社長の夢実現への道

SEMとは?SEMによるWeb集客の方法

投稿日: / 最終更新日:

SEMとは?SEMによるWeb集客の方法

SEMという用語を調べるために、このページに訪れた方は、ホームページ集客にご興味のある方だと思います。

SEMとは、ネット検索経由で集客をするための手法の総称です。

このコラムでは、SEMの意味をご説明しつつ、SEMによるWeb集客の方法について、事例をまじえてご説明いたします。

長文になりますが、最新技術を含めて全方位的にご説明いたしました。ホームページ経由での集客をしたい方は、ぜひ最後までご覧ください。

SEMとは?

SEMとは、検索エンジンマーケティング(Search Engine Marketing)の略で、要するに検索エンジンでネット検索した人を集客するためのマーケティング手法のことです。

今まで自社と取引のなかった見込み客を集客するために、検索エンジンの検索結果に自社ホームページを掲載させ、自社ホームページを閲覧してもらうことで集客をする戦略や施策の総称です。

検索結果に自社ホームページを上位表示させる方法

検索エンジン経由での集客手法は、検索結果に自社ホームページを表示させることですが、その方法には主に次の2種類があります。

  • リスティング広告
  • SEO対策

リスティング広告とは、検索結果の上部や下部に表示される広告のことです。検索エンジンにお金を支払って表示してもらうものです。

SEOとは、検索エンジン最適化(Search Engine Optimization)の略で、検索結果に表示される自然検索エリアに自社ホームページを上位ヒットさせる手法のことです。

検索エンジンには、GoogleやYahoo!、Bingがありますが、今現在のところSEMを行う検索エンジンはGoogleとYahoo!です。なぜなら、この2つの検索エンジンで、日本国内のシェアが95%ほどもあるからです。

また、SEO対策ではGoogle対策が主流となっています。Yahoo!はGoogleエンジンを採用しているので、Yahoo!での検索結果とGoogleでの検索結果が同じ内容になっているからです。Google向けにSEO対策したら、Yahoo!でもSEO対策したことと同じになります。(ちなみに、当社のSEO対策はBingにも対応しています)

リスティング広告とSEO対策は、それぞれメリットとデメリットがあるので、ご説明いたします。

リスティング広告のメリット・デメリット

まずは、リスティング広告のメリットとデメリットをご説明いたします。

リスティング広告のメリット

リスティング広告は、課金してGoogleからの許可が出たらすぐに検索結果の上位に、自社ホームページを表示させられることです。このスピード感が最大のメリットです。

また、広告のリンク先は自由に決められます。後ほどご紹介するランディングページを制作し、リンク先をランディングページに設定すれば、集客効果が高まります。

リスティング広告には他にもメリットがあります。リスティング広告は、PPC(Pay Per Click)広告とも言われ、クリックされなければ費用が発生しないので、広告宣伝の費用対効果が高まります。

リスティング広告を本格的に行うと、いくらかけたらどの程度集客ができるのかが予測できるので、予算が立てやすいこともメリットです。

リスティング広告のデメリット

リスティング広告のデメリットは、課金し続けなければ上位ヒットしないことです。これは、ある意味で「集客がたくさんできて、仕事が増えたら、すぐに広告を出さないようにできる」ということでもあり、受注件数を調整することができます。

また、どのキーワードで上位ヒットさせたいかは、入札で価格が決まるので、検索回数(検索ボリューム)が多く競合ホームページも入札してきやすい検索キーワードですと、クリック単価が高くなる傾向があります。

また、デメリットの一つとして、何かを広告宣伝したい業者がクリックして、お問い合わせとしてサービスをPRしてくることが増えます。

自社の集客のためにお金を払っているのに、有料広告をクリックしてサービスを売り込んでくる業者がいます。もちろん、競合他社がわざとクリックして、広告費を消費してくれることも考えられます。それらの腹立たしさに耐えないといけません。

SEO対策のメリット・デメリット

次に、SEO対策のメリットとデメリットをご説明いたします。

SEO対策のメリット

SEO対策のメリットは、リスティング広告のように費用を掛け続ける必要のないことです。

もちろん、SEO対策をアウトソーシングするとその分の費用が掛かり続けるかもしれません。契約内容によっては、費用が増大することもあるかもしれません。しかし、基本的には一度上位ヒットしたら、競合ホームページが更なる対策をしてきたり、Googleのアップデートで下げられてしまわない限り、上位ヒットしたままであることが多いです。

