優秀なナンバー2が会社に入社すると、会社はみるみる内に大きくなっていくことがあります。
社長はそれを期待して、ナンバー2を迎え入れることになりますが、間違った人材をナンバー2に据えて、会社が停滞し、それでも満足してしまっている場合もあります。
また、入社したナンバー2が活躍して、ある程度会社が大きくなったとしても、ナンバー2が成長しないので、会社の発展を止めてしまっている場合もあります。そういったナンバー2ほど、過去の実績を持ち出して、ナンバー2の座から降りようとしない場合もあります。
この記事では、会社の成長に合わせたナンバー2の仕事内容の変化や、ナンバー2に求められる能力をまとめました。また、中小企業でよくある、間違ったナンバー2の抜擢理由を述べたいと思います。
そこから、社長には「どういった人がナンバー2に相応しいのか?」ということをお考えいただけたらと思います。
ナンバー2に求められる仕事内容の変化
ナンバー2は、入社したらすぐにナンバー2としての決まった仕事をするのではありません。会社や社長の成長によって、仕事内容が変化していきます。その変化を、会社の規模別にご説明いたします。
零細企業の社長の仕事は御用聞き
零細企業に入社したナンバー2の素養を持った人材は、社長からまだ「ナンバー2だ」と認められていない状態です。
ナンバー2の素養のある人は、仕事の早い人が多いです。そのため、社長から「あれもやってくれ、これもやってくれ」と、御用聞きのように仕事がたくさん入ります。
場合によっては、入社した直後はボーッとしているように見えることもありますが、最初は「この会社には何が必要なのだろうか?」と見ているのです。そういった人は、事業の本質を見抜くことが早いです。事業の本質を見抜いた人は、社長のサポートに入ります。
どちらにしても、ナンバー2の素養のある人が入社すると、仕事が片付いていき、社長の手すきの時間ができるようになります。
未来ビジョンの共有と協力の約束
社長が、ナンバー2の素養のある人の人物像を見抜いて、安心して何でも伝えられるようになると、社長が未来ビジョンについて語るようになる場合があります。
ナンバー2は、社長のことが尊敬でき、未来ビジョンに共感できたら、「社長のサポートをしていきたい」と考えるようになります。社長が頭を下げて、「ぜひとも協力をお願いしたい」と依頼したら、社長の人物像と未来ビジョンから将来性を考えて、協力を約束してくれます。ナンバー2の素養のある人は、そこからナンバー2へと成長路線を歩み始めます。
ここで、ナンバー2は聞き上手でもあるので、社長から未来ビジョンの内容を引き出してくれます。また、それをどうしたら実現できるのかも考えてくれます。
小企業を支えるマーケティングと新商品開発
会社が成長するためには、社長のボトルネックを解消していかなければなりません。
技術系社長の場合には、マーケティングや経理が苦手なことが多いです。営業系社長の場合は、新商品開発が苦手なことが多いです。そういったボトルネックを解消して、ヒット商品を出さなければ、会社は大きくなることはありません。
ナンバー2は、社長の苦手とする部分を補佐してくれて、会社の成長に必要なことを担ってくれます。
中企業へと成長していくための仕組みづくりと業務のマニュアル化
会社が成長し始めると、文鎮型の烏合の衆から、ピラミッド型の組織を構築していくことが必須です。そのときに大事なことが、仕組みづくりと業務マニュアル化です。
今までは、社長の独断でたくさんのオーダーメイド的なサービスが展開されていましたが、この段階になると、利益率の高いヒット商品が生み出されていることと思います。その商品を、誰でも販売できる仕組みを構築し、すべて業務マニュアルで仕事が回せるようにしていきます。
技術系社長の場合であれば、商品開発と生産性の向上に集中します。営業系社長の場合は、新規開拓に集中します。社内業務の体制づくりは、ナンバー2が担うようになっている状態です。
社長が社員に対して、「わが社は将来大きくなるのだ」と豪語していたとしても、この段階になると、古参社員は「何だか会社が大きくなりつつある」と実感するようになります。
また、会社が成長し始めると、社長が自信を持つようになり、社長の本気度も増してきます。そのことで、「自社を将来どのようにしたいのか?」ということを本気で考えるようになり、漠然としながらも、社員に発表する段階です。
経営計画と経営方針の策定支援と実施
会社が大きくなっていくためには、直観だけで経営をするのではなく、経営計画と経営方針を立てて、社員にはその実施責任を与えることが大事です。
ヒット商品が生まれ、仕組みづくりができ、社員が業務マニュアルに基づいて仕事をする段階にまでなると、社長とナンバー2は、「何をどれだけ行ったら、どういった結果が得られるか?」という経営の感覚をつかんでいるはずです。
そうなると、社長の未来ビジョンから会社の企業ビジョンを作成し、それに基づいて経営計画を立てていく段階です。それに基づいて各種方針を立て、社員に実施してもらうのです。
