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SEMとSEOの違い

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SEMとSEOの違い

ホームページを制作して、そこからの集客を行いたい場合には、「SEOを行いたい」と考える方が多いことでしょう。

先日、ある社長様から「SEOをしたいのだが、相談に乗ってもらえないだろうか?」とご依頼がありました。その社長様は、「SEOをしたら集客ができる」とお考えだったようです。

SEOを導入しての集客は、電球のスイッチをON/OFFするように行えるものではありません。実は、ホームページでの集客は、SEOを行うだけなく、SEMを行う必要があります

このコラムでは、SEMとSEOの違いを述べつつ、当社が行っているSEMコンサルティングの内容を踏まえたホームページで集客をするための方法についてご説明いたします。

SEMとSEOの違いとは?

SEMとSEOの違いを説明する前に、それぞれの意味をご説明いたします。

SEMとは?

SEMとは、Search Engine Marketingの略で、日本語では「検索エンジンマーケティング」です。簡単に述べると、「検索エンジン経由で集客すること」です。

SEOとは?

SEOとは、Search Engine Optimizationの略で、日本語では「検索エンジン最適化」です。簡単に述べると、「自社のホームページを、検索結果に上位ヒットさせること」です。その施策のことを、SEO対策といいます。

2つの意味を比べると、Search Engineは同じなのですが、SEMは集客すること、SEOは上位ヒットさせることが違いです。

自動車で例えると、SEOは自動車本体、SEMは目的地にたどり着くための方法です。いくらスピードが速い自動車があっても、目的地に達するためには地図や燃料、運転技術などが必要です。

SEMでのホームページ流入経路は2種類

SEMはネット検索する人が対象

SEMとは、検索エンジン経由で集客することなので、対象顧客は必ず「ネット検索をする人」となります。

ネット検索をする人は、GoogleやYahoo!、Bingなどの検索エンジンを用いて、何らかのキーワードを入力して検索します。検索エンジンは、そのキーワードに応じたホームページのリストを、検索結果に表示させる仕組みです。

検索者は、検索結果に表示されたホームページのリストを見て、閲覧したホームページを選んで訪問するという、流入経路になります。

検索エンジンの検索結果には、2種類の表示枠があります。それは

  1. オーガニック検索(自然検索)
  2. リスティング広告(PPC広告)

SEMでは、この2種類の流入経路により、ホームページのアクセス数を増やす施策を行います。

オーガニック検索(自然検索)

検索エンジンは、世界中のホームページを認識(インデックス)しており、検索者が入力した検索キーワードに相応しいホームページを選び出してくれます。その中から、10個程度のリストを、検索結果の1ページ目に表示させます。

この選び出されたホームページのことを、オーガニック検索(自然検索)と呼んでいます。オーガニック検索の表示枠のなるべく前方に、自社のホームページを表示させるための方法がSEO対策です。

前方に表示されることを、「上位ヒット」と言います。

オーガニック検索の表示枠

リスティング広告

リスティング広告とは、オーガニック検索の表示枠の上側や下側に、「広告」と記載された箇所に表示されたホームページのことです。

過去に、お金を払って表示させる場合もありましたが、ほとんどの場合が「クリックされたら、1クリック当たりいくら」という具合にクリック毎に課金される仕組みで表示れます。クリックされたら課金される方法は、PPC広告(Pay Per Click)と言われています。その金額は入札で決まります。

リスティング広告の表示枠

リスティング広告で上位表示させるための方法は、基本的に課金金額を競合よりも高く設定することです。

オーガニック検索とリスティング広告を見分けるポイントは、「広告」と表示されているかどうかです。「広告」と表示されている箇所がリスティング広告です。

SEMは、オーガニック検索、もしくはリスティング広告を経由して、自社のホームページに誘導し、商品やサービスに興味を持ってもらうためのマーケティング方法です。SEOは、SEMの一部だと言えます。

SEMは現在も有効か?

