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SEO対策を行う理想のタイミングとは?失敗事例からの教訓

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SEO対策を行う理想のタイミングとは?

業者にホームページ制作を依頼するときには、誰でもSEO対策の導入を期待することでしょう。

ところが、SEO対策の手法やレベルは、業者によって大きく異なるため、どのようなSEO対策が行われたのか不明のままだったり、対策してもらった方法が正しいのかどうかわからなかったりすることがあります。

このコラムでは、業者にホームページを制作してもったけど、思っていたような成果が出ずに、当社にご相談いただいたいくつかの事例をご紹介します。それらのエピソードから、ホームページで集客したい場合は、どのようなタイミングで、どのようなことから行ったらよいのか、ご参考になさってください。

SEO対策で失敗した3つの事例

他社に依頼してホームページを制作した後に、当社にSEO対策のご相談をいただいた3社の事例をご紹介いたします。

業者任せでホームページを制作した事例

ホームページ制作の経緯

A社は、主にステンレス棒を加工して部品を製造している会社です。

A社がまだホームページを持っていなかった数年前のことです。近所の工場の知り合い社長から、ホームページを制作したことや「今まで取引のなかったところから相談が入るようになった」ということで、A社様でもホームページを制作することになりました。

A社長のご子息の知り合いでホームページ制作の会社を経営している人がいて、そこに依頼しました。

当社にSEOのご相談をいただいたときにデザイン等を確認したところ、とても良いデザインのホームページだと感じました。

A社長はホームページのデザインを気に入っているらしいのですが、唯一不満だったことは、お問い合わせがほとんどなかったことでした。

SEO対策の現状

A社長は、知り合いの会社のように「ホームページを制作したら、お問い合わせが入るに違いない」と思っていたようですが、そうはなりませんでした。

多くの会社がホームページを持っていない時代であれば、あまりSEO対策を気にしなくても、ホームページを制作するだけでお問い合わせが入ることもあったことでしょう。

今では、ほとんどの会社がホームページを持っている時代ですし、会社によっては数種類、数十種類のホームページを運用しているところもある時代です。

ちなみに、お知り合いに制作していただいたホームページのSEO対策のレベルを確認したところ、低いものでした。

その後のA社

当社の見解として、次の2点をご説明いたしました。

  • SEO対策を行うためには、まずスマートフォン対応(レスポンシブWebデザイン)に変更する必要がある。
  • そのため、費用面からもホームページを刷新してしまった方が良い。

A社長は、想定していたよりも料金が高くなるために、予算を作ってから再度検討するということになりました。

現在のホームページを制作された当時であれば、スマートフォン対応しなくてもSEO対策ができていたのですが、最近はスマートフォン対応が必須です。また、当社のようなSEO対策に強い制作会社に依頼していたとしたら、スマートフォン対応を強く提案していたことでしょう。

失敗しないためのポイント

ホームページを制作するときには、なぜホームページを制作したいのかを制作会社側に伝え、ホームページのゴールを明確に伝えるべきです。

最近では、SEO対策をしなくても、スマートフォン対応のホームページは当たり前に制作してもらえるようになり、その中でも入念なSEO対策のためには、ユーザーエクスペリエンス(UX)が大切になってきました。UXとは、ユーザーがホームページを閲覧したときの感想のことです。

UXの良いホームページは、例えば

  • 知りたい情報が掲載されていた
  • 知りたい情報にすぐにたどり着けた
  • 見やすいホームページだった

このようなUXの良さを得るためには、ホームページの企画が大切です。つまり、SEO対策はホームページの企画段階で始まっていることになります。

これから「自社のホームページを制作してWeb集客をしたい」とお考えの方は、UXについて提案のできて、なおかつSEO対策の方法を知っている制作会社を選ぶことをお勧めします。

SEO対策込みのWordPressテーマを購入した事例

ホームページ制作の経緯

都内にあるB医院は、WordPressを導入してホームページを制作された内科クリニックのお客様の事例です。

WordPressとは、簡単に説明すると、ホームページを管理画面で修正できるソフトウェアのことです。WordPressを導入しているホームページは全世界で40%と言われており、当社でもWordPressの導入を積極的に勧めています。

さて、B医院はホームページの制作費を軽減するため、院長ご自身でWordPressをサーバにインストールしてホームページを制作されました。そのときに、SEO対策込みのWordPressテーマを購入して導入されました。