SEO対策やホームページの構築方法にもよりますが、リスティング広告と比べたら、集客の費用対効果を高めることが可能です。

SEO対策のデメリット

SEO対策のデメリットは、技術を要することや手間がかかることです。それに、上位ヒットするようになるまでに時間がかかることです。コンテンツSEOと言われる手法を行うと、相当量の文章を作成しないといけないので、多大な手間がかかります。

SEO対策を導入したばかりの頃は、文章を作成する手間の割にお問い合わせすら無いので、「このままで大丈夫なのだろうか?」と心配になることもあります。

技術や手間を要することに関しては、後ほどご説明いたします。

リスティング広告とSEO対策の比較

リスティング広告とSEO対策を比較すると、次のようになります。

 リスティング広告SEO対策
上位ヒットまでの期間瞬時数週間~数か月
上位ヒットの継続課金し続けること一度上位ヒットしたら下がりにくい
集客の費用対効果料金が割高文章作成の手間がかかる

これらを比べると、文章の作成を自社で行うなり、アウトソーシングするなりして、文章を作成できるのであれば、SEO対策を行った方が良いです。そして、集客を急がれるようであれば、SEO対策で成果が出るまでの期間を、リスティング広告で集客したら良いと思います。

SEMは、検索エンジンから自社ホームページへのアクセスだけでなく、アクセスした人がコンバージョンに至ることも大事です。そのためのホームページ設計については、後ほどご説明いたします。

検索キーワードの選び方

SEMを行うときに、どのような検索キーワードで上位ヒットさせると良いのか悩むところです。リスティング広告とSEO対策では、検索キーワードの選び方が異なります。

リスティング広告での検索キーワードの選び方

リスティング広告では、入札単価が高すぎてもいけませんが、基本的には検索回数の多い検索キーワードを選ぶことをおすすめします。

検索回数の多い検索キーワードは、単ワードであることが多いです。単ワードとは、名詞単体の検索キーワードのことです。例えば、「経営コンサルティング」といったキーワードです。単ワードに対して複合キーワードとは、例えば「経営コンサルティング 東京」や「経営コンサルティング おすすめ」といった、別のキーワードと組み合わせられた検索キーワードのことです。

単ワードですと、商品やサービスを探している人かどうかわかりませんが、ネット検索している人は、リスティング広告の箇所は「広告だから販売したい」ということを知っています。ですので、わざわざ広告をクリックして、調べものの目的を果たそうとは考えていないはずです。

つまり、例外を除いて、ムダにクリックされて予算が消費されていくことは、あまりありません。

SEO対策での検索キーワードの選び方

私の経験上、SEO対策で飛躍的に売上高を伸ばすことができた検索キーワードは、次の2つの条件に当てはまるものです。

  1. ロングテールキーワードであること
  2. 間接キーワードであること

ロングテールキーワードとは?

ロングテールキーワードとは、複合キーワードの一種で、複合数の多いキーワードのことです。例えば、「経営コンサルティング 中小企業 おすすめ」という具合に、いくつものキーワードが合わさったものです。

ロングテールキーワードは検索回数が少ないものの、単ワードと比べて競合ホームページが少ないので、上位ヒットさせやすいこと。そして、ロングテールキーワードで検索する人は、商品やサービスを購入しやすい人であることから、集客につなげやすいというメリットがあります。

ロングテールキーワードについて詳細に知りたい方は、「ロングテールキーワードとは?」をご参照ください。

間接キーワードとは?

間接キーワードは、商品やサービスを探しているわけではないのですが、ソリューションを探している場合です。

例えば、「経営 財務体質 改善方法」といった検索キーワードです。この検索キーワードでは、経営コンサルタントは探していないものの、財務体質の改善方法を調べていると言えます。つまり、改善方法を掲載したページを上位ヒットさせて、あわよくば自社の経営コンサルティングに興味を持ってもらえて、お問い合わせしてくる可能性が出てきます。

間接キーワードの他にも、直接キーワードと無縁キーワードがあります。商品やサービスを直接探している検索キーワードのことを、直接キーワードといいます。例えば、「経営コンサルティング 東京」といったものです。