SEMという言葉は、何年も前に流行ったものですので、SEMは効果がないのではないか、もっと他に効果的なWeb集客の手法があるのではないかと、ときどき聞かれます。

SEMは現在も有効です

SEMは、現在も有効です。(2022年現在)

その証拠に、何らかのキーワードでGoogle検索をすると、リスティング広告が表示されています。有効でなければ、リスティング広告の数は減っていくことでしょう。

また、当社がWeb集客をご支援しているお客様は、すべて少なからず効果が出ていますし、ご支援前と比較してWebからの成約数が数倍に高まり、その他の広告を停止されたお客様もいらっしゃいます。

SEMが機能しない、または費用対効果が悪い業種

ただし、次の6種類の業種の場合は、SEMは機能しないか、費用対効果が著しく悪いので、ご注意ください。

  1. 単価の安い商品やサービスの販売
  2. 商圏が狭い地域密着のサービス
  3. 新規参入者が少ない成熟した業界
  4. 入札でないと受注できない商品やサービス
  5. Web集客が飽和している業種
  6. ブランド品のEC通販

この6種類の詳細については、SEMで集客できない業種/SEMで集客できる条件をご覧ください。

SEMによる集客の動線

SEMによる集客の動線

ネット検索をする人が、どのように自社ホームページを見て、商品やサービスに興味を持ってもらうか。または、商品やサービスの購入や資料請求などの行動をしてもらえるのか。

これを明確化することで、SEMで集客をするために必要なことが理解できます。

SEMによる集客の動線は次の通りです。

  1. 知りたいことや欲しいものがある
  2. ネット検索する
  3. ホームページを発見しアクセスする
  4. 商品やサービスに興味を持つ
  5. 行動する

ネット検索をする人は、必ずと言ってよいほど、知りたいことや欲しいものがあります。何か、「知りたい」「手に入れたい」「探している」などといったことは、認識の有無にかかわらず、ほとんどの場合で「お困りごとの解決策を探している」と言えます。

ネット検索をした結果、その中から自分のお困りごとを解決してくれそうなホームページを探し、それを発見したらホームページに訪問してもらえます。

ホームページにまさしくお困りごとを解決してくれるソリューションがあると、商品の購入や資料請求などの行動をしてもらえる可能性が高まります。

SEMによる集客の要点

SEMで集客をするためには、上記の動線から3つの要点があります。この2つを通過できなければ、ホームページ経由での売上はほとんど期待できません。その2つとは

  1. 検索結果に表示させること
  2. 行動してもらうこと

検索結果に表示させること

SEMの基本の1つ、検索結果に表示させること

検索結果に表示させるための方法は、SEOとリスティング広告です。検索結果に表示される回数が多くなればなるほど、ホームページに訪れる回数が増えます。すると、その分だけ、ホームページ経由での集客数がアップします。

検索結果に表示させるためには、SEO対策であれば、よく検索されるキーワードで上位ヒットさせたり、たくさんのニッチなキーワードでのSEOを行ったりします。たくさんのニッチなキーワードでのSEOのことを、ロングテールSEOと言います。

リスティング広告によって表示回数を増やすためには、広告が表示されるキーワードの種類を増やしたり、資金の投入量を増やしたりします。

ただし、どちらも気を付けるべきことは、「ネット検索をする人は、ソリューションを探している」ということです。自社の商品やサービスと関連するキーワードでSEOしたり、リスティング広告を出したりすることで、集客に結び付きやすくなります。

クリックしてもらうこと

検索結果に表示されて、クリックされることによって、ホームページにアクセスしてもらえます。

検索結果画面に、自社ホームページのタイトルと説明文が表示された場合、その内容が検索者にとって魅力的なものであれば、クリックしてもらいやすくなります。

ところがSEO対策の場合、タイトルやディスクリプションの内容によって、検索結果の順位に影響してくるので、SEO対策とクリックされやすそうな内容の両方を満たしている必要があります。

行動してもらうこと

SEMの基本の1つ、行動してもらうこと

ホームページを訪れた人に、商品やサービスの良さを知ってもらうことはとても大切なことです。しかし、それだけでは、会社として満足は得られません。やはり、成約に至る割合が増えて、初めてホームページの真価が発揮されたことになります。

ホームページに訪問してくれた人に行動してもらうためのポイントは、商品やサービスの良さを伝え切ることだけでなく、行動の方法を提示することが大切です。

商品やサービスの良さを伝え切ることは、ランディングページを制作することです。ランディングページに訪問してもらい、行動を促します。行動には、次のようなものがあります。

