社長の夢実現への道

経営理念を作成する理由

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「経営理念は必要なの?」経営理念を作成する理由

中小企業を経営している社長に経営理念の必要性を問うと、「経営理念は必要ない」とお考えの方が大半だと思います。

そのようにお考えの社長には、私も経営理念は必要ないと考えます。

ところが、一部の企業では、社長が「経営理念を作成したい」とお考えになられます。その理由をご説明いたします。

また、経営理念に関連する用語には、パーパスやミッション、社是など、さまざまな項目があります。その項目の中で、何を選んで、どのような内容のものを創れば良いのか、難しいものです。

経営理念を作成する理由から、経営理念に関する項目の中で、何を作成したら良いのかを導き出したいと思います。

「経営理念は必要ない」と考える理由

多くの社長が「経営理念は必要ない」と考える主な理由は、次の通りです。

  • 経営が今のままでうまくいっているから。
  • 経営理念だけで飯が食えないから。
  • ミッション・パーパス・経営理念など何を作成したらいいのかわからない。

確かに、経営がうまくいっていて、ヘタに経営理念を導入して、経営が傾いてしまってはいけません。

また、確かに経営理念だけでは飯が食えないことは事実としてあります。そのような経営理念は、当社では「機能しない経営理念」や「形骸化した経営理念」と呼んでいます。以下、作成すべき経営理念の項目を検討する中で、経営理念があると飯が食えることもご説明したいと思います。

また、経営理念に関する用語の意味は、統一されていないので、経営理念作成に初めて取り組まれる社長は、混乱される方が多いです。

例えば、ミッションとパーパスは似た言葉ですが、その違いは分かりにくいです。経営理念と社是の違いも説明できる人は少ないことでしょう。このように、似たような意味の言葉が多いのです。

では、「何を作成したらいいのか?」ということですが、次の節でご説明いたします。

ミッション・パーパス・経営理念など何を作成したらいいのか?

経営理念に関連する用語は、たくさんの種類があります。確かに、「何を作成したら会社がうまくいくのか?」と疑問になりますし、本を読んでもミッションやらパーパスやら、流行りの用語がたくさん出てきます。

結局のところ、何を作成するとしても、「どのような会社を目指すのか?」が大事になります。当社としては、会社の存在意義を明確にし、社長がしっくりくる用語を使用することをおすすめしています。

経営理念に関する用語の解説は、「経営理念の用語解説Q&A」や「ミッション・パーパス・経営理念など何を作成したらいいのか?」をご参照ください。

最近では、パーパスが流行っているように思いますし、ミッションも捨てがたいものです。社是や社訓は、歴史の古い企業が用いていることが多いです。

このコラムでは、それらのミッションやパーパス、経営理念、社是など、さまざまな項目を総称して、「経営理念」と呼びたいと思います。

経営理念を作成する理由を明確にすれば、どのような経営理念の項目を作成したら良いかがわかります。

「経営理念を作成したい」と思う場面

中小企業の社長が「経営理念を作成したい」と考えるときには、社長が「会社を発展させたい」と考えているが発展が停滞している場合、もしくは売上高や利益が少しずつ低下していき、会社存続に危機感を感じている場合です。

どちらの場合でも、次のような問題が社内に発生していることが多いです。

  • 社員の仕事レベルに関する問題
  • 新卒採用の応募がないことの問題

以下、この2つの理由についてご説明いたします。

社員の仕事レベルに関する問題

社員の仕事レベルに関する問題は、一般採用された社員がいる会社では、必ずと言ってよいほど発生する問題です。

  • 社員のモチベーションが低い(部課長に問題がある、会社の将来性に魅力を感じない)
  • 社員の仕事に対する考え方や行動の仕方がバラバラ
  • 社員が言われた仕事しかしない

社員のモチベーションが低い

社員のモチベーションを感じないのは、部課長の指導に問題があったり、会社に将来性を感じていなかったりした場合に起こりやすいです。

部課長の指導の問題

部課長の指導の問題のほとんどは、部課長が部下の導き方を知らないことで起こります。部課長に抜擢された場合、今までの仕事とは異なり、新たにマネジメント能力が問われるようになります。部課長としての仕事能力が高まらずに、部下のモチベーションが上がらないことが、本当によくあります。

その対策として、部課長向けの行動指針を作成すると良いでしょう。それを基にして、部課長向けの研修を行い、部課長としての仕事はどういったものなのか、問われる能力は何なのか、部課長としての姿勢はどういったものなのかを理解してもらうことです。

会社に将来性を感じていない場合

社員に、会社の将来性を感じてもらうためには、未来ビジョンを作成すべきです。未来ビジョンとは、自社が将来どのような会社に成長していくのかを示したものです。当社では、「企業ビジョン」と言っています。

未来ビジョンは、社長が先見力を発揮し、わが社の将来像を明確にしたものです。要するに、「将来、わが社は何の事業を行っているのか」「何の事業で飯を食っているのか」というものです。

社員の仕事に対する考え方や行動の仕方がバラバラ

中小企業では、社員がそれぞれ独自の仕事に対する考え方や行動の仕方を持っています。中途採用された方であれば、それが顕著に出てきます。

立派な会社では、電話の取り方一つにしても、対応の仕方が統一されていて、電話する側も気持ちよく電話できます。ところが、行動の仕方がバラバラの中小企業では、電話の相手にため口を聞いたり、話し言葉が早口で聞き取りにくかったりと、本当にバラバラです。

社員の仕事に対する考え方や行動の仕方がバラバラの場合は、それを統一するための会社の従業員全員に向けた行動指針が必要です。

それを基本として、問題と考える考え方や行動に対して、細かなルールを決めると良いと思います。

社員が言われた仕事しかしない

社員が言われた仕事しかしないと感じる場合は、社員が上司のように考えて仕事ができていないからか、そのように命令していないからです。それを社員に教えてあげるためには、従業員向けの行動指針を作成し、社員研修を行うと良いでしょう。