また、無縁キーワードとは、商品やサービスの購入につながりにくい検索キーワードのことです。例えば、「経営コンサルティングとは」という、意味を調べている検索キーワードです。意味が解ったらホームページを離脱して終了です。

間接キーワードで上位ヒットさせるためには、一部ノウハウを公開することになりますし、文章量が多くなりがちなので、競合ホームページが少なくなります。そのため、ロングテールキーワードと同様に上位ヒットさせやすくなります。

ロングテールキーワードであり、かつ間接キーワードであれば、競合ホームページがほとんど存在しない業界は、まだまだたくさんあります。ですので、BtoB企業であっても集客ができることが多いです。

SEMによる集客とランディングページ

SEMで集客するためには、検索結果に上位ヒットさせるだけではなく、コンバージョン率を高める必要もあります。

コンバージョン率とは、ホームページに訪れた人がお問い合わせや資料請求などの何等かの行動を起こす割合のことです。例えば、ホームページのアクセス数が1,000回あり、お問い合わせ件数が3回あれば、コンバージョン率は0.3%になります。

もし、コンバージョン率を倍に増やすことができたら、リスティング広告やSEO対策の費用をそのままに、コンバージョン件数を倍に増やすことができます。SEMで集客する場合には、リスティング広告やSEO対策でアクセス数を増やすだけでなく、コンバージョン率を高める施策も大事になります。

コンバージョン率を高めるためには、ホームページの導線設計とランディングページの制作をおすすめします。

ホームページの導線設計とは、ホームページに訪れた人が、どのページを見てお問い合わせや資料請求などのコンバージョンに至るか、見やすさの導線を考慮したホームページの設計です。

ランディングページとは、商品やサービスの魅力を1ページで伝え切る長いページのことです。ランディングページは、BtoC営業だけでなく、BtoB営業でも有効です。

コンバージョン率が高まるランディングページの内容とは?

ランディングページは、闇雲に作成してもコンバージョン率は高まりません。コンバージョン率を高める方法があります。それは、当たり前のことですが、自社が言いたいことを書くのではなく、訪問者が知りたいことを書くことです。

訪問者が知りたい商品やサービスの基本情報は次の5つです。

  • 機能やメリット
  • 強み
  • スペック
  • 導入方法
  • 価格

これらを少し解説いたします。

機能やメリットについて

機能とは、商品やサービスが持っている機能のことですが、どのようなソリューションを解決してくれる働きや役割のことです。また、メリットとは日本語では利点です。メリットは、機能や購入すべき根拠を含みます。

検索者は、ソリューションを求めてネット検索します。そして、商品やサービスの機能やメリットを知り、お困りごとの解決を期待して購入します。

人は、商品やサービスを購入することに失敗したくないと考えるものです。人は、購入したものに、意味を感じたいものです。そのため、購入する前に入念に調べるのです。そこで、機能やメリットがしっかり書かれているページから、商品やサービスを購入しようとします。

強みについて

当社がクライアント企業様のマーケティング支援を行うときに、会社や会社が持っている商品やサービスの強みを尋ねるようにしています。そのときに、たいていの方は自社の強みだと思っていることに間違いがあります。

強みとは、「顧客が求める価値の中で、自社のみがすんなり提供できる価値のこと」です。

顧客が求めていない価値を強みだと考えたり、競合他社の方が優れている価値を強みだと言ったりする場合もあります。

自社の強みの発見方法は、「自社の強みとは?会社の強みの見つけ方」をご覧ください。

もし、競合他社と比較して強みのない商品やサービスであることを発見した場合には、それを素直に認め、商品やサービスの改善をすることが必須となります。訪問者は商品やサービスが持っている機能や強みを購入するわけですから、それらが満たされてデザイン性の高いランディングページが活きてくるのです。

スペックの記載について

スペックの記載については、よく「どこまで記載したらいいのでしょうか?」と聞かれることがありますが、知り得ている情報の中で、記載できるものはすべてです。

業界によっては、常識的な内容のもので、「これは記載しなくても、解るだろう」と思われるような内容であっても記載すべきです。なぜなら、訪問者にとっては当たり前でない可能性があります。