  1. 購入
  2. 資料請求
  3. 訪問営業
  4. お問い合わせ

ホームページに訪問して、商品やサービスに興味を持った人が、どのような行動をしたら良いのか、お考えください。もし、その方法が1つであるならば、もう少し間口を増やすことで、行動に至る可能性を高めることができます。

中小企業であれば、お問い合わせフォームからのお問い合わせのみを行っているホームページが多いことでしょう。せめて、電話でのお問い合わせも積極的に増やされてはいかがでしょうか。

SEMコンサルティングでは、導入時にこれら3つのことが実現するように施策を行います。

SEMのメンテナンス

SEMは1回行ったら終わりではありません。月に1回ほどの頻度でメンテナンスを行い続けることで、ホームページが成長し、SEMの効果が高まります。

SEMの定期メンテナンスは、次の2つです。

  1. 検索順位の改善
  2. コンバージョン率(CVR)の改善

検索順位の改善

検索順位の改善は、検索からのアクセス数を増やすために行います。

SEO対策で、検索結果の10位以内に上位ヒットさせられたら、そのキーワードでアクセスが発生しだします。その順位を5位以内にすることで、さらにアクセス数を増やすことができます。

スマートフォンを用いて検索する人が対象であれば、5位以内に表示されるように施策すべきです。理想的には、1位になるまでメンテナンスを続けることが望ましいです。

リスティング広告でも、SEO対策と同様に費用対効果を考慮しつつ、競合他社のリスティング広告よりも上位にヒットするように設定をしていきます。

コンバージョン率(CVR)の改善

コンバージョン(CV)とは、訪問した人がお問い合わせなり購入なりの行動をしてくれることです。その割合をコンバージョン率(CVR)といいます。コンバージョン率を高めるために、ホームページの内容を改善したり、訪問客が求めている情報を追記したり、ページを増やしたりします。

コンバージョン率を高めるために、アクセス解析で状況を把握します。主に、ランディングページの滞在時間や離脱率の改善、直帰率の改善を行います。

検索順位を上げてアクセス数を増やし、コンバージョン率が高まれば、それだけ相対的にWeb集客の効果も高まります。この2つの改善は、SEMでの集客ではとても大切なことです。

これらSEMのメンテナンスが、SEMコンサルティングの継続施策になります。

以上、SEMとSEOの違いを述べつつ、ホームページで集客をするための方法について、簡単に説明しました。当社のWeb集客コンサルティングでは、SEMを駆使して貴社の集客をご支援したり、ホームページご担当者様を養成したりと、クライアント様のご要望に合わせたサービスをご提供しています。

すでにホームページをお持ちの方は、既存ホームページをベースにSEOやランディングページ制作、SEOコンテンツマーケティングなどを組み込み、ネット集客ができるホームページに改造いたします。法律事務所のクライアント様で、広告宣伝費を1/7に抑えつつ、集客を7倍に増やすことに成功した事例があります。(その事例はこちら

社内にホームページご担当者様への養成では、WordPressの操作やSEO・SEMの具体的な方法の説明などを行っています。それにより、コンサルタントに頼らないでWeb集客ができるようになり、ホームページそのものだけでなく、人材も会社の資産として成長させることができます。

これからSEMに力を入れたい方、SEMを行ってきたが成果が出せない方など、当社のWeb集客コンサルティングの導入をご検討ください。

この記事の著者

平野亮庵

経営・集客コンサルタント
平野 亮庵 (Hirano Ryoan)

国内でまだSEO対策やGoogleの認知度が低い時代から、検索エンジンマーケティング(SEM)に取り組む。SEO対策の実績はホームページ数が数百、SEOキーワード数なら数千を超える。オリジナル理論として、2010年に「SEOコンテンツマーケティング」、2012年に「理念SEO」を発案。その後、マーケティングや営業・販売、経営コンサルティングなどの理論を取り入れ、Web集客のみならず、競合他社に負けない「集客の流れ」や「営業の仕組み」をつくりる独自の戦略系コンサルティングを開発する。

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