社長の夢実現への道

会社を発展させてくれるナンバー2との出会い方と活かし方

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会社を発展させてくれるナンバー2との出会い方と活かし方

会社を発展させるためには、ナンバー2の存在が欠かせません。

「ナンバー2がいなくても発展しているよ」と言われることもあるかもしれませんが、その場合は、ナンバー2ではないものの社長を支える人が何人もいる可能性があります。

しかし、多くの企業ではナンバー2がいても発展しないことがほとんどです。その理由は簡単で、そのナンバー2は本物のナンバー2ではないからです。

私の感覚ですが、社長の数よりも本物のナンバー2の数の方が圧倒的に少ないことは確かです。社長100人に対して、本物のナンバー2はせいぜい2~3人ほどしかいないと思います。

会社の発展は、ナンバー2の取り合いではありませんが、数少ないナンバー2を自社を発展に導いてくれるようにお願いし、ジョインすることができるかどうかにかかっていると言っても過言ではありません。

この記事では、本物のナンバー2はどういった人物か、本物のナンバー2との出会い方や処遇など、初めて本物のナンバー2と共同経営するときの全体について解説します。

昭和の時代の名ナンバー2

本物のナンバー2かどうかは、実は結果からわかるものです。ナンバー2と組んでみて、会社が大発展したら、そのナンバー2は本物だったということになります。しかし、ナンバー2と会社を大発展させてきた社長は、おそらくは「会った瞬間に『この人だ』とわかった」と言われることが多いと思います。その理由も後で述べたいと思います。

さて、本物のナンバー2は、昭和の時代にたくさんいらっしゃいました。代表的な人物と言えば、私はこの3名を取り上げたいと思います。

  • 石田退三(いしだたいぞう、1888~1979)
  • 藤沢武夫(ふじさわたけお、1910~1988)
  • 盛田昭夫(もりたあきお、1921~1999)

石田退三先生は、トヨタの大番頭と言われる人物です。トヨタ自動車の創業社長、2代目社長が相次いでお亡くなりになり、急遽3代目社長に就任。4代目を育成したあとに、サッと身を引きました。名ナンバー2のやることです。

藤沢武夫先生は、言わずと知れた本田技研工業の創業者、本田宗一郎(ほんだそういちろう、1906~1991)先生を支えた人物です。引退時は、本田宗一郎先生が老害になりかけていたときに、藤沢武夫が本田宗一郎を説得し二人同時に引退したことは有名です。

盛田昭夫先生は、SONYの創業者、井深大(いぶかまさる、1908~1997)先生を支えた人物です。営業の盛田、開発の井深のコンビネーションで「Made in Japan」を世界に広めました。

この3名、社長を合わせると6名を紹介し始めると、このコラムの趣旨から離れてしまうため、別の機会に少しずつご紹介したいと思います。本田宗一郎と藤沢武夫については、「HONDAを世界企業に成長させたナンバー2藤沢武夫の経営哲学とは?」をご参照ください。

本物のナンバー2とはどういった人物か?

会社のナンバー2と言えば、社長の補佐役を担っている人物であることが多いのですが、社長のアシスタントをナンバー2と勘違いしている社長が多いです。社長のアシスタントをしている人員は、ナンバー2とは言わずに「アシスタント」や「秘書」といいます。

私が、何人ものナンバー2を見てきた中で言えることは、社長にべったりしている人は少なく、「1ヶ月に1~2回しか会わない」という人もいます。

では、ナンバー2はどういった人物なのでしょうか。ナンバー2の人物像は、次のような人です。

  • 会社を経営したことがある
  • 社長よりも高い経営能力、もしくは成長力を持つ
  • 社長とは異なる能力を持つ
  • 社長と一心同体、社長の代理人
  • 公私混同をしない(会社を簒奪しない)

ナンバー2の経営能力は、社長のおおよそ5倍、それ以上です。標準は10倍ほどと思われます。社長と異なる能力があり、会社の成長を止めているボトルネックを補ってくれて、会社を急成長させてくれます。

ナンバー2が繰り出す経営判断は、ナンバー2自身が発したものであっても、「社長ならこのように判断するだろう」と、あくまでも社長の代理人として行います。

そして、会社のことを公私混同しませんから、会社を簒奪(さんだつ)すること、乗っ取ることはありません。そのような人物であれば、社長は安心して経営を任せることができます。

「そのような人物は、存在するのか?」と問われることはよくありますが、私はそういった人と何人も出会ってきました。

なぜ、ナンバー2は会社を経営する実力が社長よりも高いのに、自分で会社をしないで社長を支えるのでしょうか? 会社を乗っ取るような欲が無いのでしょうか?

