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入念なSEO対策ができないホームページとは?

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SEO対策ができない!入念なSEO対策ができないホームページとは?

SEO対策とは、言わずと知れた、Googleなどの検索エンジンで狙った検索キーワードで上位ヒットさせる手法のことです。

SEO対策は、それだけですとWeb集客は難しいのですが、ランディングページ制作やコンテンツマーケティングと組み合わせることで、Web集客ができるようになります。

SEO対策の手法は、細かく言えばさまざまな手法があります。私が知っている技だけでも200種類以上あります。

SEO対策の手法の中で、効果的なものもあれば、「できればやっておいた方が良い」といったものまでありますが、強力なSEO対策をする場合には、できるだけすべての技を取り入れた方が良いです。

多くの技を取り入れたくても、お客様の業種や社内のご事情、制作会社との契約、ホームページに導入しているシステム、サーバーの性質などで、導入できないSEO対策の技があることも多いです。

そういった制約をも考慮しながら、数あるSEO対策の技の中から、どの技を組み合わせて行うのかを考えます。そして、競合ホームページにSEO対策で勝てるのかどうかを分析します。

ホームページによっては、制約が多すぎて、入念なSEO対策ができないために、競合ホームページに勝てないと予想されることもあります。

このコラムでは、今まで私が経験してきた、入念なSEO対策ができないホームページの制約パターンと、その対策方法をご説明いたします。入念にSEO対策したい場合は、ホームページを新規制作する前に、この記事をご覧ください。

ノーコードツールを利用している

ノーコードツールとは、要するにコードを入力しなくても直感的にホームページを制作できるツールのことです。略して「ノーコード」と言われることもあります。

ノーコードツールを用いると、ホームページのタグやプログラミングを知らなくてもホームページが制作できるので、制作会社の人材育成が早くできますし、納品されたクライアント企業でもホームページ担当者が自由にホームページを直すことができます。

ノーコードツールの何が問題なのか?

そのような便利なノーコードツールですが、一つ問題があります。それは、「JavaScriptでプログラミングされているページが出来上がる」というものです。

なぜ、このことがSEO対策で問題なのかと言いますと、「JavaScriptで出力されたページの文字は、Googleが認識できないかもしれない」という問題があるからです。また、Googleが認識してくれたとしても、認識されるのに時間がかかる可能性があるからです。

Googleの発表では、JavaScriptは認識してくれるものの、JavaScriptから吐き出されるHTMLを正しく認識するかどうかは、JavaScriptやそれから吐き出されるHTMLの記述によるとされています。

Google検索セントラル「JavaScript SEO の基本を理解する」をご参照ください。

ノーコードツールを利用している場合はどうしたらいいのか?

まずは、利用しているノーコードツールが本当にSEO対策に弱いのかをご確認ください。ノーコードツールの種類によってはSEO対策に強いものもあるかもしれません。

入念なSEO対策ができない場合には、上記の事例のように、WordPressなどでホームページを新しく制作し直して、そちらのホームページをSEO対策した方が良いです。WordPressを利用すると、その操作方法を新たに覚えないといけませんが、入念なSEO対策が行えます。

また、企業によってはノーコードツールを止められない事情がある場合もあります。例えば、取引先の企業から勧められて止められないようなパターンです。この場合には、別のドメインで新しくホームページを制作する方法をおすすめします。

ノーコードツールは、直感的にホームページの編集ができる便利なツールですので、SEO対策以外のところでの運用を考えたら良いと思います。

ASPサービスを利用して制作されたホームページ

ASPサービスを利用して制作されたホームページとは、ホームページを管理するオンラインサービスを提供している業者を利用するものです。その業者と提携して制作されたホームページは、専用の管理画面にログインをして、ホームページを編集することができます。

ASPサービスの利用は、ECサイトに多いです。ECシステムを導入する方法は、次のどれかになります。

  • 自社オリジナルのCMSの開発
  • オープンソースのCMSを導入
  • ASPサービスの利用

自社オリジナルのCMSの開発

CMSとは、コンテンツ管理システムのことで、サーバーにインストールして利用するプログラムです。

自社オリジナルのCMSの開発は、「スクラッチ」と言われるものです。設計の自由度は高いのですが、開発費用が高くなりがちですので、巨大ECサイトを構築するときに利用される方法です。

