社長の夢実現への道
売上高が増えたのに利益が下がる原因

売上至上主義になっている社長から、「売上~、売上~」と連呼され、困っている方は多いことでしょう。
売上が下がって困っている社長からすると、仕方のないことでもあります。
いろいろと手を打った結果、売上高が増えて喜んでいるのもつかの間、利益が下がっていることに気が付いて、次に「利益~、利益~」と連呼しだす社長もいます。会社は、売上高が増えても利益が増えなければ生き残れないからです。
社長も勉強で、自分の出した指示の悪さによって、「売上高が増えても、利益が減ることがある」ということに気が付くのです。
このコラムでは、売上高が増えたのに利益が下がる原因をご紹介いたします。
利益率が下がることが原因
売上高が増えたのにもかかわらず、利益が減ったということは、原因は利益率が悪くなったからです。
例えば、10億円の売上高で利益率が10%であれば、利益は1億円です。
売上高が2倍の20億円に増えて、利益率が3%に減ってしまったら、利益は6,000万円に減ってしまいます。
せっかく努力して売上高を増やしても、利益率が下がってしまったら、残る利益が反対に減ってしまうことを意味します。努力した営業担当も報われません。そのときに社長は、「売上高を増やすだけではいけない」と気が付くのです。
営業担当に目標値を示す場合は、必ず、「売上高」以外に、「利益率」や「利益」など、2種類以上設定してください。
なぜ利益率が下がるのか?
続いて、売上高が増えて利益率が下がってしまう原因についてご説明いたします。
変動費率の増加(付加価値率の低下)
1つ目の原因は、変動費率の増加です。変動費率とは、売上高に対する変動費の割合です。変動費率が増加する場合は、仕入れ原価が高くなってしまった場合と販売価格が下がってしまった場合です。
例えば今まで1個当たり1,000円で仕入れていて、販売価格1,500円で売っていたものがあったとします。粗利益は500円です。
仕入れが1,200円に上昇してしまい、販売価格が1,500円のままであれば、粗利益が300円に減ってしまいます。
また、仕入れが1個当たり1,000円のままであったとしても、販売価格が1,300円に下げてしまったら、これも粗利益が300円と、元の500円からすると減ってしまっています。
営業担当は、社長の「売上~、売上~」の圧力によって、「たくさん売るためには、ダンピングして販売するしかない」ということで、安売りをして売上高を確保していたのです。
すると、安売りをしているわけですから、売上高は高くなって当然です。ところが、利益の総額が安売り以前よりも下がってしまうのです。
固定費の増大
利益率が下がる原因として、固定費の増大があります。固定費の増大によって下がる利益は、販管費をも含めた「営業利益」です。
売上高を増やすためには、PR活動が大事になります。売上高は、自社製品がどれだけ認知されたかの成績でもあります。
そこで、営業担当はムリなPR活動で費用を使ってしまい、固定費が増大してしまって、利益率が低下してしまうことになります。
指示の出し方の悪さ
変動費率や固定費が増大する原因は、もちろん社長の指示の出し方の悪さです。
営業担当者には、「利益を出すための売上高増大」という当たり前のことを伝えておく必要があります。
そして、営業担当の評価を「売上高だけ」で評価するのではなく、社長が思い描く未来ビジョンの実現に向けて、最も貢献している人物を評価できるように、経営理念を整備したり、会社のルールを改善していったりする必要があります。
売上至上主義の弊害
売上至上主義とは、利益よりも売上高を優先する主義を主張することです。社員に、売上高のみを追求し、営業担当者には売上高のみを評価とする経営方針です。
売上高がいくら高くなっても、利益がなければ、会社は生きていけないのにもかかわらず、なぜ売上至上主義になるのか、理由は簡単です。
それは、利益率がほぼ固定されている企業であれば、売上高からおおよその利益が予想できるからです。
売上至上主義の企業では、営業担当は社長から売上高の成績のみを問われるわけですから、大きな案件を取りにいくようになります。すると、人間関係や利益が無視されて、結局的に企業経営を危うくしてしまうのです。
売上至上主義から脱却するためには、まず社長がその危険性を知ることです。対策として、経営理念を立て、そこから導き出される経営計画や営業方針に基づいて営業担当者が販売活動をするようにすることが大事です。
売上高を増大させつつ利益率も高める方法
「そのような都合の良い方法はあるのか?」と思われたかもしれませんが、実はあります。その方法は、いくつかございます。
- 営業担当者に売上高だけでなく利益を出すように指示を出すこと
- また、営業担当者に経営の知識を覚えてもらうこと
- 利益率の高い商品を開発すること
- 当社にホームページ制作(Web集客コンサルティング)をご依頼いただくこと
4番目は意外なことと思われたかもしれませんが、当社のホームページ制作をご依頼いただくと、売上高だけでなく利益率が高まります。売上高の増大と利益率の上昇を両立させられる理由は、SEO対策に強いことに加え、貴社も知らない本当の強みを引き出し、それを訴求するからです。
貴社には強みがあるはずです。強みがあるので、厳しい市場の中で生き残っているのです。もし、貴社がお持ちのホームページで集客ができていないのであれば、強みが訴求できていないか、強みが間違っているかのどちらかです。
当社のホームページ制作では、貴社の業界における検索市場を分析しつつ、貴社の本当の強みを発見することから始めます。そして、競合他社よりも効果的に製品やサービスの良さを訴求するように改善します。
ホームページの改善ができたら、次に強力にSEO対策とコンテンツマーケティングを行い、製品やサービスを欲しがっている消費者が、ネット検索を通じて貴社のホームページにたくさん訪れるように施策いたします。
そのように売上高を増大させます。早ければ、制作後3ヶ月ほどでお問い合わせ件数が増えることをご実感いただけます。もちろん、BtoBでも集客は可能です。
消費者は、「どうしても欲しいもの」であれば、価格交渉をしてくることはありません。また、集客が充分にできていたら、価格交渉をしてくるような消費者は、お断りして良いのです。そうすることで、利益率が高まります。
このようにして、ホームページ制作にて売上高の増大と利益率の上昇を両立させることができます。
以上、売上高が増大しても利益が減ってしまう原因と、その対策として社長の指示の出し方について述べました。また、ホームページ制作にて、売上高と利益率を高めることができることを述べました。
売上高と利益率を増やすホームページをお求めであれば、ぜひ当社までご相談ください。
この記事の著者

経営・集客コンサルタント
平野 亮庵 (Hirano Ryoan)
国内でまだSEO対策やGoogleの認知度が低い時代から、検索エンジンマーケティング(SEM)に取り組む。SEO対策の実績はホームページ数が数百、SEOキーワード数なら数千を超える。オリジナル理論として、2010年に「SEOコンテンツマーケティング」、2012年に「理念SEO」を発案。その後、マーケティングや営業・販売、経営コンサルティングなどの理論を取り入れ、Web集客のみならず、競合他社に負けない「集客の流れ」や「営業の仕組み」をつくりる独自の戦略系コンサルティングを開発する。