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経営理念は変更しても良い?経営理念変更のタイミングと条件

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経営理念は変更しても良いのか?

経営理念は変更しても良いのか?

一般的には経営理念の変更はあまり行われるものではないと考えられています。せっかく時間をかけて練り込んだ経営理念ですので、変更するとなると、プライドが許さなかったり、恥ずかしくなったりするものです。社長が社員に対して言っていたことと、新しく言うことが違っていたら、社員の信頼を失うかもしれません。

まずは、率直に「経営理念は変更しても良いのか?」の疑問にお答えします。

経営理念は変更してもよい

経営理念をかたくなに守って会社が傾いてしまっては、プライドや恥ずかしさどころではありません。そのため、社長の発言は、朝令暮改、朝令昼改でもかまいません。朝に言ったことが間違っていると思ったら社員に非を認め、よりよい判断をすることが大切だと考えます。

ただし、経営理念の中には、変えてよいものと変えてはいけないものがあります。特に先代社長からのれんを引き継いだ場合は、経営理念の変更は慎重になるべきです。

経営理念を変更したいと考えるタイミング

社長が経営理念を変更したいと考えるときは、経営理念がしっくりこない場合でしょう。そのタイミングには、おおよそ次のようなものがあります。

  • 経営理念が形骸化し、機能しなくなった
  • 前社長から会社を引き継いだ
  • 事業内容を大幅に変更した
  • 経営理念を掲げているが売上や利益が下がって自信がなくなった

これら3つのタイミングで考えられることは、経営理念に問題があるからだけでなく、社長ご自身に経営理念に対する情熱がなくなってしまったことが多いのではないでしょうか。もし、経営理念を見て社長の情熱が沸き立つものであれば、経営理念を変更しようとは思わないはずです。

また、経営理念を自分で策定したのか、それとも先代の社長が策定したものかによって、経営理念を変更したいタイミングが異なります。

経営理念を変更すべき条件

当社が考える、経営理念を変更すべき条件は、次のことが1つでも当てはまる場合です。その条件とは、

  • 社長が経営理念を見たときに、自身に情熱が沸かない場合
  • 経営理念が時勢に合っていないと感じる
  • 経営理念の遂行と利益追求のジレンマに悩んでいる場合
  • 経営理念が会社の規模や成長に釣り合っていない

以下、これらが経営理念を変更する条件であることをご説明いたします。

社長が経営理念を見たときに、自身に情熱が沸かない場合

社長が経営理念を見たときに、自身に情熱が沸かない場合

経営理念の最も大きな効能は、社長をやる気にさせることです。会社の中で最も能力の高い人材が社長ですので、社長のやる気が出ることで、会社の戦力が格段に高まるからです。

過去に社長ご自身で経営理念を策定された場合に、経営理念を見ても情熱が沸かなくなってしまった場合は、経営理念を策定したときよりも、現在の社長が格段に成長している可能性があります。まさしく、経営理念を変更すべきタイミングだと考えます。

先代社長が策定した経営理念で、会社が大きくなっている場合には、その経営理念の中に経営の原理原則が含まれているからだと考えます。そのような経営理念を、社長交代時にバッサリ変更してしまったら、今まで着いてきた経営幹部の人心が離れてしまう可能性があります。そのときに経営理念と同時に経営幹部も交代するのであれば、経営理念の一部を変更しても良いでしょう。

そうでなければ、先代社長が策定した経営理念を次代社長が腑に落とせていない可能性があります。会社の継承は経営理念の継承でもあるので、先代社長が人選を間違っている可能性も考えられます。

経営理念が時勢に合っていないと感じる

経営理念が時勢に合っていないと感じる

経営理念にて商品が限定されている場合に多い可能性があります。例えば、「わが社はタイプライターでビジネスの効率を高める会社である」と定義していたら、パソコンの時代になった時点ではタイプライターどころかワープロですら陳腐化し、経営理念の実現はほぼ不可能になります。

できれば、会社の存在目的や会社ビジョンには、商品名などのトレンドに左右されやすいものを入れず、商品や会社の活動を定義して、その機能を盛り込むことがおすすめです。

また、経営理念には、経営幹部が社長に代わって経営判断ができる基準や、社員が仕事で成果を出して幸せになれるための哲学や考え方が盛り込まれるべきです。そのためにも、経営理念に経営方針や行動指針を含めることです。

このように、時勢が変わっても、なるべく変わることのない経営理念を策定することが大切です。

経営理念の遂行と利益追求のジレンマに悩んでいる場合

経営理念の遂行と利益追求のジレンマに悩んでいる場合

もし、私に「経営理念の遂行と利益追求のどちらを選ぶべきか?」と問われたら、間違いなく利益の追求を選ぶようにアドバイスします。理由は、会社が傾いてしまっては、経営理念の実践ができないからです。利益をしっかりあげることによって、経営理念が達成できます。

経営理念を策定して利益が上がらないのであれば、その経営理念が正しくないか、経営理念が練りこめていないかのどちらかでしょう。

経営理念の遂行と利益追求のジレンマについては、前出のコラム「経営理念と利益追求どちらを優先?利益低下の会社が採るべき選択肢」が参考になると思います。ぜひご覧ください。

経営理念が会社の規模や成長に釣り合っていない

経営理念が会社の規模や成長に釣り合っていない

経営理念が「地域限定」の場合には、会社の規模が大きくなり、さらなる成長をしたいときに、経営理念と会社の規模や成長に合わなくなってくることがあります。

例えば、「東京都限定」の場合には、千葉県に進出するときに経営理念に反した行動になります。また、日本に限定した経営理念であれば、グローバル企業を目指すときに同様のことがおきます。

時勢では商品を限定しない方が良いことを述べましたが、会社の規模や成長に合わせるのであれば、経営理念を変更するときに地域性を取り除くことが良いでしょう。

すぐに変更されそうな経営理念

このコラムでは「経営理念を変更しても良い」と述べてきましたが、コロコロ変わる経営理念は、それを経営理念とは言いません。経営理念だと勘違いして掲げてしまった「それ」としてありそうな例をご紹介します。

すぐに変更されそうな経営理念の例1

地域ナンバーワンの品ぞろえ

スーパーマーケットでありそうな「それ」です。この経営理念は、商圏内に大型スーパーが進出してきたら、「地域ナンバーワンの安さ」に変更せざるを得ないことでしょう。特定の分野に絞り込んでのナンバーワンの品ぞろえだと、大型スーパーが進出してきても太刀打ちできるかもしれませんが、トレンドに左右される可能性があります。

すぐに変更されそうな経営理念の例2

いいものをどんどん安く

地方の家電量販店でありそうな「それ」です。ネット通販の時代にも入り、どんどん安く提供できなくなって、経営理念を変更せざるを得ないことでしょう。安売りは、大企業の専売特許ですので、小企業が手を出してはいけません。

どちらの例も、極端に軽い経営理念ですので、このようなものが世の中に存在しないものと信じます。

以上、「経営理念は変更しても良いのか?」というテーマで述べてきました。まとめると、会社が傾くようであれば、経営理念は変更しても良いです。しかし、変更しなくても良い、または変更すべきでない経営理念もあります。

すぐに変更されることのない、会社を活気づかせる本物の経営理念を策定したい方は、前出のコラム「経営理念の構成要素」をご覧ください。

平野亮庵

Web集客コンサルタント
平野 亮庵 Hirano Ryoan

ホームページを活用した最先端の集客手法をベースに、マーケット分析や集客企画、SEO対策、SEOコンテンツマーケティング、ホームページ制作等を行っています。チームコンサルティングIngIngでは、マーケティングと営業を担当しています。


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