占販売ができていたとしても、儲かる事業であれば必ず競合他社が生まれ、永続することはありません。

そういった競合他社がいる中で、見込み客の全員が、自社を選んでくれるようになったら、究極の営業と言えるのではないでしょうか。

究極の営業はムリであっても、それに近づけるためには、3つのハードルを越える必要があります。

  1. 見込み客にとって魅力に感じる商品があること
  2. その商品の存在が見込み客に知れ渡ること
  3. その商品を競合他社でなく自社のものを買いたいと思ってもらえること

1. 見込み客にとって魅力に感じる商品があること

1番目を満たすためには、営業が商品開発と連動する必要があります。営業部から開発部に顧客ニーズをフィードバックし、開発部は顧客ニーズに対応した商品を開発するようにします。そのためには、社内に一体感が必要ですが、それは我社が目指す方向性が示された経営理念の存在と、その浸透によって実現できます。

2. その商品の存在が見込み客に知れ渡ること

せっかく良い商品を開発しても、見込み客に知られなければ、その商品は存在しないことと同じです。ここで商品のPRが出てきます。PR方法は、チラシ配布やホームページなどたくさんの種類があります。場合によっては、ブランディングも効果的です。

ホームページで商品を訴求する場合でも、ホームページは制作したら終わりではありません。SEO対策やリスティング広告によって、アクセス数を増やさなければなりません。ビッグワードでのSEO対策だけでなく、ロングテールSEOに成功し、あらゆる検索キーワードで自社ホームページが1位にヒットなれば理想的です。

3. その商品を競合他社でなく自社のものを買いたいと思ってもらえること

3番目は、いろいろな条件があります。買いたいと思える値段で販売されていることや、商品が販売されている場所が近くにあること、商品の良さが伝わることなどです。そうなるためにも、さまざまな努力や工夫が必要になります。

スーパーマーケットで売られる商品であれば、どこのスーパーマーケットにも並べられることが、究極の営業につながることでしょう。日清のカップヌードルや、アイスクリームのハーゲンダッツなどは、薬局にすら置いてあるぐらいです。すごいですね。

商品が売れるためには、状況によりさまざまな条件がありますが、素材であったり、技術レベルであったり、見栄えであったり、売り方であったり、こういったものを点検する必要があります。

顧客からたいへん喜ばれる

誰しも、人から嫌われることはイヤなはずです。営業先のお客様に対してもそうです。もし、営業をすることでお客様からたいへん喜ばれたら、いかがでしょうか。お客様が、喜んでお金を払ってくださる状態です。

そのためにも、営業では丁寧な言葉遣いで押しが強くしなやかで、好感が持たれるような工夫が大切です。相手のニーズをくみ取り、商品がお客様にとって必要なものなのかを訴求することです。

お客様から好かれているのであれば、2回目以降の営業も楽になります。新規顧客を絶えず探し続けるよりも、既存顧客に次の商品を提案する方が、営業の労力が圧倒的に少なくて済みます。

そして、お客様から喜ばれたことを、社内で共有するといかがでしょうか。お客様と直接会話することのない部署の人員であったとしても、お客様が喜んでおられることを共有されると、会社で働いていることを誇りに思うことでしょう。社内はやる気に満ちて、良い会社になります。生産部門の従業員であれば、「より良い商品を生産するぞ」と張り切ることでしょう。

そのような連鎖で、お客様の満足度もさらに高まることでしょう。

また、商品を購入しない人からも、好感度が高く、社会貢献になる商品を扱っているのであればさらに理想的です。

販売し続けられる

商品を販売し続けられることも、営業の理想の一つでしょう。何かのアクシデントで商品を販売できなくなったら、利益が得られなくなってしまいます。

例えば、仕入れ先から商品を卸してもらえなくなったり、材料を仕入れられなくなったりした場合には、商品を販売し続けることができなくなります。仕入れ先の業者から嫌われてしまっても、商品を仕入れられなくなるので、販売し続けることができなくなります。

2021年は、北海道でジャガイモが不作だったそうです。それにもかかわらず、私たちは、スーパーマーケットでジャガイモを購入できましたし、コロッケやポテトチップスを食べることもできました。不作だったとしても、誰かが仕入れて販売しているのです。

ジャガイモを仕入れられた業者は、先手を打ってジャガイモの生産者と契約したことが仕入れられた理由だと思いますが、仕入れ担当者と生産者の間に良き人間関係があった可能性もあります。