当社のクライアント企業様で、工業用の工作機械を販売している企業様の事例をご紹介いたします。

いつも社長がご対応くださるのですが、その社長は私のアドバイスを受け入れてくださり、すべてのスペックを記載することにしました。また、工作機械にはオプション品として、刃物やモーター、メンテナンス部品など多数存在しているのですが、それも記載することにしました。

すると、1台500~800万円ほどする工作機械のお問い合わせが、週に1~2件入るようになりました。この調子ですと、来年はホームページ経由で年間億単位の新規注文が入ることでしょう。

ホームページからご注文を頂いた方に、「なぜ当社を選ばれたのですか?」とアンケートをしてもらったところ、「おたくのホームページが一番詳しく記載されていたから」という返答が、半数あったとのことでした。

導入方法について

これらの中でもっとも忘れがちなものが導入方法です。

導入方法は、業界によっては当たり前の情報かもしれません。スペックと同様に、その当たり前の情報を、わざわざホームページに記載すべきか迷われる方もいらっしゃいます。それは貴社にとって当たり前なのであって、訪問者にとっては当たり前でないかもしれません。

訪問者は、購入方法が判らなければわざわざお問い合わせをして調べる必要があります。訪問者がソリューションを求める度合いにもよりますが、そのような手間を感じると、不信感を抱き、購入を控える場合もあります。

価格について

これらの中で、オーダーメイド品は価格を記載できない場合もあります。当社のようなコンサルティングも、お客様のご要望などに合わせてサービスを提供するため、価格が掲載できない場合が多いです。

そういった場合には、価格が決まらない旨を記載し、お問い合わせいただけるように促すと良いと思います。

また、「当社の商品は競合他社よりも価格が高い」と思っている場合、価格を下げるべきか悩んでいる社長もいらっしゃいます。適正価格は、もちろん市場価格からも決められるものですが、商品やサービスが持っている付加価値からも決められるもので、最終的に顧客が選ぶものです。

もし、付加価値の高い商品やサービスをご提供なさっていると思われる場合は、自信を持って価格設定をしてください。付加価値の高い商品やサービスであれば、SEMを適切に行えば、多少価格が高くても売れます。

そのためにも、強みの発見が要点になります。

ランディングページのSEO対策

ランディングページはとても長いページになります。そして、上記の内容が含まれることで濃い内容になり、文字数が多くなるので、SEO対策の効果も高くなります。

ただし、ランディングページのSEO対策を強化するために、次のことに注意してください。

  • 表示速度の速さ
  • スマートフォン対応のデザインを採用(レスポンシブWebデザイン)
  • 見出しタグを適切に用いること

ランディングページのSEO対策は、長くなりそうなので、別の機会に述べたいと思います。ここで、表示速度について軽く触れておきたいと思います。

近年、Googleは上位ヒットさせるホームページの基準の一つとして、ページの表示速度を指標にするようになりました。とくに、ページの最も大きなコンテンツが表示される時間「Largest Contentful Paint (LCP)」や、訪問者が何かの操作ができるようになるまでの時間「First Input Delay (FID)」が優先されているように思われます。このような表示速度の改善もSEO対策では大切です。

なお、表示速度の調査は、「PageSpeed Insights」がおすすめです

伝わりやすくするために画像を適度に使用すること

ランディングページには、SEO対策のために文字数を多くすることが大事ですが、画像も適度に使用した方が良いです。

ランディングページの画像は文章を読みやすくする

文字数が多くなると、ランディングページも見づらくなります。内容を詳しく知りたい人は、文章が多い方が好まれます。とは言え、文章を読みたい人にとっては、良いかもしれませんが、そうでない人も多いと思います。百聞は一見に如かずともいいます。

ランディングページに記載された文章を補足説明するように、適切な画像を入れることで、訪問者は記載内容を直感的に理解することができ、コンバージョン率を高められます。

また、画像を適度に入れることによってSEO対策の効果も期待できます。

画像の数と表示速度について

ただし、デザイン性を重視するあまり、画像ばかりのランディングページになると、文字数が少なくなり、SEO対策の効果が薄れてしまいます。また、画像の表示速度の問題が出てきて、これもSEO対策の効果を下げてしまいます。

ここで、「表示速度を高めるために、画像は使用しない方が良いのか?」ということですが、適度に画像を使用した方がSEO対策の効果があります。また、画像の次世代フォーマットを使用することで、画像のファイルサイズを下げることができるので、従来のファイル形式よりも、表示速度を早められるのです。

当社にてホームページやランディングページを制作する場合は、Webp(ウェッピー)などの次世代フォーマットを多用するようにしています。

SEO対策によるSEMはオワコンなのか?