このような計画を立てることは、社長は苦手とすることが多いので、ナンバー2の支援によって社長自身が作成するのです。
小企業を脱するときに必要な経営理念の策定・浸透
会社が小企業から中企業に成長しようとする段階になると、一般採用の社員が増え、オフィスのフロアが複数になり、社長一人がすべての従業員を把握できない段階になっています。店舗経営をしている企業であれば、店舗が複数になっている状態です。
社長やナンバー2の目の届く範囲では、従業員は真面目に働いているように思えるのですが、何らかの原因で業績が停滞します。
社内では、社員は一様に高いレベルで仕事をしてくれているのですが、それは業務マニュアルに従って働いているに過ぎません。ここからは、幹部を養成していく段階、つまり学習する組織を構築していくのです。
そのために必要なことは、機能する経営理念を策定し、浸透させることです。会社の企業ビジョンを達成するために、全従業員に求めることをまとめるのです。もちろん、社長やナンバー2が率先して、経営理念に従うことが大切です。
ナンバー2の仕事は、事業規模に応じて、おおよそ上記のような仕事をこなしていきます。もちろん、企業の成長が途中段階の場合には、入社と同時にその段階に必要な技能が求められます。
ナンバー2に求められる能力と特徴
このような仕事をこなしていくナンバー2に求められる能力を述べたいと思います。会社を成長させていくためのナンバー2は、次のような能力が必要です。
社長のよき相談相手になり、社員との調整ができるコミュニケーション力
ナンバー2は、社長の性質や性格をよく理解し、社長との人間関係を構築するスキルに長けています。
例えば、社長は負けず嫌いな人が多いです。負けず嫌いな社長に対して、経営コンサルタントが「今すぐ既存顧客の挨拶廻りをしなさい。さもないと売上が下がり続ける」とアドバイスしたとしましょう。
すると、社長は負けず嫌いなので、「うるさい。そんなことをしなくても売上を回復させてみせる」と反発します。
ところが、高いヒューマンスキルを持ったナンバー2は、既存顧客の挨拶廻りの必要性、あたかも社長がそのことに気が付いたかのように誘導してくれて、社長をその気にさせてくれるのです。
ナンバー2「社長、売上が下がっているので、何か手を打ちたいのですが。」
社長「そうか、どうしたらいいのだろうか?」
ナンバー2「最近、既存顧客からの注文が減ってきているように思います。何か心当たりはありますか?」
社長「そうだな、最近は私が挨拶廻りに行く回数が減ったかもしれない。」
ナンバー2「なるほど、確かにお客様に会う回数が減ったら、良くないですね。それが売上の下がった原因かもしれません。」
社長「よし、明日からは、ゴルフは控えて挨拶廻りに行くようにしよう。」
ナンバー2「さすが社長、これで会社の売上高は回復するはずです! 回ってもらいたい会社のリストはこちらです。まずは、この上得意様の部長からいかがでしょうか?」
この会話例はフィクションですが、ナンバー2はこのようにして社長を誉め誉めして、あたかも社長が解決策を発見したように導き、社長をその気にさせて仕事をしてもらうお膳立てができます。
社長のボトルネックをカバーする経営力
技術系社長であれば、マーケティングや販売、経理や財務といった数字のところが苦手な社長が多いです。営業系の社長であれば、商品開発や生産のところが苦手な社長が多いです。
得意な部分を伸ばして成長できるのは、零細企業までです。小企業になってくると、社長が苦手としている部分をナンバー2が補って、さらなる発展を目指します。
小企業のときに、会社のさらなる発展をするためにバランスを取るべき部門は、次の5つです。
- 開発
- 生産
- 営業・販売
- 経理
- 人事
経理と人事は、従業員数が100人くらいまでは、総務部としている企業もあります。
これらの中で、社長が得意とする部門は、せいぜい2つです。技術系社長であれば、開発と生産を得意とする人が多いです。営業系の社長であれば、営業と経理を得意とする人が多いです。
他の部門をナンバー2が補うのですが、ナンバー2は経営全般のことを熟知しているか、ナンバー2が勉強熱心でなければ、会社の成長は止まってしまいます。
これらの部門を必要に応じて立ち上げていって、部門長を引き抜いてきたり、育成していったりする必要があります。そういった部門を任せることができる人材を発掘していくわけですが、ナンバー2には人間関係を構築していくコミュニケーションスキルが大事になります。
世の中の変化をつかみ社長に報告するマーケティング力
零細企業では、人事考課が明確にないので、社員のお給料は、社長の気分で決まっていることが多いです。そのため、社員は社長に対しておべんちゃらを使ったり、当たり障りのない人が育ちやすいです。
ナンバー2は、そういったYesマンではいけないことも知っています。社長からすると、耳障りの悪いことも正しく伝えることができるのが、ナンバー2です。