それは、自分で会社を経営してみて、「自分は、社長をするよりも社長を支えた方が実力が発揮できる」と悟ったからです。そして、自分を使いこなしてくれる社長、もしくは「この社長の夢を実現させたい」と思うような社長に出会ったとき、その瞬間にお互いにビビッと来ます。

ナンバー2との出会い方

そういった本物のナンバー2の話を聞いた社長は、「自社にもナンバー2が来ないだろうか?」と思われる人がほとんどのことでしょう。しかし、そういった人物との出会いは、すでにあったはずです。あったはずなのですが、気が付かないで過ぎ去っているのです。

ナンバー2との出会いは、人生の中で何度かあります。そのときに、社長にナンバー2を受け入れる条件が満たされていなければ、チャンスを逃すことになります。そのチャンスを逃したら、ナンバー2との出会いが、少しずつ疎遠になります。

ナンバー2とジョインするための条件

ナンバー2と出会い、ジョインできる社長には、条件があります。

  • 高い志を持ち続けている
  • 何かの分野で一流の能力や技術を持っている
  • 事業活動に取り組む本気度が高い(燃えるような情熱)
  • ナンバー2を受け入れられるだけの器がある

高い志や一流の能力を持った社長は多いです。しかし、ナンバー2を受け入れられるだけの本気度と器が無いため、本物のナンバー2をみすみす逃しているわけです。高い志があり、一流の能力があり、事業活動に対する本気度が高ければ、志を実現する可能性が出てきます。ナンバー2候補は、まずこの実現性を見ます。

ナンバー2を受け入れられるだけの器ですが、これはさまざまな要素があります。特に大切なことは、「私企業でも公の立場で経営をしていること」です。社長が設立した会社ですから、最初は自分の利益のために経営をすることが多いと思いますが、事業活動に真剣に取り組むうちに志に目覚め、公の立場で経営するようになりナンバー2と出会える、もしくはナンバー2を見抜く能力が身に着きます。

ナンバー2との相性は?

次に相性です。ナンバー2を受け入れられる器とは、相性のようなもので、その定義は難しいですが、おおよそ次のようなものです。

  • ナンバー2の能力を見抜くことができるか?
  • ナンバー2に会社のハンコと通帳を託すことができるか?
  • ナンバー2に誰よりも高い給料を払うことができるか?
  • 高い志を生涯貫くことができるか?
  • ナンバー2の能力に嫉妬しないで、受け入れられるか?
  • 仮にナンバー2に会社を乗っ取られたとしても、「自分に徳が無かった」と心から言えるか?

そして、理想とするナンバー2との出会いは、「類は友を呼ぶ」という法則によって起こります。

ナンバー2を求める社長に、「どのようなナンバー2が欲しいですか?」と訊ねると、多くの人が「会社を勝手に大きくしてくれる人」と答えます。しかし、そのような答えでは、ナンバー2を見抜くことができない、もしくはナンバー2になり得る人が近寄ってこないことは、お判りでしょう。

ナンバー2は、あくまでも社長の代理人です。会社が勝手に大きくなるということは、社長はサボることを意味します。そうすると、サボるようなナンバー2を入社させてしまい、後で人間関係のトラブルに発展しやすいです。

