経営理念コンサルティング

経営理念の用語解説Q&A

経営理念にはさまざまな用語があり、それらの意味は企業、経営理念に関する書籍によってバラバラです。そこで、このページでは、チームコンサルティングIngIngにおける経営理念の用語を定義しました。用語の意味には所説ありますが、独自に用語を定義する目的として

  1. 企業によって経営理念用語の定義がバラバラなので、経営理念作成時に混乱しやすい。
  2. 経営理念の意味を明確にして、機能する正しい経営理念を作ってもらう
  3. クライアント企業様とコンサルタントで同一の定義を持つことで、対話しやすくなる。

各種経営理念用語の定義について、ご意見やアドバイスを頂けましたら幸いです。

経営理念に関連する用語にはどのようなものがありますか?

主なものとして、経営理念、企業理念、基本理念、存在目的やパーパス、バリュー、ウェイ、スピリット、ミッション、企業ビジョンや経営ビジョン、事業ビジョン、全社目標、経営目標、企業目標、スローガン、クレド、社是、社訓、経営方針、基本方針、経営指針、行動指針、行動規範、CSRがあります。

経営理念とは何ですか?

経営理念とは、「全社員が従うべき取り決めのことで、次の4つの要素がパッケージ化されたもの」と定義しています。

  1. 基本理念
  2. 企業ビジョン(全社目標)
  3. 経営指針
  4. 行動指針

このように定義した理由は、さまざまな企業の経営理念を研究した結果から、この4種類があると経営理念が機能しやすいためです。

「経営理念が機能する」とは、社員全員が経営理念に基づいて仕事に取り組むことです。

経営理念に含まれる基本理念、企業ビジョン(全社目標)、経営指針、行動指針のピラミッド

経営理念の4つの要素については「機能する正しい経営理念とは?経営理念の構成要素」を、経営理念の詳細は「経営理念とは?社長のための経営理念作成浸透マニュアル」をご覧ください。

基本理念とは何ですか?

基本理念とは、会社の存在目的や価値観が含まれる、定性的な表現の文章で構成されたものです。短い一言で表されたり、文章や箇条書きで表されたりすることもあります。

例えば、「未来の子供たちに美しい地球を」といったものです。

ミッションとは何ですか?

ミッションは、直訳すると使命です。ミッションの語源はラテン語で「送る」などを意味する「mittere」だそうで、「自分は神から何を成すために送り込まれたのか」です。キリスト教でのミッションの意味は「伝道」です。隣人愛である伝道を通じて、縁ある人の魂を救っていき、その結果、理想郷であるユートピアを実現することです。それが広義で「使命」と訳されるようになりました。

ですので、企業におけるミッションとは、企業が目指しているものや、わが社の存在意義です。ミッションステートメントと言われることもあります。使命を果たして実現することが、未来ビジョンや全社目標です。

パーパスとは何ですか?

パーパスは、自然摂理や宇宙から与えられた特有の存在目的や、特有の機能のような意味だと思います。

ミッションと似た意味ですが異なります。経営理念の一部として、パーパスとミッションの2つを定義するのであれば、それらの関係を「パーパスを活かして、どのようなミッションを行うのか」という意味で考えると、それぞれ定義しやすいです。

もし当社がパーパスとミッションを定義すれば、パーパスは「経営の原理原則に基づいた王道のマーケティングとイノベーション」です。それを活かしたミッションとして、「クライアント企業を立派な会社にする」ということになります。その目的を活かした先のビジョンとして「地球を豊かにする」という最終目標を掲げています。

バリューとは何ですか?

バリューとは、会社が大切にしている価値観のことです。基本理念や経営指針と同じ意味になることが多いです。

未来ビジョンとは何ですか?

未来ビジョンには2種類あります。1つ目は、社長の志をビジョン化したものです。社長が生涯をかけてぜひとも実現したい、社長個人のビジョンです。

もう1つは企業ビジョンです。会社が事業活動を通じて、未来に実現させたいことを、具体的にイメージできるもののことです。

絵で表したり、文章で表したりします。単に「ビジョン」とも言われます。

10年ビジョンとは何ですか?

自社の10年後の未来ビジョンのことです。

企業ビジョンとは何ですか?

企業ビジョンとは、会社をあげて実現したい、社会貢献を含めた定量的な目標の未来ビジョンです。基本理念やミッションが実現した姿を段階的に描いたものです。単に「ビジョン」と言われる場合もあります。当社では、最終的な企業ビジョンを「全社目標」と言っています。

ビジョンは「見えること」ですから、明確に描かれた目標でなければなりません。例えば、「地球から公害をなくす」というものです。この例では、地球全体や公害ゼロという、壮大で定量的な目標になっており、全社目標と言えるものです。

経営ビジョンとは何ですか?