特にナンバー2に求められる能力ですが、それはマーケティング力です。市場の動向を正しくつかみ、自社の企業ビジョンと市場の動向を比較して、社長に正しく報告することが求められます。
クレームを社長に報告することは当たり前として、大きな市場の流れをつかみ取る先見力が求められます。
事業を仕組みにして高収益に持っていく論理性や企画力
会社が成長していくためには、社員の仕事能力が高まっていく必要があります。しかし、現実問題として社内に社長の代わりができるくらいの能力の高い人はいませんので、ナンバー2は「仕事能力が低い社員でも付加価値の高い仕事ができる仕組み」を構築していきます。
事業の仕組みにしていくこととは、事業を体系化したり、業務マニュアルを作成したり、ルールを決めていったりして、社員にそれを実施してもらうことです。
また、社員の中から優秀な人を引き上げて、そういった仕組み化を担当してもらうように、人事制度を構築していきます。こういったことも、ナンバー2に求められます。
企業ビジョンと市場動向を読み取りつつ、自社に必要な仕組みを社長に提案し、社長の号令の基に順次構築していきます。
社長が号令しつつも、ナンバー2が責任者となって推進していくことも多いので、社員からは「社長の犬」や「社長の言いなり」などと揶揄される場合もあります。
しかし、ナンバー2は社長と社員との間を取り持つコミュニケーションスキルを備えていることや、ナンバー2が社長を尊敬する姿を見て、社員も社長を尊敬するところもあるので、実績を積み上げていくとともに、そういった揶揄は言われなくなっていくと思います。
社長を騙したり裏切ったりしない誠実さ
会社が成長し始めると、ナンバー2は会社にとってなくてはならない存在となります。会社の業務のことから、社長のプライベートのことまで、あらゆることを考慮して事業を発展させていくわけですから、「社長の右腕」や「社長の分身」と言われて当然です。
社長を尊敬するナンバー2のはずですが、そのようなナンバー2が社長を裏切るとしたら大変なことです。
ナンバー2は、会社が成長する原動力にもなるくらい社長よりも優秀ですし、会社の業務に精通しています。そういったナンバー2が会社を辞めて、競合他社にでも入社されたら大変なことです。また、ナンバー2が同業他社として起業されてしまったら、社員の一部がナンバー2に着いて行く可能性も高いです。
本当に優秀なナンバー2は、そのようなことはしません。
ナンバー2との縁の切れ目は、社長の志の切れ目か、社長の奥様に「会社を裏切るのではないか」と疑われて辞めさせられるかがほとんどです。
結局、ナンバー2に必要な能力とは、経営能力に加え人間的な総合力になります。そして、社長の夢を実務面で支えて実現していく、最強のYesマンなのです。
社長は、このような能力を持つナンバー2とペアを組むことができたら、会社を発展させることができると思われたことでしょう。
これらの内容を踏まえて、社長による間違ったナンバー2の選び方をご説明します。
間違ったナンバー2の選び方
「会社を成長させたい」と考えている社長が、ナンバー2選びで間違ってしまうと、会社が成長しないばかりか、下手すれば会社が崩壊することもあり得ます。
社長の身内をナンバー2としてしまう
社長の身内の能力が高く、上記の能力を満たし「ナンバー2として抜擢するのに相応しい」と感じたのであれば、それは良いことです。
しかし、社長の身内だと「裏切らないだろう」とか、「指示を出しやすい」という理由から、「何でも言うことを聞いてくれる」という都合の良いYesマンであることを理由として、そういった人をナンバー2に据えてしまうことがあります。
身内からすると、反対に社長にものを言いやすいので、自分自信もナンバー2として相応しいと感じ、ナンバー2が故に慢心してしまって、成長が止まってしまう人が多いです。
息子さんをナンバー2に据えた社長
とある小さな企業で、50代の社長の会社に30代の息子さんが幹部社員として入社し、ナンバー2をやっていました。それはそれでいいのですが、社長は「会社を大きくしたい」と考えているのにもかかわらず、ナンバー2の息子さんは、目先のルーチン業務や社長から指示されたことをただこなしていくだけでした。
息子さんは、経営の勉強はしていませんし、「社長は会社を大きくしたいようですが、どう思っていますか?」と訊ねたところ、「社長がそうしたいのであれば、そうしたらいい」という具合に、他人事でした。社長は、息子さんに対して「若者に新しい風を吹かせてもらいたい」ということで、ナンバー2として信頼しているようでした。
入社したばかりの社長候補をナンバー2に据える社長
また、社員数が50人ほどの会社で、「次期社長として育てたい」という理由で、入社したばかりのお子様をすぐにナンバー2に据えてしまう社長もいます。能力がない人材を、いきなりナンバー2に据えてしまったら、そのお子様も、慢心すること間違いなしですし、いきなり威張り出す人もいるので、社内からは不満だらけです。