石田退三とジョインできなかった本田宗一郎

本田宗一郎先生は、実は石田退三先生といっしょに仕事をしていた時期があります。

本田宗一郎先生が創業した、東海精機重工業(現、東海精機工業)でピストンリングを製造していたときに、中島飛行機にピストンリングを販売していました。大戦によって需要が急増しました。軍から、「東海精機重工業にもっとピストンリングを製造してもらいたい。トヨタ自動車の資本を入れて経営をトヨタ自動車の経営層に任せ、本田さんは製造に集中してもらいたい」というものでした。そこで送られてきた人物の一人が、石田退三先生だったわけです。

本田宗一郎先生は、石田退三先生の働きを見て、「すごい人だ」と思ったようです。本田宗一郎先生が、銀行にいくら交渉しても、ちっともお金を貸してくれませんでしたが、石田退三先生が銀行に行くと、あれよあれよと現金が引き出されていったそうです。反対に、石田退三先生が本田宗一郎先生の働きを見て、「豊田佐吉の再来だ」と思ったそうです。

しかし、二人が組んだのは、このときだけでした。その理由は、

  • 石田退三の方が18歳ほど年上だったこと
  • 石田退三の方が経営者としての立場が上だったこと

これらのことで、本田宗一郎先生が社長というよりも、石田退三先生の方が社長のような存在でしたし、本田宗一郎先生は息子のような年齢ですから、本田宗一郎先生がナンバー2に徹すべき関係でした。本田宗一郎先生は、戦後すぐに、東海精機重工業の株式を売却し、経営から離れていきました。

やはり、社長とナンバー2の年齢は、社長の方が上であることの方がうまくいきやすいです。

ナンバー2の役割

ナンバー2の役割は、社長が苦手な経理などの社内での仕事を担ってくれるように思っている人が多いですが、そうではありません。

ナンバー2に共通する役割

社長の特性によって、ナンバー2の役割が異ります。共通する役割としては、

  • 社長のボトルネックを引き受け、社長の長所を伸ばすこと
  • 社長の志を経営計画に落とし込み、実現させること
  • 社長の人徳を引き出し、社員がチームで社長を支えるように導くこと
  • 後継者を育成すること

社長が男性で、社長の奥様が経理をしていたとしましょう。社長の得意分野が開発であれば、ナンバー2が営業と経理を担ってくれます。社長の得意分野が営業であれば、開発と経理を担ってくれます。

ナンバー2が入ると、経理だけをしていた奥様が、会社のハンコと通帳をナンバー2に託すことができ、奥様は引退です。

経営理念はナンバー2が作成する

会社が成長して、社員数が30人を超えてきたときに取り掛かる仕事は、経営理念の作成です。

経営理念を作成することによって、社長の考えを社員全員に浸透させ、それ以上の規模の会社に成長するための礎を築きます。

経営理念は、よく「社長がつくる」と言われますが、多くの大企業ではナンバー2が作成しているのです。正しくは、社長では作成することができないから、ナンバー2が代理で作成するのです。そして、社長のハンコを押して発表します。ですので、後世には「社長が経営理念を作成した」という事実が残ります。

「社長以外の人が経営理念を作成しても良いのか?」と考える社長は多いですが、ナンバー2は社長の代理人ですから、ナンバー2が経営理念を作成しても、何もおかしくはありません。

また、社長がお一人で経営理念を作成しても良いです。そういった会社の多くは、大きくなっていません。このナンバー2が経営理念を作成することを、社長が受け入れられない場合は、会社は大きくなりませんから、ご注意ください。

社長がつくる経営理念では会社が大きくならない理由

では、なぜナンバー2が経営理念を作成するべきなのでしょうか? なぜ社長が経営理念を作成したら、会社は大きくならないのでしょうか?

その理由は簡単です。社長が作成するとたいてい「良い経営理念ができないから」です。良い経営理念ができない理由は、

  • どのような内容の経営理念を作成したら良いのか分からないため
  • 全方位的な内容の経営理念が作成できないため
  • 経営理念の内容を客観視できないため
  • 経営理念作成のために集中する時間が無いため

これらの条件が1つでも欠けると、よい経営理念ができません。中途半端どころか、ちょろっとした一文だけになるのが関の山です。ちょろっとした一文の経営理念だけで、全社員が経営理念に共感し、能力を発揮できるでしょうか? それで会社が大きくなるでしょうか?