もし、お客様から「おいしいジャガイモだったよ」と褒められたら、ジャガイモの生産者に「おかげ様で、お客様からご好評をいただきました」とフィードバックすることは、いかがでしょうか。お客様の喜びを、社内だけでなく仕入れ先の業者とも共有できるようになったら、生産者との信頼関係はより強固なものとなります。

究極の営業は、他にもさまざまなことが考えられますが、このあたりにしておきましょう。このように、営業は全方位的に考える必要があるものだと思います。

営業の本質

究極の営業について考えてきましたが、営業の本質が見えてきたことでしょう。IngIng流の営業の本質を考えたいと思います。営業の本質は、一言で述べると、

商品と顧客を結びつけることをキッカケに、幸福の連鎖をつくり出すこと

幸福の連鎖は、喜びや温もりの連鎖でもあります。幸福の連鎖が生まれるためには、営業の努力だけでなく、理想的な商品があってのことです。営業の仕組みづくりは、単にモノを売るだけでなく、関係する人々とのつながりをつくることでもあります。

その結果、顧客や社会、自社、仕入れ先、従業員、株主の利益となり、幸福の連鎖が生まれるのです。

営業の本質は幸福の連鎖をつくること

企業は、お客様に喜んでもらうために商品・サービスを開発し販売します。心ある企業であれば、開発や販売に真心を込めています。企業は、単に商品やサービスを提供しているだけでなく、真心も提供しています。

商品やサービスがお客様に提供された結果、その代金としてお金をもらいますが、商品やサービスを利用してもらった結果、喜びの声をいただくことがあります。お客様は企業に対して、単にお金を払うだけでなく、喜びという感情を支払っています。

言い換えれば、喜んでいただいた評価がお金となって、企業に戻ってくるのです。

企業が得たお金から従業員の給料が支払われ、従業員やその家族などの幸福にもつながります。利益は人から得られます。得られた利益は人へと渡ります。その利益は、また別の人に支払われるコストになります。このように、人の幸福が連鎖していきます。

利益は、お金だけでなく、やりがいや幸福感などもあります。お客様から、「おたくの商品を買ってよかったよ」と言われたら嬉しいものです。私たちも「IngIngのおかげでお客様が増えた。売上がアップした。」と喜んでもらえたら、幸福な気持ちになり、さらにやる気が出てきます。

営業とは、人々の幸福の連鎖をつくり出し、社会を豊かにする重要な仕事なのです。営業担当者は、その担い手なのです。

会社から見た営業担当の最高の仕事とは?

では、会社にとっての営業の仕事とは何でしょうか。いくら営業担当者が「お客様の幸福を」と考えても、営業成績が悪ければ、企業にとっては「売上を上げてこい!」と叱咤されることでしょう。

営業には、さまざまな人との関わりが出てくるのですが、直接関係するすべての人の要求を満たすことで、評価が高まります。関わりの出てくる人とは、次のような人です。

  • お客様の担当者
  • お客様の上司・部下
  • お客様の会社
  • 上司や部下
  • 自社
  • 自分

直接関係するこれらの人が幸福を求めて仕事をしているわけですから、それを満たすことができれば営業担当者の仕事としては最高と言えます。

そのための仕事として、次のことをすべて満たすことができたら、「営業担当として仕事ができた」と言る最高の状態です。

  1. 見込み客の発見とファーストコンタクト
  2. 定期的な営業訪問による関係づくり・関係性維持
  3. ソリューションの提案・提供
  4. 市場情報や反響の収集と上司への報告・提案
  5. 営業の生産性向上
  6. 部下育成の仕組みづくりと育成実施

営業担当の仕事は、単に商品やサービスを販売するだけでなく、さまざまな仕事があり複雑です。その分だけ、奥が深くやりがいのある仕事だと思います。

いかがでしょうか。営業が苦手としている人でも、営業はすばらしいものだと感じていただけたら幸いです。

この記事の著者

平野亮庵

経営・集客コンサルタント
平野 亮庵 (Hirano Ryoan)

国内でまだSEO対策やGoogleの認知度が低い時代から、検索エンジンマーケティング(SEM)に取り組む。SEO対策の実績はホームページ数が数百、SEOキーワード数なら万を超える。オリジナル理論として、2010年に「SEOコンテンツマーケティング」、2012年に「理念SEO」を発案。その後、マーケティングや営業・販売、経営コンサルティングなどの理論を取り入れ、Web集客のみならず、競合他社に負けない「集客の流れ」や「営業の仕組み」をつくる独自の戦略系コンサルティングを開発する。

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