人は育てられたように人を育てようとします。会社が大きくなってから社長に育てられた人は、社長の実務ばかりを真似するようになります。すると、部署の事情を把握しないまま、会社が大きく成長していった苦労を知らないまま、次期社長になってしまうのです。
社長の徳が高く、子供として親を尊敬し、社長としても尊敬できているのであれば、良いかもしれません。しかし、特の高い社長ほど、お子様を厳しいところに据えて、「そこから上がってこい」と言うものです。
会社のお金を預けられることだけでナンバー2に抜擢
小さな会社の社長が、社員を信頼できない場合がありますが、特に会社のお金を扱う部門の人材に対しては信頼できない場合が多いです。社員にお金を持ち逃げされることは、よくあることですし、信頼できないことはよくわかります。
そういったことから、零細企業では、経理は奥様が行っていることが多いです。そのことを否定するつもりはありません。
その奥様を、ナンバー2だと考えている社長もいます。社内では話せない内容でも、奥様であれば安心して話せますから、経営相談の良き相手にもなります。
しかし、成長を目指す社長の場合は、奥様をナンバー2と見てはいけない節があります。奥様が、役割を終えたと感じて、ナンバー2をすんなり降りてくださったら良いのですが、そうならないこともあります。
奥様が経理をしていると、経理の内容が属人化していって、奥様が経理業務を手放してくれなくなります。属人化したところが、会社のボトルネックとなっていきます。奥様が、「経理の仕事は自分にしかできない」と勘違いして、手放さないこともあります。
会社のお金を、奥様以外の人に預けられるように仕組みをつくり、部門を任せていける人がいないと、会社は大きくなりません。なぜなら、奥様はインフレファイターであることが多いからです。
インフレファイターの奥様は、社員を経費だと考えたり、社長の投資を無駄遣いだと一蹴して、お金を出してくれない場合もあります。経費と投資の区別がつかないのです。「私は、社長のことをよく知っているから」という理由で、自分の基準でお金を扱うようになります。
社長の雑用を片付けてくれる人をナンバー2としてしまう
小さな会社の社長は、細かな作業で大忙しです。零細企業ではれば、お客様の御用聞きをするので、サービスの種類が複雑です。社員は、「また社長が複雑な仕事を取ってきた」と嘆いています。
お客様によって見積金額が異なり、請求書を出すときには大混乱です。
そのうち、そういった雑用を引き受けてくれる社員が出てきます。その社員は、実は優秀であることが多いです。
しかし、その社員は野心があります。優秀にもかかわらず小さな会社に入社したのですから、「いずれは独立しよう」と考えていることが多いと思います。
そういった人がナンバー2に抜擢されてしまったたら、その人が辞めた後の、社内のダメージは大きいと思います。そして、会社が成長していたとしたら、社長の器相応の規模に、急激に縮小することになります。
社長の苦手とすることを勝手にやってくれる人をナンバー2としてしまう
ナンバー2は、社長の苦手とすることを補ってくれる人材であることを述べましたが、実は、社長に許可を得ずに勝手に業務を進めてしまう人がいます。
その人は、社長がいちいち方針を示したり、命令したりしなくても、勝手に動いてくれるので、とても便利な存在です。
しかし、そういった人がナンバー2になってしまったら、会社が大きくなったときに会社が分裂することになります。
社員のほとんどが、優秀なナンバー2の言うことを聞いて、社長には古参の数人くらいしか、信頼できる人がいなくなってしまう場合があるのです。
会社が勝手に大きくなっていくわけですから、社長としてはとても心配です。その心配が、引き寄せの法則となるのか、会社がダメになってしまう場合もあります。
以上、会社の規模によって変化するナンバー2の仕事内容や、ナンバー2に必要な能力、間違ったナンバー2の抜擢理由について述べてきました。
優秀なナンバー2が入社すると、会社の規模が数年で数倍に成長することがあります。そういった優秀なナンバー2の見抜き方を、会社を大きくさせたいとお考えの社長には、学んでいただきたいと思います。
貴殿にとって、何かのヒントになれば幸いです。
この記事の著者
経営・集客コンサルタント
平野 亮庵 (Hirano Ryoan)
国内でまだSEO対策やGoogleの認知度が低い時代から、検索エンジンマーケティング(SEM)に取り組む。SEO対策の実績はホームページ数が数百、SEOキーワード数なら万を超える。オリジナル理論として、2010年に「SEOコンテンツマーケティング」、2012年に「理念SEO」を発案。その後、マーケティングや営業・販売、経営コンサルティングなどの理論を取り入れ、Web集客のみならず、競合他社に負けない「集客の流れ」や「営業の仕組み」をつくる独自の戦略系コンサルティングを開発する。