社長の夢実現への道

経営計画と事業計画の違い

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経営計画と事業計画の違い

経営計画と事業計画のご説明をしたいと思います。

初めて、経営計画や事業計画を立てたいとお考えの方は、セミナーや書籍でお勉強されると思います。

この2つは、人によって定義が異なるのですが、内容が似たようなものになるので、どのように異なるのか気になる方も多いことでしょう。

そこで、このコラムでは、経営計画と事業計画の違いについて考察しつつ、当社が考える意味を述べたいと思います。

経営計画とは?

社長には会社を経営している目的があるはずです。その目的を実現するために、その通過点となる目標を設定します。その目標を数値化したものが、経営計画です。

よく、「目標はありありとイメージすることで実現できる」と言われていますが、ありありとイメージするために経営計画を立てるのです。

経営計画の基本は、目標を達成したときの売上高や利益から逆算して、未来の財務三表を作成するイメージです。

経営計画は、未来に何を実現したいのかをイメージし、それをキャッシュの形で表現します。例えば、「10年後に事業規模を10倍にしたい」と考えたとします。売上高が10倍になったときには、人員にはどのような人材が必要なのか、設備はどのようなものが必要なのか、事務所の大きさや場所はどうなのか、仕入れの金額や利益率はどうなのかといった数字を作成します。

10年後は、初めて経営計画を作成する社長にとっては、かなり長期なものになるので、これを「長期経営計画」と名付けると良いと思います。そして、3~5年後の中間的な経営計画も立てて、それを「中期経営計画」とします。短期経営計画は、今後1年間の利益計画が中心となります。

未来のことがイメージできなかったり、財務三表のことがあまり理解できていないと、「経営計画を作成することが難しい」と思います。私は、小さな会社の場合や、サービス業をしている企業であれば、そこまで難しいものを作成する必要はないと考えます。そういった会社では、将来の会計を作成します。

経営計画を実現させるためには、それを実施する社員に協力を要請しなければいけません。そのための資料として、経営計画に基づいた経営方針を立てます。社員には、目標達成を実現させるのではなく、経営方針に従って事業活動をしてもらうようにします。そして、経営計画に基づいて事業活動を忠実に行った結果については、経営計画や経営方針を立てた社長が全責任を負います。

事業計画とは?

次に事業計画の意味ですが、これは特定の事業で実現したいことを、キャッシュの形で表した計画です。

当社であれば、経営理念作成や浸透の支援事業があります。また、Web集客コンサルティングやホームページ制作、SEO対策などの事業もあります。もちろん、経営コンサルティングも行っています。

それぞれの事業において、未来にどうしたいのかを考え、経営計画と同様に、目標を達成したときの売上高や利益から逆算して、財務三表を作成するイメージです。

また、企業では新規事業を立ち上げることもあります。新規事業を立ち上げるときの事業計画は、経営計画に近いものではなく、かなり具体的なものとなります。利益目標などの予算を立てることはもちろんのこと、誰がプロジェクトリーダーなのか、誰が何をどのようなスケジュールで行うのかなど、かなり細かく作成されます。ビジネスモデルキャンバスをイメージして、事業計画を立てると良いでしょう。

事業計画も、経営計画と同様に方針を立てます。それを「事業方針」と言います。

経営計画と事業計画の関係性

経営計画と事業計画は、相関関係があります。会社が複数の事業を行っている場合には、会社全体の経営計画と、事業毎の事業計画の数値が合うように計画を立てる必要があります。

例えば、事業を2つ行っていて、その事業の売上高がそれぞれ1億円であれば、経営計画での売上高は合計2億円ということになります。

経営計画と事業計画を立てる順番は、理想的には経営計画を立ててから、それを実現するために事業計画を立てます。

経営計画や事業計画を立てたことのない方であれば、短期経営計画を立て、それを実現するために事業毎に短期事業計画を立てると良いでしょう。

経営計画や事業計画を立てることに慣れてきたら、長期経営計画を立てるようにしてください。長期経営計画を立てるときには、新しい事業を立ち上げていることと思います。その事業内容がまだわからない場合には、「事業A、事業B」とでも銘打って計画を立てていきます。

1つの事業しかしていない会社の場合

長期経営計画では、事業が複数になる場合もありますが、小さな会社の短期経営計画では事業が1つの場合も多いことと思います。1つの事業しかしていない場合には、経営計画と事業計画が同じになります。

小さな会社で複数の事業を行っていたとしても、それぞれの事業規模が小さいこともあります。そういったときに、事業が複雑でないのであれば、事業計画を作成する必要がないと思います。そういった場合には、経営計画だけで良いと思います。

ちなみに名称は、経営計画でも事業計画でも、どちらでも良いです。

また、小さな会社であれば単品を事業としているところも多いと思います。例えば、クリニックがそうっだと思います。そういった場合には、安定的な収益を得るために、複数の事業を行っていく方針を立てることが大事です。そういった場合には、新規事業の事業計画を立てます。

以上、経営計画と事業計画の意味と、関係性についてご説明いたしました。

会社が従業員を雇うぐらいに成長したら、会社に目標を立て、経営計画を立てて、会計をしっかり行ってください。

当社では、経営計画や事業計画を立てるご支援も行っています。社長の未来ビジョンを立てて、そこから逆算していく長期経営計画を立てるご支援は、社長のモチベーションが高まり、とてもご好評いただいています。

ぜひご利用ください。

この記事の著者

平野亮庵

経営・集客コンサルタント
平野 亮庵 (Hirano Ryoan)

国内でまだSEO対策やGoogleの認知度が低い時代から、検索エンジンマーケティング(SEM)に取り組む。SEO対策の実績はホームページ数が数百、SEOキーワード数なら数千を超える。オリジナル理論として、2010年に「SEOコンテンツマーケティング」、2012年に「理念SEO」を発案。その後、マーケティングや営業・販売、経営コンサルティングなどの理論を取り入れ、Web集客のみならず、競合他社に負けない「集客の流れ」や「営業の仕組み」をつくりる独自の戦略系コンサルティングを開発する。

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