ここで、「SEO対策はオワコンなのか?」という疑問にお答えしたいと思います。オワコンとは、「終わったコンテンツ」の略で、流行が去ったという意味の俗語です。

SEO対策は終わったのか?

ときどき、「SEO対策はすでに終わった」とか「SEO対策は意味があるのか?」という疑問を投げかけて来られる方もいらっしゃるからです。それはまるで、「チラシは効果がない」と言っていることと同じだと思います。

5~6年前に、とあるコンサルティングの先生から、「平野さんは、SEO対策をされていますが、よく食べていけていますね。SEO対策なんて終わりかと思っていました。」と驚かれたことがありました。実のところ、未だにSEO対策が当社の主力商品になっています。

5~6年前に終わったSEO対策は、SEO対策の成果に応じて料金が発生する、「成果型SEO」というサービスのことです。2012年にGoogleはペンギンアップデートと言われるアップデートを実施しました。それによって、当時、成果型SEOサービスで多く行われていたSEO対策の方法「被リンク型SEO対策」を、Googleが強力に取り締まり、SEO対策業者が軒並み業績を落としてしまった事件が発生しました。そのことから、「SEO対策は終わった」と思われたのだと思います。

技術が進化して名称が変わっただけ

SEO対策は、名前を変えて生き残っていると言いますか、進化して生き残っています。

今現在では、「コンテンツマーケティング」という名称で流行していました。私が、「SEOコンテンツマーケティング」という名称を発信し始めてから、すでに13年ほど経過しています。その名称も、そろそろ寿命を迎え、5年ほど前から「テクニカルSEO」と「コンテンツSEO」という名称に変化しました。これらは、SEO対策の一種です。

そして、それらのSEO対策手法は、今現在でもSEMにとって有効な手段となっています。実際に、10年ほど前に当社にてSEOコンテンツマーケティングを開始され、未だに続けられているお客様もいらっしゃいます。お客様の会社は成長され、それを支えるだけの新規顧客の集客ができているので、喜ばれています。

SEO対策という言葉は流行でなくなったとは言え、SEMでの主力はSEO対策なのだということを覚えておいてください。

パーソナル検索やAI技術についてはどうか?

また、パーソナル検索やAI技術の導入などで、「SEO対策の意味がなくなるのではないか」とお考えの方もいらっしゃいます。

パーソナル検索とは、検索者の興味関心に合わせて検索内容を変えていく検索技術のことです。それでもSEO対策は無くなりません。興味関心のある内容を公開したら良いだけのことです。

また、AI技術については、人間の性質を考えたら良いと思います。AIで作成された文章と、人が作成した文章のどちらを人が好むかです。これからのSEO対策は、余計に人の手が介在したものが重視されていくものに変化していくのだと考えます。

これからのSEMは、「より人が介在して作成されたコンテンツが求められる時代が来る」とお考えいただいた方が良いと思います。

ただし、AIが人の気持ちを理解し、到来させたい未来を自ら考える技術が開発されたら、話は異なってくると思います。それは、まだまだ先のことでしょう。

SEMに有効なSEO対策の種類

SEO対策でSEMを行いたい場合、先ほどもご紹介した次の2つのSEO対策の手法を組み合わせて導入することが効果的です。

  • テクニカルSEO
  • コンテンツSEO

テクニカルSEOとは?

テクニカルSEOとは、Googleに気に入られるための技術的な改善を行うSEO対策手法です。主に、次のことを行います。

  • HTMLタグの改善
  • スマートフォン対応(レスポンシブWebデザインの導入)
  • 見出しや文章の追加(SEOキーワードの追加)
  • ホームページの表示速度の改善

これらの内容を少し解説いたします。

HTMLタグの改善

HTMLタグの改善では、GoogleがSEOキーワードを正しく認識してくれるようにHTMLを改善します。ホームページの見栄えは同じであったとしても、HTMLタグの使い方を変えただけで上位ヒットする場合もあります。

