基本理念とは?

基本理念とは何ですか?

基本理念とは、会社の存在目的や価値観が含まれる、定性的な表現の文章で構成さたものです。短い一言で表されたり、文章や箇条書きで表されたりすることもあります。社是と同じ意味です。

例えば、「未来の子供たちに美しい地球を」といったものです。

経営理念には構成要素がいくつかあります。その一つである基本理念とは、次の3つの要素を含みつつ、短い文に昇華されたもののことです。

  1. 存在目的
  2. 対象者
  3. 価値観

1.存在目的

存在目的とは、なぜ我が社が存在しているのか。また、存在し続けなければならないのか。そういった根幹的な問いに答えきったものです。

我が社が存在しなくても良いのであれば淘汰され、顧客は誰も困りません。例えば、近所のスーパーマーケットが倒産したとしても、別の会社のスーパーマーケットができるだけです。

会社がなくなったら困る顧客が多ければ多いほど、会社が必要とされているということです。なぜ我が社が必要とされるのか。その答が存在目的です。

これを考えていくと、2番目の対象者も見えてきます。

2.対象者

存在目的の「なぜ」を考えるときに、存在目的を具体的にするためには、対象者がイメージできることです。

我が社は、誰に幸福感や利便性を与えるのか。誰のニーズやウォンツを満たすのか。顧客を先に考えても良いですし、自然環境といった物が対象の場合もあります。自然環境が対象だったとしても、自然環境が守られたときに喜ぶ人が対象者となります。

対象者は現在の業容から離れてもかまいません。現在の業容を表すものは定款であって、それは基本理念ではありません。今はともかく「わが社は将来、どのような対象者を幸福にしたいか?」という問いに答え切ることです。

今から5年先、10年先、20年先には業態が変化していく可能性があるので、その場合、顧客が変化し、ニーズなども変化していくはずです。我が社が変化していく方向性を基本理念に示します。

その変化の先にある北極星に当たるもの、本気で目指すものが何なのかです。自社の現在の仕事を定義づけることが、基本理念づくりだと思うのであれば間違いです。

3.価値観

現在の貴社には、自身を持って提供できる商品やサービスがあることでしょう。価値観とは、現在、自社で扱っている商品やサービスの本質は何かということです。例えば、どのような会社にも共通するような価値観であれば「品質」です。和菓子メーカーなら「自然」、点検会社なら「安全」といったことが価値観になります。

価値観を含めておかないと、自社の経営判断が利潤第一主義になりかねません。利潤第一主義の経営理念になってしまうと、本来、立派な会社にしようとして作る経営理念が逆効果となってしまいます。

また価値観は、会社の行動を決定します。和菓子メーカーが「自然」という価値観を定めれば、化学物質を使っての製造はできません。点検会社が「安全」という価値観を定めたら、検査をごまかすことは価値観に反します。

価値観が展開されて、経営方針や行動指針、ガイドラインなどができます。

具体的な仕事目標を引き出せるか?

このようにして作られた基本理念が、具体的な仕事目標を引き出せるかどうかが問われます。経営理念を作っても成果に結びつかない企業は、経営理念を具体的な仕事目標にまで紐解けていない可能性があります。

基本理念に存在目的と価値観を含んでいれば、基本理念から仕事目標を必ず引き出せます。それらから中長期目標を導き出すと、自社のやるべきことが見えてきます。

当社の基本理念である「泥中の花」は、泥の中から美しい花を咲かせるかのように、会社が苦境を脱出し、世の中に必要とされる立派な会社に成長することをイメージしています。

顧客企業が、そのように成長していく企業になるために、何が必要でしょうか。社長の情熱であったり、智恵であったり、経営理念であったり、戦略であったり、経営参謀であったり、人材育成であったり、マーケティングであったりします。すると将来的にサービス開発が必要となることが判ります。

他にも、価値観に「品質」があれば、品質とは何を指すのか、それをどこまで高めたら良いのかという仕事目標が引き出せます。

基本理念がないと目的地を決めずに旅行をするようなものです。

しかし、基本理念だけでは、経営理念は完成ではありません。そのために、基本理念の実現に奉仕するものとして、経営方針や行動指針、未来ビジョン、クレドなど、基本理念を実現するための方法をまとめる必要があります。

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