社長の夢実現への道

社長が初めて売上目標を立てるときの正しい考え方

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社長が初めて売上目標を立てるときの正しい考え方

会社の目標の立てるときに、「何を基準として立てたらいいのか?」と訊ねられることがあります。

今まで目標を立てたことのない社長は、「今年は、これだけの売上高を得て・・・」という目標が多いと思いますが、実はそれは二の次の目標となります。

会社の目標の立て方は、会社での「目標」の意味を考えると簡単です。そして、基本となる目標を立てたら、会社全体の目標に落とし込んでいきます。

この記事では、会社の「目標」の意味や、どのように目標を立てたらいいのかを解説します。

会社の「目標」の意味

会社の「目標」の意味とは、

会社の目標=得たい結果

得たい結果とは、どのようなものでしょうか?

その得たい結果を、根本的に考えると、まずは、自社が生き残ることだと思います。この当たり前のことを忘れがちです。そして、私企業であれば、社長の得たいお給料だと思います。発展を考えている社長であれば、発展のためのコストです。

そういったことで、次のものを足した「利益」を第一の目標とします。

  • 自社が生き残るための利益
  • 社長が得たいプラスの金額

自社が生き残るための利益は、これは基本中の基本となります。目標利益が、自社が生き残るための利益を下回ってしまったら、生き残れません。ゲーム理論ではありませんが、まずは自社が生き残るための利益目標を、絶対防衛ラインとして設定します。

それに、社長が得たい結果のプラスの金額を目標とします。例えば、「自分の給料を上げたい」とか、「営業エリアを拡大したい」といったものもあります。経営理念の実現に向けた、正しい目標もあります。

これらの合計金額から、将来の財務三表を、どのような数字にするべきなのかを算出します。これがから、社員一人ひとりの目標が設定されていきます。ですから、各種目標は利益から計算するわけです。

この最初の利益とは、売上高から変動費を引いた利益のことです。この利益のことを、限界利益と言いますが、粗利益(荒利益)や付加価値、加工高などと言っても、ほぼ同質なものですからかまいません。

社員に「目標を立てなさい」と指示を出す社長は多いのですが、社長が決めるべき目標が無いと、本当の意味で社員が自ら目標を立てることはできません。社長が利益目標を示さないで、社員に目標を立てさせることは、社長が経営を放棄していることになるのです。

生き残りのために必要な利益とは?

生き残りのために必要な利益は、売上高から変動費を引いた利益(限界利益)から固定費を引いた利益から捻出します。さらに、純利益からの借入金の返済もありますが、さらには次のものを考慮して算出します。

  • 地域や業界でのランキング
  • 競合他社と自社のマーケティングの差
  • 競合他社と自社の商品力の差
  • 競合他社との資金力の差
  • 仕入れチャンネル開拓

地域や業界でのランキング

地域や業界でナンバー1であれば、基本的に強者になれ、利益率が高まります。強者の戦い方は、強者の兵法を使ってナンバー2を攻撃します。

ナンバー2以下の場合には基本的に弱者となります。その場合は弱者の兵法を使います。競合他社に圧倒的に勝てない場合には、絞り込みをし、狭い領域でナンバー1を目指します。

絞り込みとしては、次のようなものがあります。

  • 地域
  • お客様
  • 商品カテゴリ

このような絞り込みを行って、競合他社よりも特色を出します。例えば、強者であればファミリーレストランのようにいろいろなカテゴリの料理を出します。弱者であればカレー専門店という具合に絞り込みます。

このように地域や業界でナンバー1を目指すために費用がかかります。その費用は、利益から得られます。

競合他社と自社のマーケティングの差

競合他社とマーケティングで負けていたら、いつまで経っても勝つことができないばかりか、じり貧になり、生き残りが難しくなります。

まず、マーケティングの意味を理解することも大切なのですが、それは別の機会でご説明するとして、マーケティングでは主に次のことをします。

  1. 市場調査
  2. 広告・宣伝
  3. 販売
  4. 販売管理

市場調査では、お客様、自社、競合他社の分析をします。まずは、3C分析から始めます。3C分析の仕方は、「マーケティングの3C分析とは?手順や活用法の徹底解説」をご参照ください。

マーケティングにどれくらいの費用をかけるのか、広告・宣伝はどうするのか、もちろん絞り込んでPRをしていくわけですが、そのための費用は利益から得られます。

特にWeb集客は、今の時代にはとても大事なPR方法になり得ます。その費用を得るために、どれくらいの利益が必要かを考えます。

競合他社と自社の商品力の差

市場調査をして、商品力に差があり、負けているときには、商品開発が必要になります。

雰囲気の良いレストランがあったとしても、味が悪ければお客様が離れていってしまいます。反対に、味が良くても店内が汚くてGが発生するようであれば、それでもお客様が離れていってしまいます。それと同じように、商品の性能や品質、提供方法、アフターフォローなどを含めた全体を「商品」と定義しておくことが大切です。

そして、自社商品に足りないものがあり、生き残りのために必要であれば、新商品開発をします。新商品開発は、もちろん自社に利益がないと基本的にはできません。しかし、開発してもそれが売れるかどうかもわかりません。さらに、開発できるかどうかもわかりません。