HTMLタグの改善の基本は、「HTMLタグを正しく用いること」です。

ホームページ制作会社で制作されたホームページでよくあるHTMLの間違いは、見出しタグの使い方です。そして、SEO対策をまったく考慮しないで制作されたホームページは、titleタグとmetaディスクリプションが本当に適当に設定されています。中にはmetaディスクリプションが存在しないホームページさえあります。

これらのことから、headerタグ内に用いられているHTMLタグの設定と、見出しタグの使い方を確認するだけで、ホームページ制作会社のSEO対策の知識量が判別できます。

今までSEMのご相談のあったクライアント企業様で、私の目から見て合格点と言えるようなHTMLタグの正しい使い方をされているホームページは、皆無でした。

SEMを考えたホームページ制作は、ホームページの見栄えだけで良し悪しを判断してはいけません。

スマートフォン対応(レスポンシブWebデザインの導入)

最近では、スマートフォンでホームページを閲覧する人が増えてきました。

当社のクライアント企業様のBtoC営業のホームページのアクセス解析を確認すると、スマートフォンでホームページを見られる割合が80%を超えていることがほとんどです。BtoB営業では事業内容やホームページの質にもよりますが、25~50%がスマートフォンで閲覧される傾向にあります。コンテンツSEOを行うのであれば、スマートフォンで閲覧される割合が高まります。

そのため、Googleはスマートフォンで拡大したり横スクロールをしなくても見られるデザインのホームページを、上位ヒットさせる傾向にあります。

スマートフォン対応は、必須ではありません。なぜなら、同様のコンテンツを公開している競合がいなければ、スマートフォン対応していなくても上位ヒットさせられるからです。

しかし、最近のホームページ制作ではスマートフォン対応が当たり前になっているため、いずれはスマートフォン対応された競合が出現するものと思われます。そのようなことから、あらかじめスマートフォン対応のホームページに改修しておくことがSEO対策の基本です。

見出しや文章の追加(SEOキーワードの追加)

テクニカルSEOでは、既存ページに記載された原稿の文字数が少ない場合は、文字数を増やすことをします。その場合に、適切に見出しを入れます。

見出しには、もちろんSEOキーワードを入れるようにし、Googleに「このキーワードで重要なページですよ」と認識してもらえるようにします。

SEO対策の基本は、検索者にとって良いコンテンツを入れることです。検索者が求めることは、情報の正しさや情報量です。正しい情報をふんだんに盛り込むことで、上位ヒットしやすいホームページになります。

この基本は、コンテンツSEOでも同様です。

SEOキーワードの選び方については、「SEO対策の集客効果を高めるSEOキーワードの選び方」をご覧ください。

ホームページの表示速度の改善

近年、Googleはホームページの表示速度を、上位ヒットさせるホームページを選ぶ基準に組み入れました。スマートフォンは、パソコンと異なり、通信速度が遅い場合が多いので、「遅い通信速度でもすぐに表示されるホームページは良いホームページである」と定義するようになったのです。

ホームページの表示速度については、ランディングページのところでもご説明した通りです。LCPやFIDなどの指標に表示速度を改善します。

主な改善内容としては、次の通りです。

  • 通信速度の速いサーバーに契約し直すこと
  • JavaScriptの最適化や削除
  • JavaScriptやCSSの分割やlinkタグの挿入位置の変更
  • 画像の解像度の最適化
  • 画像の次世代フォーマットの利用
  • 画像の遅延読み込み
  • HTMLやCSSのシェイプアップ

これらの手法については、別の機会にご紹介いたします。

コンテンツSEOとは?

コンテンツSEOとは、コンテンツページを継続的に追加していくSEO対策手法です。ページを量産すればするほど、たくさんの検索キーワードで上位ヒットするようになり、ホームページのアクセス数を飛躍的に増大させることができます。

主に、次のことを行います。

  • コンテンツページを追加するシステムの導入(WordPressの導入)
  • コンテンツページの継続的な追加

コンテンツページを追加するシステムの導入(WordPressの導入)

WordPressとは、ホームページの更新をしやすくするためのシステムのことです。通常であれば、ホームページ制作ではHTMLやCSSの知識を必要としていますが、WordPressを導入すると、管理画面からテキストや画像などのコンテンツを挿入していくことで、テーマと言われるテンプレートと合体させたページが自動作成されます。

