社長の夢実現への道

自社の経営理念は社員のやる気を引き出せる内容か?

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自社の経営理念は社員のやる気を引き出せる内容か?

正しい経営理念を作成し、正しく浸透させることができれば、社員を鼓舞しやる気を引き出し、社員が成長し、会社に活気が出ます。

それを期待して経営理念の作成に取り組まれた社長は、自分で作成した経営理念を見返して、「この内容でいいのだろうか?」と疑問になられた経験をお持ちのことでしょう。

また、疑問が出てこなかったとしても、「なんだか、しっくり来ないが、どこを直したらいいのか分からない」という方もいらっしゃると思います。

そういった悩みのある経営理念は、まだ本物の経営理念に醸成されていない可能性があります。

また、すでに経営理念があり、それを浸透させて会社が成長していった企業であったとしても、「経営理念を掲げた当時は良かったが、今現在、いまいち社員にやる気が感じられない」と思われることもあります。

そういった場合は、もしかしたら経営理念が時代の変化や成長した会社からの要請に合っていない可能性があります。

経営理念が正しいものなのかを見分ける方法の一つは、経営理念を浸透させた結果を見ることです。経営理念を浸透させた結果、経営理念を作成した目的が達成されたならば正しいものだと言えます。しかし、それにはものすごく時間がかかります。

では、「どのような経営理念を作成したらいいのか?」、「自社の経営理念が、社員を鼓舞してやる気が出るものなのかを見分ける方法は?」ということですが、そのことを以下にご紹介いたします。

社員のやる気を引き出す経営理念とは?

社員のやる気を引き出すことができる経営理念とはどういったものなのか、それを見分ける方法は、次の問いの答えが「Yes」であることです。

社長自身のやる気が沸々と湧き出てくる内容かどうか?

経営理念は、ある意味で、社長のやる気のために存在するようなものです。社長のやる気が沸々と出てくると、そのやる気が社員に伝搬し、社員のやる気が出てくるものです。

社長のやる気が出てこない経営理念を社員に浸透させて、それでやる気を求めるということは、できないはずです。社長が「自分はやる気がないが、社員はやる気を持って仕事に当たるべきだ」という考えでは、すばらしい内容の経営理念でも浸透しません。

以下、貴社の経営理念が社員のやる気を引き出せる経営理念かどうかを見分ける方法を、いくつかご説明いたします。

経営理念に自社の存在意義が含まれているか?

社員のやる気が出るためには、貢献向上がキーワードです。

貢献とは、事業活動を通じた社会貢献のことです。自社が何の事業を行って、どのように社会に対して貢献するのかと、存在意義とします。

社長が、自社の存在意義が何かを答え切ったものが、経営理念のトップに来る文言になります。その文言のことを、パーパスと言われることもありますが、当社では基本理念と言っています。

自社の存在意義は、決して「社長の高級車を維持するため」とか「社長の同族を富ますため」ではありません。そのような存在意義であれば、同族以外の人を一般採用することは避けた方が良いでしょう。社員は誰しも、社長や社長の同族を養うために働いているではないからです。

社長や社長の同族が富むのであれば、社長のやる気は出るかもしれませんが、社員のやる気が出ないので、質の高い仕事ができないことでしょう。そうすると、自社は立派な会社にはなりません。

このようなことから、社員のやる気を引き出す経営理念かどうかを見分ける方法の最初に、自社の存在意義が、事業活動を通じての社会貢献が明文化されているかどうかを点検してください。つまり、それを考え続けるうちに、使命感が出てくるものでなければなりません。

経営理念からチャレンジングな目標が導き出されるか?

社員のやる気の2つ目のキーワードは、「向上」でした。その向上の中には、「自分がどれだけ誇りを持てる大きな貢献をしてきたか」ということと、「自分がこの会社で貢献したら、会社が成長して、生活が豊かになっていくかどうか?」ということが含まれています。貢献の大きさと、生活の向上です。

社員の生活が豊かになっていくためには、自分が出世していかなければいけません。さらには、会社が成長しなければいけません。大きく社会貢献ができる会社は、会社は大きくならざるを得ません。

社長が、「わが社は、これ以上成長させる気はない」と考えていたら、社員の出世の道は、狭いものとなってしまいます。そうすると、社員の中には、やる気を失ってしまう人が出てくることでしょう。場合によっては、成長している他社に転職していく者も出てくることでしょう。

つまり、社員のやる気を引き出す経営理念かどうかを見分ける方法として、会社の将来の姿が導き出され、それがチャレンジングな目標となっているのかを点検してください。

では、何をチャレンジングな目標するのかと言えば、それは事業活動を通じて社会貢献をした結果、自社がどれくらいの大事業を行わなければならないのかです。

例えば、排水処理を通じた環境改善の事業であれば、世界中では汚染された排水が垂れ流しのところが多くあります。社長が、「そういったものをすべて改善していきたい」と願うならば、現在は中小企業であったとしても、いずれは世界企業にならなければいけないことを意味します。社員は、それを聞いたら奮い立たされることでしょう。

チャレンジングな目標がありありと明確化されたものを、企業ビジョンや未来ビジョンと言います。チャレンジングな目標が定量化されたものが、経営計画になります。

経営理念を実現するための方針が含まれているか?