完全に自由に設計ができるため、SEO対策も入念に行うことができます。ただし、それはシステムを構築する前のことです。システムが出来上がってしまってから、入念なSEO対策をするために、システムの修正が必要となり、そのときは修正費用がかかってしまいます。

ちなみに、「誰でも簡単にページが更新できるように、簡易的なCMSを構築したい」という理由で、自社オリジナルのCMSを開発した企業は、すべからくSEO対策に失敗しています。

オープンソースのCMSを導入

オープンソースのCMSには、代表的なものとしてWordPressがあります。また、ECサイトではEC-CUBEが有名です。

EC-CUBEを利用すると、いろいろな機能がプラグインとして用意されているので、自社が求める機能に合わせて、それを利用します。

オープンソースのCMSを利用すると、ホームページ設計の自由度が高いのですが、スクラッチと比べたらECサイトの仕組みの自由度が低くなります。

EC-CUBEはオープンソースとして公開されているので、システムのプログラムを自由に修正できます。システムの更新をすると、修正した箇所が上書きされることもあるので、若干管理が複雑になります。

WordPressを利用して格安でECサイトを構築したい場合は、ECシステムのプラグインWelcartをインストールして利用する方法もあります。WordPressは、使用するテーマにもよりますがSEO対策の自由度が高いので、入念にSEO対策したい場合に向いています。

ASPサービスを利用してのSEO対策

ASPサービスは、さまざまな機能が搭載されたシステムを、月額の格安に利用できます。管理画面やシステムは業者が管理しているので、自社で修正できません。そのため、SEO対策をどの程度できるかは、業者が構築したシステムによります。

ASP業者が、細かなSEO対策の設定ができるようにシステムを構築していたら良いのですが、そうでなければおおざっぱなSEO対策しかできなくなります。

細かなSEO対策の設定ができるシステムは、ユーザー側からすると複雑な操作が必要ですので、マニュアルが分厚くなり、SEO対策以前に「ホームページの設定ができるのか?」という問題が出てしまいます。

また、ASPサービスのシステムを開発した業者は、SEO対策には責任を持たないので、細かなSEO対策ができたとしても、それは自己責任となり、SEO対策の方法を詳しく教えてくれる業者は皆無です。

当社がSEO対策のご依頼をいただいたときに、ASPサービスを利用しているホームページで、入念なSEO対策ができるシステムは、今までほとんどありませんでした。そういった中でも、Shopifyはかなり入念にSEO対策ができるようになっていました。

ただし、Shopifyで利用するテンプレートの種類によっては、入念なSEO対策ができない場合もあるかもしれません。

複雑なPHPプログラムが組まれているホームページ

先ほど、自社オリジナルのCMSの開発について述べましたが、CMSはPHPといわれるプログラミング原稿で制作されているものがほとんどです。

自社オリジナルのCMSを運用している企業様からのSEO対策のご依頼は、骨が折れます。

もともと、自社オリジナルのCMSのSEO対策の設計思想が貧弱なので、たくさんの機能を追加しないといけないことと、PHPプログラムを解析して、どこのプログラムをどのように修正するのかを明確にしていかないといけないからです。まるで、パズルを解くような感じになります。

自社オリジナルのCMSをSEO対策する場合は、CMSを開発してくださった業者と連絡が取れる場合は、その業者の担当者様を交えてミーティングをします。そして、システムをどのように修正してもらいたいかを伝えます。

業者と連絡が取れない場合は、PHPプログラムの分析から行い、当社にて簡単に修正が可能かを分析します。複雑なプログラムが組まれている場合は、専門業者に依頼します。

ホームページが小規模の場合は、WordPressを用いてゼロからホームページを制作し直した方が、早くて安上がりの場合がほとんどです。

ホームページ制作会社が修正する権限を付与してくれない

SEO対策をご依頼されるお客様によっては、制作会社との契約条件によって、WordPressの管理者権限やFTP権限を付与してくれない場合があります。ホームページを修正するための権限がないと、ホームページのの入念なSEO対策ができません。

制作会社との契約だから仕方がないことかもしれませんが、お客様としては入念なSEO対策ができないので困るわけです。WordPressを使ってホームページ制作を依頼するときは、それらの権限を付与してくれることを条件としておいた方が良いです。