また、WordPressの良いところは、各種プラグインを開発されていて、SEO対策を強力に行ってくれるプラグインも存在します。

このようなシステムのことを、CMS(Contents Management System)といいます。WordPressは無料でダウンロードして利用できるシステムですので、世界で最も利用されているシステムです。また、多くの有志たちがWordPressの導入方法や操作方法、設定方法などを紹介してくださっているので、ネット検索ですぐに見つかると思います。

ちなみに、WordPressの最新版はこちらのページからダウンロードできます。

コンテンツページの継続的な追加

コンテンツページは、継続的にページを追加していくことで、たくさんの検索キーワードで上位ヒットするようになり、ホームページのアクセス数を飛躍的に増やすことができます。

コンテンツSEOを始めたばかりのクライアント企業様では、1年後にはアクセス数が10倍以上に増えることは当たり前のことです。

たくさんの検索キーワードで上位ヒットするようになると、それだけアクセス数が増え、相対的に新規顧客からのお問い合わせなどのコンバージョン件数が増えます。

コンテンツSEOの原稿作成について

コンテンツSEOでは、コンテンツページの原稿を量産していくことが必要となります。原稿作成について少し解説いたします。

コンテンツSEOのボトルネック = 原稿作成の難易度の高さ

コンテンツSEOでもっともボトルネックとなることが、原稿の作成です。コンテンツSEOを始められた多くの企業様では、原稿作成の難易度の高さに驚かれます。自社の専門としていることを原稿にするだけなのですが、それができなくて、コンテンツSEOを諦めていった会社もあるくらいです。

ところが、そのボトルネックを克服したり、もともと原稿作成が好きな社長がいたりすると、次々とコンテンツページを追加していって、アクセス数を増大させ、新規顧客獲得数を増やしていっています。

コンテンツSEOで効果的な原稿作成の方法には次の2種類がございます。

  1. 業者にヒアリングしてもらって原稿作成をする
  2. 自社で作成した原稿をSEO修正してもらう

原稿作成が苦手だと感じられた方は、業者にヒアリングしてもらって原稿を作成してもらう方法をおすすめしています。

自社のみで作成された原稿をそのまま投稿することも考えられますが、テクニカルSEOで説明したように、タイトルや見出しの付け方で上位ヒットする度合いが大きくことなってきます。SEO対策に慣れないうちは、業者に依頼することをおすすめします。そうすることで、集客のノウハウが蓄積できますし、時間短縮ができます。

また、AI技術を用いて原稿を作成しようとしている方もいらっしゃいますが、今現在はコンテンツSEOに有効な場合もありますが、Googleが将来的に何らかの対策をしてくることを考慮すると、最初からオリジナル原稿を作成することをした方が良いです。

コンテンツページの原稿は何文字程度書けば良いのか?

コンテンツページの原稿作成をするときに、SEO対策の効果を求めてのことですから、文字数は多い方が良いです。しかし、文字数が多くても内容が希薄なページは上位ヒットしにくい傾向があります。

条件としては、内容が濃いことと、文字数が多いことになります。そして、文字数に応じて適切に見出しを入れることです。

文字数の標準はございませんが、目安としては次のようになります。

  • 競合ホームページのSEO対策が強い場合=10,000文字以上
  • SEO対策に効果的なページを作成したい場合=8,000文字以上
  • 慣れてきたら=2,000文字以上
  • 最低限=1,000文字以上

コンテンツページの量産を始めた場合は、2,000文字以上を目標としてください。

テクニカルSEOとコンテンツSEOの両方を組み合わせる理由

テクニカルSEOとコンテンツSEOは、「どちらを行った方が良いのでしょうか?」ということですが、両方を組み合わせて行った方が良いです。

テクニカルSEOは、言わば土台をつくるようなものです。テクニカルSEOで高い土台を構築しておいて、その上にテクニカルSEOでコンテンツページを量産していくのです。すると、作成されたコンテンツページが上位ヒットしやすくなるので、結果的にSEMの費用対効果が高くなります。

手順としては、最初にテクニカルSEOをして土台を構築し、コンテンツSEOでコンテンツページを量産していく流れになります。

ランディングページとの併用でSEMの効果が増大

コンテンツSEOでは、ロングテールキーワードであり、かつ間接キーワードである検索キーワードに対応したページを量産していくことが大事です。SEO対策での検索キーワードの選び方でご説明した通りです。