また、経営幹部であっても、社長から言われたことしか仕事をしない人がいます。そういった人を経営幹部に抜擢してしまった社長の責任でもありますが、経営幹部は社長の代役として仕事をしていけるようにならないと、いつまで経っても会社は成長しません。

そこで、社長の代役ができるようにするためには、経営幹部向けの経営指針と行動指針を作成することが大事です。経営指針は、社長に代わって経営判断をするときの基準が示されたものです。

新卒採用の応募がないことの問題

新卒採用の応募がない場合は、学生さんたちが、自社に魅力を感じていないからです。そこで、よくある方法が、お給料を標準よりも高めたり、福利厚生を厚くしたりすることです。

ところが、そういったエサとも言える待遇を見て応募してくる人は、人間性の低い人であることもあります。

先月、コンサルティング支援をさせていただいた企業様でも、新卒採用のゼロが2~3年続いているそうで、その相談を受けました。その企業でも、お給料の高さと福利厚生をうたい文句にしていましたが、何が問題なのかご相談をいただきました。

高めのお給料を設定したり、福利厚生を充実させたりしたのにもかかわらず、新卒採用の応募がない理由は、主に次の3点です。これらのすべてが満たされたら、中小企業でもたいていは応募があるはずです。

  1. 魅力的な事業内容
  2. 魅力的な将来性
  3. 採用ホームページ

会社の「魅力的な事業内容」とは、「自社がどのようにお役に立っているか」といった大義名分や、「自社の最新の技術力」といった事業内容の魅力です。すでに事業内容を持っている企業であれば、それをPRすれば良いと思います。

魅力的な事業内容がない企業であれば、大義名分を掲げるか、魅力的な事業内容を持つか、その両方です。そのために必要となる経営理念の項目は、ミッションやパーパス、未来ビジョンです。

会社の「魅力的な将来性」は、学生さんが入社して、自社がどのように発展して、自分のお給料や地位が向上していくか、それが自分の生活の向上に結び付いて、明るい未来がイメージできるかです。これは、未来ビジョンを示すことで対応可能です。

「採用のホームページ」では、経営理念に関連するところでは、行動指針に基づいた社員研修で、立派な社会人に成長していけるイメージができたら良いと考えます。

経営理念に基づいた経営計画

経営理念の中には、未来ビジョンが含まれるべきことが分かりいただけたことでしょう。

しかし、すばらしい未来ビジョンを作成しても、今まで通りの成り行き経営をしていては、それが実現することはありません。そのような経営状態ですと、社員たちもそのうち未来ビジョンを忘れ去ってしまうことでしょう。

そこで、未来ビジョンが作られたら、それを実現していくための経営計画や事業計画を作成する必要があります。

今まで会社が経営計画や事業計画を立てるときに目標としたことは、「競合他社に勝ちたい」とか「利益を増やしたい」といった目先の理由でした。

未来ビジョンの実現を長期目標とした場合には、それをいつまでに実現したいのかを明確にし、そこから逆算して、長期計画、中期計画、短期計画を作成していくことが大事です。

つまり、経営理念を作成する理由の一つとして、「長期目線から逆算して経営計画や事業計画を立てるため」です。

経営理念と経営計画の関係についての詳細や、経営理念から短期経営計画を作成する具体的な流れについては、「経営理念と経営計画の関係とは?」をご覧ください。

作成すべき経営理念の項目

経営理念を作成する理由から、どのような経営理念の項目を作成したら良いかを考えてきました。まとめると、次のものを作成する必要があることが導き出されました。

  • ミッションやパーパスなどの大義名分(基本理念)
  • 未来ビジョン
  • 経営指針
  • 行動指針(全従業員向け、部課長向け、経営幹部向け)

これらの4種類の項目を作成できたら、正しい経営理念になります。この内容を社長が読み返すことで、社長のモチベーションが爆上がりするようであれば、それは本物の経営理念です。経営理念が正しい内容で本物であれば、機能する経営理念になります。これらの項目を含むパッケージで、経営理念を作成すると、正しい経営理念ができるはずです。

これらの項目の詳細については、「経営理念の構成要素」をご覧ください。

以上、経営理念を作成したいと考える理由をまとめました。また、経営理念に関連する用語には、パーパスやミッション、社是など、さまざまな項目がありますが、経営理念を作成する理由から、何を作成したら良いのかを導き出しました。

正しく経営理念を作成し、従業員がやる気に満ちて世のため人のために働き、利益をしっかり出して成長していく、立派な会社を目指してください。

ここで、当社サービスのご案内をさせてください。

当社では、経営理念の作成や浸透をご支援する経営理念コンサルティングを行っています。また、社長が独自で作成された経営理念を見直しや変更をご支援するサービスも行っています。

お見積りや体験コンサルティングは無料ですので、サービスをご希望の方は、お気軽にお問い合わせください。

経営理念コンサルティング

この記事の著者

平野亮庵

経営・集客コンサルタント
平野 亮庵 (Hirano Ryoan)

国内でまだSEO対策やGoogleの認知度が低い時代から、検索エンジンマーケティング(SEM)に取り組む。SEO対策の実績はホームページ数が数百、SEOキーワード数なら万を超える。オリジナル理論として、2010年に「SEOコンテンツマーケティング」、2012年に「理念SEO」を発案。その後、マーケティングや営業・販売、経営コンサルティングなどの理論を取り入れ、Web集客のみならず、競合他社に負けない「集客の流れ」や「営業の仕組み」をつくる独自の戦略系コンサルティングを開発する。

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