WordPressの管理者権限を付与してくれない

WordPressにログインするときのIDには、いろいろなランクがあります。その最高位の権限が、「管理者権限」です。

管理者権限があれば、WordPressのプラグインをインストールしたり、細かな設定をしたりといった、すべての操作ができるのですが、契約によっては「編集者」や「投稿者」といった下位の権限しか付与してくれない場合があります。

とある企業様からSEO対策のご依頼をいただいたときに、制作会社に管理者権限を付与してもらいたい旨を伝えたところ、「デザインが崩れてしまったらいけないから」とか「GoogleはAIを導入しているのでSEO対策は効果がない」などと言って、管理者権限を付与してくれなかったことがありました。

そういった場合の選択肢としては、次のような方法がありますが、難易度の低い順番に記載したいと思います。

  1. 新たに別のホームページを制作する
  2. 制作会社に追加の費用を払ってSEO対策をしてもらえるように交渉する
  3. 契約が終われば、ホームページを買い取れるように交渉する
  4. すぐにWordPressの管理者権利を買い取れるように交渉する

これらの交渉は、担当者レベルでは話が進まないので、制作会社の社長に直接交渉した方が良いです。

FTPのIDを教えてくれない(テーマの修正ができない)

制作会社がサーバーを管理している場合に多いですが、FTPのIDを教えてくれない場合は、ホームページのアップロードができませんので、WordPressテーマのSEO対策ができません。

WordPressの管理画面からテーマを修正できる画面も存在しますが、PHPプログラムにミスがあった場合、管理画面にログインすらできなくなるエラーが発生することもあります。

WordPressテーマの修正を行う、入念なSEO対策では、FTPのIDを教えてもらえることが必須となります。

とある地方の企業様で、地元の個人で経営されている制作会社に依頼した事例で、困った事例がありました。「サーバーに間違ったデータを入れられたら困るから」という理由で、FTPのIDを教えてくれませんでした。

その企業様は、新しくホームページを制作されることを選び、次回の契約更新時にその業者とはご縁を着られることを選ばれました。その場合は、既存ホームページのドメインを捨てることになるので、手間のかかるメールアドレスの変更も必要となります。それでも、「Web集客を入念にしたい」ということで、当社の申し出を受け入れてくださいました。

デザイン性が優先されるホームページ

ホームページをSEO対策するためには、ページの中に文字を追加したり、HTMLを修正したりすることが大事です。デザイン性が優先されるホームページでは、それらの修正ができないことがあります。

デザイナーからの要請で修正ができないホームページ

SEO対策では、対象ページの見える箇所では、見出しや文章を正しく入れることが基本操作となります。画像ばかりのホームページでは、デザイナーからの要請でそれができない場合があります。

ホームページに見出しや段落などの文字を入れるとなると、どうしてもデザイン性に制限がかかってしまいます。デザイナーによっては、ホームページの変更を嫌う人がときどきおられます。

デザイナーからの要請としては、「デザインを変えてしまうと、ホームページの集客力が落ちてしまう」と言われることが多いのですが、「そもそもホームページのアクセス数が増えなければ、集客はできません。」の一言でSEO対策の許可を得られることが多いです。

画像が多いホームページではSEO対策が難しいのですが、画像を減らすと集客力が落ちる場合があります。しかし、画像を減らすことで、見やすいホームページになって、余計に集客数が上がる場合もあります。そして、SEO対策によってアクセス数を増やすことができたら、今まで以上に集客数を増やすことができます。

そうは言っても実績がなければ、デザイナーさんは口出しをしてきます。そこで、出来る限りデザイン性は崩さないようにしながら、アクセス数を増やしていった方が集客力を高めていきます。そして、ホームページ経由での集客数が増えてきたら、デザイナーさんも何も言わなくなってきます。

複雑な動作をするホームページ

ホームページによっては、スクロールすると画像や文字が右や左から出てくるような、複雑な動作をするページが存在する場合があります。

ホームページ制作を依頼した社長からすると、「わが社のホームページがかっこよくなった」と喜んだかもしれません。それが1度切りしか見ないランディングページであれば良いのですが、何度も見ないといけないトップページであれば、トップページに戻る度に動作があり、閲覧者からするとうっとうしいものです。