チャレンジングな目標を大言壮語で言っても、今現在はそれを実現する実力がないと思います。しかし、それを実現するための方法について、社員に説明できなければ、社員は納得してついて来てくれないかもしれません。

過去に、とある飲食チェーンで、拡大成長し続けているときは、人が付いてきてくれたものが、倒産の危機を迎えたときに、ワンマンであるが故にそれを打開するための策を出せなかったために、人心が離れていった例もありました。

事業活動を通じた社会貢献や、それをどれだけの規模で貢献するのかといったチャレンジングな目標を掲げると同時に、それを実現するための方針が含まれているかどうかが、社員のやる気を引き出す経営理念かどうかの点検項目になります。

経営幹部が、社長に代わり、この方針に従って経営判断するようにすることが、経営幹部の育成につながります。

社員の人間性や仕事能力が向上するか?

会社が成長していったら、それに伴って社員の人間性の成長や、仕事能力の向上が求められます。

一般的に、中小企業よりも大企業の方が、社員に求められる品性や仕事能力は高いものと思われます。会社の成長とともに、会社に求められる社員像のレベルが高くなっていくことは、間違いありません。

あるとき、社長から任された仕事を「自由にやって良い」と言われて自由にやったら、後で「なぜこんなことをしたのだ」と叱られる場合があります。社員からすると、「社長が自由にやって良いと言ったではないか」ということで、社長は「そのようなことは言っていない」と、また激怒です。

この例は、社長と社員との間で、価値観が異なっている場合に起こりやすいトラブルです。そのような会社では、社員は定着しにくいので、人間性や仕事能力が向上していきにくいと思います。

社員の人間性や仕事能力は、社長が求める基準があるはずです。その基準が、経営理念に明文化されていることが、社員のやる気を引き出す経営理念であるかどうかの点検項目になります。

経営理念を見たときにやる気が湧いてくるか?

最後に最も大事なことですが、最初にも述べたように、経営理念を読み返すと、社長に沸々とやる気がみなぎってくるかどうかです。

社長のやる気の大きさによって、会社の勢いが決まるようなところがあります。

経営理念によって、社長が情熱を高め、その情熱が社員に伝搬していきます。経営理念の浸透を通じて、社員にわが社の存在意義や皆にどのようになってもらいたいかを伝え、仕事の仕方を教育し、将来の良きイメージを持ってもらうことが大事です。

結局のところ、お客様に接するのは社員です。その社員の対応が悪ければ、いくら立派な経営理念があったとしても、会社は成長していきません。経営理念を浸透させて、事業活動を通じてお客様に貢献していくことで、会社は成長していきます。

そのようになるためにも、社長が経営理念を自分だけ治外法権ではいけません、例えば、「顧客第一主義」と経営理念に描かれていたとして、それを社員に伝えた後、自分はゴルフに行ってしまったら、社員はどのように思うでしょうか。社員は、「社長は自分たちに仕事を押し付けて、遊びに行っている」と思われ、社員のやる気など出るはずがありません。

自ら率先して経営理念に従って判断や行動をし、経営理念に込められた意味を社員に伝えていく必要があります。

以上、自社の経営理念が社員のやる気を引き出すものかどうかを見分ける方法をご説明いたしました。

この内容からすると、他社の経営理念を見たときに、「この経営理念は良い内容だ」と見分けることが、難しいことを意味しています。つまり、自分で作成した自社の経営理念のみが本物の経営理念だからです。

もし、社員が自社の経営理念でやる気が出ず、他社の経営理念を見てやる気が沸々と湧き出るようであれば、その会社に転職してしまいます。自社の経営理念が社員のやる気を引き出せていないと感じられたり、本物でないと思われたりしたならば、経営理念の内容を見直すタイミングです。

経営理念を作り直したい場合は、ぜひ当社の経営理念コンサルティングをご利用ください。

経営理念コンサルタントが社長に効果的な質問を繰り出し、それに対して直感的に答えていくことで、深い意味の経営理念が醸成されていきます。そのようにして、貴社の経営理念をベースとして、本物の経営理念に仕上げ切れていない部分を補完したり、社長の情熱の部分を引き出したりして、本物の経営理念に仕上げていきます。

経営理念コンサルティングを受けられている社長の中には、あまりにも情熱が高まり、コンサルティング中に涙を流される方もいらっしゃいます。社長の「社会貢献をしたい」「社員に立派に成長してもらいたい」という本気の思いが出てきて、感情が高ぶって涙されます。

そのときの気持ちを経営理念に込めると、経営理念を読み返す度に社長のやる気が沸々とわいてくる経営理念になるのです。

本物の経営理念を練り上げて、正しく浸透させ、社員のやる気を引き出し、立派な会社を創造したい社長は、ぜひチームコンサルティングIngIngにご相談ください。

この記事の著者

平野亮庵

経営・集客コンサルタント
平野 亮庵 (Hirano Ryoan)

国内でまだSEO対策やGoogleの認知度が低い時代から、検索エンジンマーケティング(SEM)に取り組む。SEO対策の実績はホームページ数が数百、SEOキーワード数なら万を超える。オリジナル理論として、2010年に「SEOコンテンツマーケティング」、2012年に「理念SEO」を発案。その後、マーケティングや営業・販売、経営コンサルティングなどの理論を取り入れ、Web集客のみならず、競合他社に負けない「集客の流れ」や「営業の仕組み」をつくる独自の戦略系コンサルティングを開発する。

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