ホームページが完成し、院長自らSEO対策などを勉強され、WordPressの設定を変更していたようですが、「SEO対策はプロに任せた方が良いのではないか?」とお感じになられ、当社にご連絡をいただきました。

SEO対策の現状

まず、SEO対策込みと称するWordPressテーマの確認から行いました。すると、SEO対策と言えるようなHTMLの構造にはなっていませんでした。汎用性の高いテーマだったこともあり、相当複雑なプログラムが組み込まれていたため、PHPの動作速度も若干遅くなっていた可能性もあります。

また、WordPressのプラグインを確認したところ、SEO対策用のプラグイン「All In One SEO(旧:All In One SEO Pack)」が導入されていましたが、SEO対策の設定は正しくなされていませんでした。

その後のB医院

幸い、院長が制作されたホームページは、SEO対策がしやすいサイト構成になっていたため、次の提案をしました。

  • マーケティングの3C分析
  • 検索キーワード分析
  • 競合ホームページ分析
  • WordPressテーマのSEO改善
  • 既存ページのコンテンツのSEO改善
  • 病気別の診療ページの追加
  • 注力分野のコラムページ作成

当社が提出したお見積りがご予算内だったため、ご契約をいただき、初期のSEO改善と、1年間のホームページ解析・改善レポートと定期的なページ追加を行いました。

その結果、地域名や駅名と病気の名称を組み合わせたロングテールSEOに成功し、また注力分野では単ワードでも上位ヒットするようになりました。

その結果、B医院は小さなクリニックにもかかわらず、他県からもご来院いただけるようになりました。

失敗しないためのポイント

WordPressテーマを導入するときに、有料のものであれ無料のものであれ、「SEO対策ができる」と謳っているものは多いです。しかし、強力なSEO対策をするためには、テーマのSEO改善が必要なものがほとんどです。

また、テーマを購入した場合は、ホームページのデザイン費用を抑えることができますが、完全なオリジナルデザインのホームページを制作することはできません。

WordPressを導入して完全なオリジナルデザインでホームページを制作したい場合は、テーマの制作から行う必要があります。

その場合は、ホームページ完成後にSEO対策を導入するのではなく、最初からSEO対策が強力に施されたオリジナルテーマを制作してくれる業者に依頼した方が、テーマ制作費を安く抑えることができることでしょう。

ホームページ完成後にSEO対策を導入しようとした事例

ホームページ制作の経緯

Webで情報配信するためのホームページを開発したC社から、SEO対策のご依頼がありました。C社ではシステムが完成し、ホームページで情報配信を開始したところ、アクセス数が伸び悩み、SEO対策を導入することになりました。

SEO対策の現状

さっそくホームページのHTMLやコンテンツを確認し、競合となる情報配信サイトと比較分析したところ、HTMLソースやコンテンツのSEO対策が、かなり弱いことが判明しました。

また、検索エンジンからペナルティを受ける可能性もあるページが、システムで量産されていることも判りました。

その後のC社

C社と当社で打ち合わせを重ね、SEO対策の手法を丁寧にご説明し、ご契約をいただきました。

さっそく、SEO対策で修正すべき箇所をすべてリストアップし、C社に提出したところ、システムの大幅な改修が必要になることが判明しました。

当社が提案したSEO改善案に対して、C社が提携しているシステム会社が難色を示し、提案した内容の半分程度しか修正に応じてもらえませんでした。

C社としてはSEO改善をすべて行いたかったようですが、システムを改修するための追加の費用が捻出できなかったようです。

結果として、今も検索順位で競合サイトに負けたままです。

失敗しないためのポイント

システム案件は、完成後に改修が必要となった場合、その作業に多大な費用が発生することが多いです。また、どれほど優れたSEO対策の修正作を提案させていただいても、システム会社から「修正できません」と言われたら終わりです。

開発に手間のかかるホームページにSEO対策を行いたい場合は、システムの企画段階でSEO業者に入ってもらうべきです。

SEO対策導入のタイミングはホームページの企画段階が理想

A社の事例では、SEO対策とUXの良さの関係を述べました。UXの良いホームページの制作は、ホームページの企画段階で始まります。つまり、SEO対策はホームページの企画段階で始めるべきだと言えます。