そのようなバクチ的なものは、小さな会社では借入金で行わずに、得られた利益からまかなうようにしてください。そのような新商品開発のための費用を、利益目標に組み入れることが大切です。

競合他社との資金力の差

競合他社との資金力の差も考えて、利益目標を立てます。競合他社の資金が潤沢であれば、いつ攻撃されるのか、わかったものではありません。すでに攻撃されているかもしれませんが、攻撃されたときの対策として、現預金が必要です。

その資金は、もちろん利益から得られます。

仕入れチャンネル開拓

何かを仕入れて価値を加えて販売しますが、仕入れができなくなったら、会社が危なくなります。仕入れの確保も大切なことです。仕入れチャンネルの開拓には、サンプル収集やテスト製造などの資金が必要です。研究開発と同じです。

もちろん、そのための費用も利益から得られるわけです。

売上目標は利益から逆算する

売上目標の計算は、利益から逆算します。利益は、上記のようなことを考慮して利益目標として立てます。そこから、固定費や変動費を足して、売上目標を算出します。

経常利益から税金等を引いたら純利益が算出できます。すると、売上目標はざっくりと

  • 残したい現預金
  • 借入金の返済額
  • 税金等
  • その他のプラスα
  • 固定費
  • 変動費

これらの金額を加算して出します。その他のプラスαは、社長の年収増加や配当などです。設備投資を考えるなら、減価償却によって発生する現預金不足を考慮してください。現預金不足を考慮しないと、会社の存続が危なくなるからです。

このようにして、未来の損益計算書を作成するわけです。

その未来が何年先のことかは、社長が思いめぐらせる未来によって異なります。10年先のことであれば、ちょっと先過ぎるので、その中間目標となる5年や3年後の損益計算書や貸借対照表を作成します。3年先であれば、それを按分して1年後の損益計算書を作成します。

事業部門や商品、店舗が複数あれば、それぞれの売上目標に分割して、それぞれの1年後の損益計算書ができたら、それを12ヶ月で按分して、毎月の売上目標とします。

さて、ここで広告・宣伝費ですが、この金額を調整すると、当然ながら売上高に影響を及ぼします。その影響は、広告・宣伝の費用対効果によって異なります。広告・宣伝にどの程度の費用をかけると、どの程度の売上高が得られるのかは、やってみないとわかりません。

そこで、今までの経験から概算で算出します。

実際にマーケティングを実施し、フィードバック分析しながら、販売方針を変更していきます。

算出した売上目標値は本当に正しいものか?

このように会社の売上目標を立てるときは、多岐に渡る検討が必要となります。会社経営は、検討すべきことが多いのですが、それらの検討のし過ぎはありませんから、線引きが難しいのです。

また、売上目標を立てた社長の多くは、「生き残りのために必要な付加価値の金額の大きさ」に驚かれることと思います。今まで、「前期の10%増しで成長させたい」というような小さな目標ではなく、「このような大きな利益を目標として正しいのだろうか?」「本当に実現できるのだろうか?」と思われると思います。

ですが、生き残りのために設定した目標ですから、実現できなければ、自社はじり貧となっていくはずです。「実現できるだろうか?」ではなく、実現しないと生き残れないのです。

このようなチャレンジングな売上目標は、今期に得られる場合もありますが、3年や5年と長期に渡って実現していく場合もあります。新商品の開発が必要な場合には、3年以上かかる場合もあります。

生き残りのための時間的余裕があれば良いですが、余裕が無い場合には銀行に相談することになります。

まとめ

会社の「目標」の意味や、どのように目標を立てたらいいのかを解説しました。

会社の目標の意味は、得たい結果のことです。得たい結果とは、自社の存続と社長が考えるプラスの部分です。その合計の利益目標を第一に立てます。なぜなら、それらの実現には利益が必要だからです。その利益とは、会社が生み出す荒利益や付加価値のことです。

荒利益や付加価値が算出できたら、それを元にして未来の財務三表を作成します。その実現のために、社員に個別の目標を出すことができるようになります。

もし、目標の立て方が分からない場合、目標を立てることが難しい場合は、当社のコンサルティングをご利用ください。目標の立て方を丁寧に解説し、社長に伴走しながらいっしょに売上目標を立てます。

売上目標の立て方がわからない、難しいという方は、当社までお気軽にご相談ください。

この記事の著者

平野亮庵

経営・集客コンサルタント
平野 亮庵 (Hirano Ryoan)

国内でまだSEO対策やGoogleの認知度が低い時代から、検索エンジンマーケティング(SEM)に取り組む。SEO対策の実績はホームページ数が数百、SEOキーワード数なら万を超える。オリジナル理論として、2010年に「SEOコンテンツマーケティング」、2012年に「理念SEO」を発案。その後、マーケティングや営業・販売、経営コンサルティングなどの理論を取り入れ、Web集客のみならず、競合他社に負けない「集客の流れ」や「営業の仕組み」をつくる独自の戦略系コンサルティングを開発する。

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