経営ビジョンとは、企業ビジョンと同じ意味です。会社をあげて実現したい、社会貢献を含めた定量的な目標の未来ビジョンです。

あえて経営ビジョンと企業ビジョンを、2つに分けるのであれば、経営ビジョンは「どのような事業活動を行っていくのか」、企業ビジョンは「会社をあげてどのような未来社会を実現したいのか」を描くと良いでしょう。

事業ビジョンとは何ですか?

事業ビジョンとは、事業活動の方針を明確にイメージできるように明文化された未来ビジョンの一種です。当社では、企業ビジョンと別けて、事業ビジョンをそのように定義しています。

会社が1つの事業のみを行っている場合は、企業ビジョンと事業ビジョンが同じになる場合もあります。

全社目標とは何ですか?

全社目標とは、基本理念やミッションが実現した姿を描いたものです。段階的な目標である企業ビジョンの、最終段階が実現した姿とも言えます。

経営指針とは何ですか?

経営指針は、基本理念や企業ビジョンを達成するために、経営幹部が採るべき判断基準のことです。基本方針と言われることもあります。

基本方針とは何ですか?

基本方針とは、経営指針と同じです。企業によっては、社是のように経営理念に近い意味で使用しているところもあります。

経営方針とは何ですか?

経営指針は、経営計画を実現するための方針のことです。長期計画の場合は、長期経営方針や長期方針という名称を付ける場合もあります。

企業によっては、年度の会社の短期方針のことを指す場合があります。その場合、「2021年度経営方針」などと、年数を入れることが多いです。経営理念の経営方針と区別するために、「戦略方針」と言ってもよいと思います。

経営方針については、コラム「経営方針とは?経営方針の種類と内容」もご参照ください。

行動指針とは何ですか?

行動指針とは、社長をはじめ会社に属する全従業員が取るべき行動のことです。社訓とも言われます。行動指針に従って行動すれば、正しい考え方ができ、仕事で成果をあげることができ、しいては、出世をして人生を豊かにできます。

つまり、行動指針は経営理念の構成要素の一つで、企業ビジョン実現のための方法が書かれたものだと言えます。

行動指針については、コラム「行動指針とは?企業における行動指針の意味と内容」もご参照ください。

社是とは何ですか?

社是とは、会社が是とするもの、会社が正しいとする考え方、つまり会社が大切にしている価値観を表したものです。別の表現では「基本理念」としている場合が多くありますが、当社では「基本理念と経営方針が合わさったもの」と定義しています。

社是の詳細は、コラム「社是とは?(社是と社訓の違い)」をご覧ください。

社訓とは何ですか?

社訓とは、「会社の訓え」ということですから、全社員に要望する行動指針のことです。

社訓は、社是と併せて作成し、企業ビジョンを入れることで、上記の「経営理念」と同じ意味になります。社是と社訓を練り上げて、従業員に浸透させることによって、従業員の仕事の質が高まります。

社訓の詳細は、コラム「社訓とは?(社是と社訓の違い)」をご覧ください。

経営計画とは何ですか?

経営計画とは、企業ビジョン(全社目標)を達成するための具体的な計画のことです。経営計画には長期経営計画と短期経営計画があり、販売計画や予算計画も含まれます。長期経営計画は、できれば10年後の企業ビジョンからの逆算で、5年後、3年後、1年後を作成と良いでしょう。短期経営計画は、長期経営計画の1年先の目標を実現するための具体策です。

経営理念解説書とは何ですか?

経営理念解説書とは、経営理念の浸透のときに用いられる解説書のことです。経営理念に込められた意味が詳しく書いてあります。経営理念解説書は、経営理念教育の教材になります。

カルチャーデックとは何ですか?

簡単に述べると経営理念を浸透させるためのテキストのことです。当社では、そのようなツールのことを「経営理念解説書」と呼んでいます。それを本にしたものを、カルチャーブックと言う場合もあります。

未来創造マップとは何ですか?

経営計画が実現したときの社会に与える影響、会社の業界での地位、社屋の姿、店舗数、社員の処遇などを、図や絵など従業員が理解しやすいもので表現したものです。チームコンサルティングIngIngオリジナルでネーミングしたツールです。

ご不明なことがございましたら、お気軽にIngIng事務局までお問い合わせください。

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