B医院の事例では、WordPressテーマのSEO対策でした。完全なオリジナルデザインでホームページを制作したい場合は、WordPressテーマの制作の段階でSEO対策を導入すべきことを述べました。

3つ目の事例では、明らかにシステムの企画段階でSEO対策を導入しておいた方が良いことが判りました。SEO対策を導入する場合、HTMLの修正も必要ですが、システムが完成してからでは、HTMLの修正ができない場合もあるからです。

ホームページは企画・制作に手間をかけたものほど、完成後にSEO対策が導入しにくくなります。

SEO対策やWeb集客をお考えの場合は、できればホームページの企画段階でご相談いただけたら、当社としても助かります。

会社の規模別、SEO対策の方法とWeb担当者育成

SEO対策を行いたい場合は、どのようなSEO対策業者を選べばよいかが気になることでしょう。

会社の規模やWeb担当者の育成方針、ご予算Web担当者の有無、知識レベルなどが異なるので、SEO対策の方法も異なってきますし、業者に求められることもことなってきます。

ここでは、小規模、中規模、大規模の会社と3種類に分け、当社でよくあるご依頼内容をご紹介します。

小規模の会社の場合

小規模の会社では、社長がWeb担当者としてお相手いただく規模です。そのような会社では、ホームページにかけるご予算が限られてきますが、Web集客が会社の存続や成長に大きく関係することが多いです。

既存の営業方法で集客できている場合

もし、既存の営業方法で集客に苦労をなされていないのであれば、SEO対策にそれほど力を入れる必要はありません。会社名でネット検索したときに、自社のホームページが1位にヒットするようにしておき、既存の営業方法に力を入れておけば良いと考えます。

会社の集客力を高めてイノベーションしたい場合

また、会社の集客力を高めてイノベーションをしていきたいとお考えであれば、SEO対策を導入しWeb集客できるようにホームページを育てていくことと、社員のお一人をWeb担当者として育成することをお考えいただいた方が良いです。

Web担当者の育成まで含めた場合の効果は、ホームページ制作や人材育成にかける費用にもよりますが、期間は1~3年と長期的にお考えいただく必要があります。

中規模の会社の場合

中規模の会社では、ある程度のホームページ制作の知識を持った専属のWeb担当者が1名以上いる会社です。この場合は、ホームページの改修だけでなく、SEOコンテンツマーケティングといった継続的なSEO対策も導入することで、費用対効果が半年~1年と短期間でプラスになりやすいです。

もし、専属のWeb担当者が1人の場合は、ネット集客で売上高が増えたら、できれば担当者を2人に増やして、俗人化を防いだり、Web担当者の退職によるリスクを分散したりしていくことが望ましいと考えます。

また、Web担当者と営業担当者が連携をして、集客を最適化していくことができれば、なお良いのではないかと考えます。

Web担当者の育成や営業担当者との連携なども、当社のWeb集客コンサルティングで行っていますので、お気軽にご相談ください。

当社のWeb集客コンサルティングがもっとも力を発揮できるのは、中規模の会社です。

大規模の会社の場合

大規模の会社の場合、ブランドごとにホームページを持っていることが多いです。また、Web担当者が複数人いて、場合によってはWeb部門だけの部署があるぐらいの規模です。

ブランディングができている商品は、SEO対策が必要ないとお考えのことでしょう。しかし、新しく生まれたブランドの場合、ブランド名を知らない消費者が多いため、ホームページのアクセス数は伸びません。その対策として、ロングテールSEOをご検討されてはいかがでしょうか?

また、Web担当者がSEO対策の知識をお持ちの場合は、Web担当者の意思決定をサポートするアドバイザーとして、集客コンサルタントに依頼する企業もあります。

この記事の著者

平野亮庵

経営・集客コンサルタント
平野 亮庵 (Hirano Ryoan)

国内でまだSEO対策やGoogleの認知度が低い時代から、検索エンジンマーケティング(SEM)に取り組む。SEO対策の実績はホームページ数が数百、SEOキーワード数なら数千を超える。オリジナル理論として、2010年に「SEOコンテンツマーケティング」、2012年に「理念SEO」を発案。その後、マーケティングや営業・販売、経営コンサルティングなどの理論を取り入れ、Web集客のみならず、競合他社に負けない「集客の流れ」や「営業の仕組み」をつくりる独自の戦略系コンサルティングを開発する。

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