ナンバー2による経営理念の作成方法については、別の機会で述べたいと思います。

本物のナンバー2が入社すると会社はどうなるのか?

本物のナンバー2が入社すると、今まで停滞していた会社の成長が急に始まります。社長だけで奮闘していたときも、少しずつ伸びていっていたかもしれませんが、ナンバー2が入社すると、あれよあれよと言っている間に会社の事業規模が、2倍、3倍と増えていきます。

ナンバー2の最初の仕事

ナンバー2の最初の仕事は、社長の雑用ではありません。ナンバー2は、頼めば雑用もやってくれますし、仕事が早いので次々と片付けてくれますが、ナンバー2の実力が発揮されないため、もったいないです。雑用が1年も続くと、ナンバー2は辞めてしまいます。社長の雑用はアシスタントにやらせてください。ナンバー2の最初の仕事は、次の通りです。

  • 社長の夢や目標のリスト化
  • 会社の成長のボトルネックを消す(資金繰りや資金調達、増収増益など)

社長の夢や目標のリスト化は、社長と対等の立場であるからこそ、社長は本音で語ることができます。ナンバー2は、最初にこの時間を多く取りたがるため、最初の1年間の夜の時間はナンバー2との面談の時間とお考えください。

社長の夢や目標のリスト化をするときに、お互いの今までの出来事、どのような教訓を得たのか、どうしたら夢が実現できるのかといった、いろいろなことを話し合います。ナンバー2は、それらを自身の勘ピュータにかけて「社長の夢を実現する方法とプラン」を弾き出します。そして、最初の目標を立てます。

次に会社の成長のボトルネックですが、とにかく成長のためには資金が必要です。資金調達は、金融機関からの借り入れや利益を出すことです。それらもナンバー2が対処することが多いです。

1~2年で誰も文句の付け所のないほどの成果を出す

1~2年で誰も文句の付け所のないほどの成果を出すことは、とても大切です。いきなりナンバー2として採用された、もしくは抜擢された人物は、古参社員からの嫉妬を受け、思う通りに仕事ができないことがあります。その嫉妬をかいくぐって、誰もが文句を言えないような実績を出し、経営を掌握することです。もし、誰もが納得できる実績が出せなかったり、経営を掌握できない場合は、ナンバー2でいられなくなるか、退社することになります。

藤沢武夫先生は、本田技研工業に入社2年で、資金繰りが悪化していた原因の解消と、東京進出、売上高の2年連続4倍増を実現しています。それまでの本田技研工業では、資金繰りに喘ぎ、差し押さえまでありました。さらに、東京進出は夢にも思っていませんでした。それをたった2年で実現し、古参社員からは文句を言われなくなりました。

さらに、本田技研工業は追加で2年間も、合計4年連続で4倍増を実現し、約200倍の売上高になったことを付け加えておきます。

今、社長のそばにいるナンバー2は本物ですか?

このようにナンバー2がいると、会社が急発展することもあります。藤沢武夫先生のように4年連続で売上高が4倍増で成長することは稀です。しかし、毎年2倍増くらいなら、普通に実現できる範囲です。

もし、「貴社にナンバー2はいますか?」と問われて、Yesであれば、会社は毎年2倍増とはいかないまでも、会社の売上高が成長し、3年毎に新商品が発売されていると思います。そのようになっていなければ、そのナンバー2は本物のナンバー2ではありません。社長のアシスタントです。

社長に夢があり、その実現を強く望むのであれば、本物のナンバー2との出会いも望んでください。

ナンバー2の人数は3人以上

ナンバー2は一人とは限りません。少なくとも3人は必要です。その3人とは、社長が男性であれば、

  1. 社長の代理として経営判断ができるナンバー2(社長が苦手とする部門を担当)
  2. 社長の代理として経営判断ができるアシスタント(社長の言いっ放しを防止、二代目候補)
  3. 家庭を守ってくれる妻

