社長の夢実現への道

経営計画と経営方針の違い

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経営計画と経営方針の違い

一定以上の規模になった企業の経営では、経営計画を作成することは当たり前です。

しかし、零細企業や小企業では、経営計画を立てたことがない社長が多いことと思います。

また、経営計画を立てることを、経営セミナーなどで知ったとしても、立てた経営計画が正しいものなのか分からないこともあります。

そして、それ以前に「どのようなものが経営計画なのか。どのようなものが経営方針なのか?」と、意味や内容も解らない場合もあると思います。初めて経営計画を立てる場合には、当然として、それらの用語の意味を調べたときに、ネット検索でたどり着いたホームページや、経営に関する書籍で書いてある意味が、微妙に違っていることもあります。

この記事では、当社が定義している経営計画や経営方針の意味を述べつつ、その関連性をご説明いたします。

経営計画とは?

会社は目指すものがあります。それを「経営目標」と言ったり、「企業ビジョン」と言ったりします。それを実現するためには、それが実現した姿をありありとイメージすることが大事です。

経営計画とは、会社が目指すものを具体的な数字で置き換えた目標です。

会社が目指すものには、長期的な目標、中期的な目標、短期的な目標があります。それらを、当社では、それぞれ長期企業ビジョン、中期企業ビジョン、短期企業ビジョンと呼んでいます。

それに合わせて、経営計画にも長期経営計画、中期経営計画、短期経営計画を作成します。

時系列としては、長期は社長がイメージできる最長のものです。長期企業ビジョンを作成したことのない方は、5年後をイメージして作成される場合が多いです。先見力があったり、長期企業ビジョンの作成に慣れている社長は10年先を、場合によっては30年先をイメージされる社長もいらっしゃいます。

中期経営計画は、長期経営計画の1/3か、半分程度の時系列の中間地点で作成します。短期経営計画は1年間です。長期経営計画から逆算して、中期、短期と作成します。

長期経営計画を作成することは、社長の先見力やイメージ力が大事になりますが、慣れていなければなかなか考えつかないことが多いです。そこで、短期経営計画を作成することから始めて経営計画を立てることに慣れたり、ビジネスコーチにコーチングを依頼して長期経営計画を立てる支援をしてもらう方法があります。

長期的なものは、具体的にイメージしにくいですが、短期経営計画は1年後のイメージですので、具体的になります。短期経営計画には、月別の利益計画がベースとなり、さまざまな会計の数値を予想して作成します。

経営計画の詳細は、「経営計画の種類」をご覧ください。

経営方針とは?

経営方針とは、会社が目指すものがあり、それをどのように実現していくかを、具体的な方針としてまとめたものです。

経営方針も、経営計画と同様に長期、中期、短期があり、それぞれ長期経営方針、中期経営方針、短期経営方針という名称で呼んでいます。長期経営方針は抽象的な方針になり、事業や開発の方向性などが示されることが多いです。

短期経営方針は具体的な内容になり、重点商品や対象顧客、対象エリア、販売方針など、社員はその方針に従って、具体的な事業活動を考えて行動します。経営方針の内容を補足するために、社内規定やルールなどが作成されます。

社員は社長から出された経営方針に従って事業活動を行い、社長はフィードバック分析によって方針が正しかったのかどうかを知ることができます。それによって社長が経営ノウハウを蓄積できます。

経営方針の詳細は、「経営方針とは?経営方針の種類と内容」をご覧ください。

経営計画と経営方針の関連

経営計画と経営方針は連動しています。経営計画で数値目標を立て、それを実現するために何をしたらいいのか、経営方針にまとめられるので、セットで作成します。

長期経営計画を実現するために長期経営方針を、短期経営計画を実現するために短期経営方針を作成します。この2つの組み合わせが、会社にとっての戦略的なものになり、2つがセットであることで経営計画が実現できます。社員は、方針に従って事業活動をしていくわけですが、その具体的な行動、つまり戦術的なことは社員に任せます。

作成する順番としては、会社が目指すものや社長の未来ビジョンから逆算して、長期経営計画を作成し、長期経営方針を決めます。そして、中期、短期とそれぞれ作成していく流れになります。

社長と社員の責任の所在

出された経営計画や経営方針の責任については、両方の全責任を社長が負うことになります。そして、社員は経営方針の実施責任を負うことになります。

社長が経営計画を実現するために、社員に実施してもらいたい経営方針を立てたわけですから、社員が経営方針を忠実に実施した結果、経営計画が実現しなかったら、社長の立てた経営方針が悪かったことになります。