そういった動きのあるページは、SEO対策ができない場合が多いです。そのため、別のページをSEO対策します。

トップページに複雑な動作のある場合は、トップページのSEO対策を最小限にとどめて置き、下層ページを入念にSEO対策します。

ランディングページに複雑な動作のあるページの場合は、そのページのSEO対策は最小限にとどめておき、コンテンツSEOを行って、ランディングページに誘導するように導線設計をします。

ホームページの原稿が作成できない

入念なSEO対策をする場合、特にロングテールSEOを入念に行う場合には、ホームページの文章量を飛躍的に増大させます。そのためには、原稿を量産してくことになります。

原稿作成を作成する能力や時間がない

原稿作成は、思った以上に手間のかかる作業です。今ご覧になられているこのページの原稿は、私自身が何も見ないで黙々と作成していますが、ここまで作成するのに慣れていても3時間ほどかかってしまいます。

原稿作成に慣れていない人は、数百文字程度の少ない原稿でも何時間もかかる場合があります。

以前にコンテンツSEOをと依頼いただいたお客様で、「原稿は自社で制作するので、SEO対策してもらいたい」ということでご契約をしました。原稿作成は存外手間がかかるので、当社にて作成することをご提案しましたが、「原稿くらいすぐに書いてみせる」とのことでした。

お客様には、原稿のテーマ案やどのような内容のことを書いてもらいたいかをお教えしているのにもかかわらず、手始めの1,500文字の原稿(このページの原稿の1/5ほどの文字数)から作成をお願いしました。

お客様は、「すぐに作成する」と豪語されましたが、3日経過しても1週間経過しても原稿が出てきませんでした。お電話を差し上げると、「今は忙しいから待ってほしい」とのことで、1ヶ月後のお打ち合わせのときに、ギブアップを宣言されました。

ほとんどのお客様が、この事例のようになります。

原稿作成は外注やAIでできないか?

原稿作成は外注できますが、貴社の専門分野の知識のない素人が作成した原稿は、当たり障りのないものになって、読み応えがないものになりやすいです。そういった原稿では、Googleからの評価が低くなりがちです。

また、最近ではAIで原稿を作成する方法もありますが、GoogleはAIで作成した原稿を排除するように動いているように思います。

入念なSEO対策をするためには、できるだけ貴社の責任でもってオリジナルな原稿を量産することが望ましいです。原稿作成の手間を軽減し、なおかつ入念なSEO対策ができる方法は、SEO対策を熟知した人にヒアリングしてもらって、その場で原稿を作成していくことです。

入念なSEO対策ができないホームページの選択肢

今まで私が経験してきた、入念なSEO対策ができないパターンを述べてきました。最後に、「入念なSEO対策ができないホームページはどうすべきか?」について、述べたいと思います。

入念なSEO対策ができないホームページの場合、次のような選択肢があります。

  1. 入念なSEO対策をあきらめて出来るところまでSEO対策する
  2. リスティング広告など、SEO対策以外の方法でホームページのアクセス数を増やす
  3. ホームページをリニューアルして入念なSEO対策を導入する
  4. 既存ホームページをそのままに、新しく別のホームページを制作する

貴社にてどの方法を取ることが理想的なのか迷われたら、当社のWeb集客コンサルティングをご利用ください。貴社が提携している業者のことや、貴社が実現したいこと、ホームページ担当者の能力など、さまざまなご事情を入念にヒアリングし、貴社にとって最適なWeb集客の手法をご提案いたします。

この記事の著者

平野亮庵

経営・集客コンサルタント
平野 亮庵 (Hirano Ryoan)

国内でまだSEO対策やGoogleの認知度が低い時代から、検索エンジンマーケティング(SEM)に取り組む。SEO対策の実績はホームページ数が数百、SEOキーワード数なら万を超える。オリジナル理論として、2010年に「SEOコンテンツマーケティング」、2012年に「理念SEO」を発案。その後、マーケティングや営業・販売、経営コンサルティングなどの理論を取り入れ、Web集客のみならず、競合他社に負けない「集客の流れ」や「営業の仕組み」をつくる独自の戦略系コンサルティングを開発する。

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