この3人がナンバー2となります。この3人は、会社が大きく成長するために誰も大切な人ですが、

特に、家族を守ってくれる妻の器の大きさが大切です。

例えば、会社を一代で大きくするような社長は、妻の誕生日だろうが、結婚記念日だろうが、元旦だろうが、仕事を優先してしまうのです。とある大経営者は、自分の結婚式の直前まで袴を着て営業に出ていたというエピソードもあるくらいです。そして、ナンバー2と出会うと、家に帰ってこないでナンバー2と明け方まで毎日のように出歩いていることは、ごく普通のこととなります。それに対して、器の大きな妻は、「いつものことですから」と放置し、家庭を守るわけです。

妻の器については、別の機会で詳しく述べたいと思います。

ナンバー2の処遇

ナンバー2の処遇とは、大きくは役職と給料のことです。

ナンバー2は基本的に社長をしない

ナンバー2は、社長よりも経営能力が高いため、社長によっては「ナンバー2が社長をした方が良いのではないか?」と思うこともありますが、ナンバー2は社長をしません。なぜなら、ナンバー2は社長がやっている事業に興味関心があまりないからです。

この事実に、「ええ?」と思われたかもしれません。例えば、石田退三先生はもともと織物を事業としていたため、自動車には興味がありませんでした。豊田佐吉先生から、遺言のように「自動車部門を頼む」と言われてトヨタ自動車に本格的に参画しています。

藤沢武夫先生はオートバイにまったく興味がありませんでした。何に興味があったのかと言いますと、本田宗一郎先生の夢を実現すること、その実現に向けて自分の腕を試すことに興味がありました。

そういったことで、ナンバー2は社長になることを依頼されても、断ると思います。

ナンバー2の役職

ナンバー2の役職は、入社と同時に社長の次の役職に据えると良いと思います。部長や課長といった役職しかない場合は、常務が良いと思います。ナンバー2が号令をかけて、社内改革をしていくために、全社員のトップに立つための役職上の権限が必要だからです。

すでに名ばかりの専務や常務がいる場合には、役職を全体的に見直しても良いと思います。そして、専務や常務が株式を取得している場合は、ナンバー2が会社で馴染んできたら、専務や常務を説得しつつも、ナンバー2に自腹で出資するように促しても良いと思います。

ナンバー2の給料

ナンバー2の給料ですが、ナンバー2は「いくらでも良い。生活できたら良い」と言うはずです。しかし、大卒並みの給料というわけにはいきませんから、とりあえず社長と同額を出すことをおすすめします。その対応が、後々利いてきます。

「最初からオレと同額?」と思われたかもしれませんが、なぜ、入社と同時に社長と同額かと言いますと、自分と一心同体、運命共同体であることをナンバー2に伝えるためです。1年経過して、ナンバー2が社長と同程度の給料の働きができていないと感じたら、ナンバー2が自ら「給料を下げてほしい」と願い出てくるはずです。

ナンバー2にハンコと通帳を預けた後は、ナンバー2は自分で自分の給料を決めますし、社長の給料もうまく決めてくれます。役職も自分で決めて昇格させていきます。ナンバー2が、フィナンシャル・プランナーのような役割を果たすからです。

ナンバー2が離れていくとき

ナンバー2と共に会社を盛り上げていこうとしても、ナンバー2が離れていくことがあります。その条件はさまざまですが、主に次のようなことで、自分が活躍できる次の場面を求めて去っていきます。

  • 自分の能力に限界を感じたとき
  • 社長がナンバー2を自分の代理人として扱ってくれないとき
  • 社長に振り回されて疲れてしまったとき
  • 次代のナンバー2が育ったとき

ナンバー2は、社長の相手をしているうちに疲れてきます。一般社員とくらべて、かなり耐えられると思いますが、疲れ切ってエネルギーがなくなって病気になるか、倒れてしまうこともあります。ただでさえ社長の相手で疲れているので、ねぎらいの言葉をかけてあげたり、様子を見て休暇を出してあげたりしてください。

また、ナンバー2は、社長の代理人ですから、ナンバー2を叱ってはいけません。ナンバー2への叱責は、社長自身への叱責でもあります。社長がナンバー2を叱るようなことは、あるわけがありませんが、もし叱ることがあれば、それはナンバー2とのコミュニケーション不足ですから、ナンバー2と二人でミーティングをする時間を十分に確保してください。

ナンバー2の育成は可能か?