社員は、社長が立てた経営方針通りに、具体的な行動を考えて行動をするわけです。

社員が経営方針に忠実に従って事業活動を行ったとしても、社長の予期しない間違った行動をしてしまうことがあります。その場合は、社長は「自分が立てた経営方針に誤りがある」と判断し、経営方針を改善してください。

経営計画や経営方針の変更

経営計画は、あくまでも会社として目指している目標ですから、経営計画が変更されることはありません。ただし、社会情勢や顧客の指向などの変化、競合他社の台頭などの客観情勢が大幅に変わり、経営計画の実現が不可能になった場合には、経営計画の見直しをすることがあります。

また、経営方針も間違った方針を立ててしまったら、それを実施した場合に、会社の存続が危険に陥ってしまうこともあります。その場合は、それを反省した場合には方針の変更をすべきです。

一度立てた方針を途中で変更することは、社長にとっては恥ずかしいことかもしれません。しかし、会社の存続を危なくしてしまうことの方が恥ずかしいことですので、ここは割り切って、社員に頭を下げるなどして、方針の変更を伝えてください。

経営計画と経営方針を片方しか作らないとどうなるのか?

経営計画と経営方針はセットで作成することを述べましたが、それぞれ片方しか作成しない場合はどうなるのかをご説明します。

経営計画のみを作成した場合

経営計画は、実現したい経営数字がまとめられた目標です。方針もなしに数字目標だけが示されたら、経営計画に記された目標は達成されないか、ノルマ主義の弱肉強食の世界になりやすいです。

経営方針がないと、社員はどのように行動したら良いかわかりません。零細企業や小企業であればなおさらです。

それを社長が強引にノルマ達成を指示すれば、社員は自分のノルマを達成するために、強引なことをし始める場合があります。部下の成果を横取りする上司が現れたり、チームとしての連携が壊れたりする場合もあります。それだけならまだ良いのですが、お客様にご迷惑をかけてしまう場合もあります。

そして、会社にノウハウは溜まらず、人材が育たないので、勝手に育つ優秀な人材だけが残ります。そして、優秀な人材はいずれ独立起業するので、自社に弓を引いてくる場合もあります。

経営方針のみを作成した場合

経営計画を作成しないで、経営方針のみが示された場合には、社員は根拠もなしに方針に従うことになります。目標がないので、社員は出された方針が正しいのかどうかも判りません。すると、社長に意見すらできなくなり、社員の成長が止まります。

社長が経営方針をコロコロと変更したら、「行き当たりばったりの方針だ。私達はそれに振り回されている」と考えるようになり、社員のやる気を阻害してしまいます。そして、何も意見しないやる気の失われた組織になっていく場合があります。

そうなってくると、数値目標は達成されることはありません。

もちろん、このような組織になってしまう原因は、経営計画と経営方針がセットで作られていないことだけではありません。しかし、原因の根幹となる可能性があります。経営計画と経営方針はセットで作成するようにお願いします。

以上、経営計画と経営方針のそれぞれの意味と、それらの関連性について述べました。ご説明していた中で、「会社が目指すもの」と述べている箇所がありますが、それを経営理念(基本理念や全社目標)と称する場合もあります。

つまり、経営理念を実現するために会社が存在し、それを実現させた姿を数値化にしたものが経営計画になります。それを実現するための方針が、経営方針です。

また、当社では経営理念を実現するための方針、つまり最も大きな方針のことを、経営指針と呼んでいます。

当社では、経営理念の作成や浸透、経営理念に基づいた経営計画や経営方針の作成をご支援しています。お気軽にご相談ください。

この記事の著者

平野亮庵

経営・集客コンサルタント
平野 亮庵 (Hirano Ryoan)

国内でまだSEO対策やGoogleの認知度が低い時代から、検索エンジンマーケティング(SEM)に取り組む。SEO対策の実績はホームページ数が数百、SEOキーワード数なら万を超える。オリジナル理論として、2010年に「SEOコンテンツマーケティング」、2012年に「理念SEO」を発案。その後、マーケティングや営業・販売、経営コンサルティングなどの理論を取り入れ、Web集客のみならず、競合他社に負けない「集客の流れ」や「営業の仕組み」をつくる独自の戦略系コンサルティングを開発する。

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