ときどき「ナンバー2を育成してもらいた」と要請をいただくことがありますが、ナンバー2の育成は基本的にできませんので、よほどの熱意のない限りお断りしています。その理由は、

  • ナンバー2に育つまでに教えることが多すぎる(普段から経営の勉強をしていること)
  • 育成にとっても時間がかかる(おおよそ10年)
  • 育成してみないと、本物のナンバー2に育つかわからない
  • 育ったら辞めていってしまう

ナンバー2の育成をしようとすると、残念な結果になることが多いです。育成に時間もかかり、手間もかかり、費用もかかります。しかし、ある程度育ったと思ったら辞めていってしまいます。

では、ナンバー2をどのように育てるのかといいますと、ナンバー2に成長してもらいたい人には、経営のいろいろな勉強をすることはもちろんのこと、いろいろな挑戦もしてもらいます。

勉強としては、マーケティングや財務の知識、コミュニケーションスキルなどといった実務的な内容だけでなく、偉人伝もおすすめです。覚えることは、本当に多岐に渡ります。そして、自制心でもって積極的に勉強をするような人材でないと、ナンバー2になることは夢となります。ナンバー2に育つような人材は、自腹で勉強をするくらいで普通です。そういったことで、社内に自ら勉強をしようとしている人材がいるかをご確認ください。

いろいろな挑戦としては、新規事業開発、人材育成、さまざまな仕組みの構築などです。そして、何度も窮地を乗り越えて、自信と実力を身につけてもらいます。

また、ナンバー2の条件でもある、「公私混同をしない」を体得できるかどうかです。実力が身に着き、地位も上がれば、天狗になっていく人物もいます。天狗になるような人物は、ナンバー2としては不向きです。

まとめ

以上、ナンバー2と社長の関係についていろいろと述べてきました。この記事を最後まで読まれた方は、初めて知った内容も多いと思います。

ナンバー2との関係や役割をまとめると、

  • ナンバー2は、社長の代理人として受け入れて処遇する。
  • ナンバー2は、社長のボトルネックを解消し、強みを伸ばしてくれる。
  • 最初の2年間ほどは、社長と共にしていくために、すべてのことを語り合う。
  • 2年以内に社内からぐうの音も出ないような実績を出し、経営を掌握する。

ナンバー2との出会い方や、ナンバー2の仕事内容について、もっと詳しく知りたい方は、毎年6月に行っている、「トップの夢を実現するための条件研修」にご参加ください。研修については、「経営基礎セミナー」をご覧ください

この研修では、2日の研修で、本田技研工業の創業者である本田宗一郎先生と、ナンバー2の藤沢武夫先生の生い立ちから出会い、仕事内容、引退までを詳細に調べ上げた上で、お二人からナンバー2とうまくやっていくための教訓を学ぶことができます。

IngIngで調査した、お二人の詳しい経歴を記したオリジナル資料を使って研修をします。また研修では、本田技研工業の台頭によって倒産していった企業の分析もご紹介します。発展企業と倒産企業の両方を学ぶことで、会社を健全に発展させるための本質や要点をつかむことができます。

ぜひご参加ください。

この記事の著者

平野亮庵

経営・集客コンサルタント
平野 亮庵 (Hirano Ryoan)

国内でまだSEO対策やGoogleの認知度が低い時代から、検索エンジンマーケティング(SEM)に取り組む。SEO対策の実績はホームページ数が数百、SEOキーワード数なら万を超える。オリジナル理論として、2010年に「SEOコンテンツマーケティング」、2012年に「理念SEO」を発案。その後、マーケティングや営業・販売、経営コンサルティングなどの理論を取り入れ、Web集客のみならず、競合他社に負けない「集客の流れ」や「営業の仕組み」をつくる独自の戦略系コンサルティングを開発する。

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