コンテンツSEOでは、ソリューションを求めて検索している人に見てもらうページを量産していきます。すると、自社が提供する商品やサービスに興味を持ってもらえる人が、一定の割合で出てきます。

そういった人に、自社商品・サービスの魅力を伝えることができたら、購入してもらえる割合も増えてきます。その割合を増やすために、商品やサービスの魅力を伝えるランディングページを制作することをおすすめします。

コンテンツページを見た人が商品やサービスに興味を持ちます。その人をランディングページに誘導して、コンバージョンに至る割合を高める作戦です。

また、制作されたランディングページは、リスティング広告のリンク先にも設定すると良いでしょう。

当社は、コンサルティング会社のお客様もいて、集客支援をさせていただいています。

そのお客様は、テクニカルSEOとコンテンツSEOを併用され、さらにはサービス毎にランディングページも制作されました。

その結果、今まで営業担当者の飛び込み営業かご紹介でしか集客できなかったものが、ホームページからのお問い合わせが入るようになりました。そして、認証取得支援のご契約を毎月コンスタントに頂けるようになり、喜ばれています。

月1回の打ち合わせに行くと、SEMのことだけでなく、コンサルティング手法のことでも話が盛り上がるので、訪問が楽しみのお客様です。

SEM施策の流れ

SEM施策の個別の流れについては上述いたしましたが、ここでSEM施策の全体の流れを、SEMの設計と実施の2つに分けてご説明いたします。

ここでご説明する流れは、今現在のものです。何年かしたら別の流れに変わっている可能性もあります。

SEM施策設計の流れ

まずは、SEM施策設計の流れからご説明いたします。SEM施策の設計は、次の手順で行います。

  1. 顧客設定と顧客ニーズ分析
  2. 自社商品・サービスの分析(機能や強み)
  3. 検索キーワード分析(検索者インサイト分析)
  4. 競合ホームページ分析
  5. SEOキーワードの決定
  6. ホームページ構造とランディングページ化の検討
  7. テクニカルSEOやコンテンツSEOの実施内容検討
  8. 施策実施のスケジューリング

場合によっては、0番として会社が目指す方向性も検討する場合があります。SEMによる集客の方向性が、会社が目指す方向性と合致している必要があるためです。

SEM施策実施の流れ

SEM設計ができたら、それを実施していきます。SEM施策実施の手順はおおよそ次の通りです。

  1. WordPressの導入
  2. テクニカルSEO実施
  3. ランディングページ制作
  4. リスティング広告実施
  5. コンテンツSEO実施
  6. 検索順位分析/アクセス解析/訪問キーワード分析
  7. SEO改善実施

テクニカルSEOやコンテンツSEOの手順は、上述した通りです。

検索順位分析/アクセス解析/訪問キーワード分析について

SEO対策は、1回行ったら終わりではなく、定期的に改善していくことが大事です。定期的に改善していくと、Googleから「定期的に更新しているので良いホームページだ」と認識してもらえ、さらなる上位ヒットが期待できるからです。

検索順位を分析では、上位ヒットし切れていないページや、さらなる上位化が可能なページを発見したら、SEO改善を行います。

SEO改善の方法は簡単で、ページ内容に盛り込まれたSEOキーワードを調整したり、コンテンツを追加したりします。

アクセス解析とは、ホームページの訪問回数や滞在時間などを分析し、コンバージョン率を高めるための改善を行います。アクセス解析は、GoogleアナリティクスやGoogle広告の管理画面から行います。

また、訪問キーワードの分析を行い、さらなる上位ヒットをするように改善するだけでなく、訪問キーワードの傾向性から今後追加していくコンテンツページのテーマを検討します。SEO対策で上位ヒットしていく傾向性を見ながら、リスティング広告のキーワード設定や課金の状況も調整していきます。

これらの解析を行う頻度は、月に1回をおすすめしています。ちなみにこのホームページは、週に1回行っています。

また、リスティング広告では、顧客獲得単価(CPA)の改善を行いつつ、Google広告では最適化スコアの改善も行います。

SEMはBtoBマーケティングにも効果的か?

ときどき、「SEMはBtoBマーケティングにも有効か?」というご質問をいただくことがあります。

結論から申しますと、「BtoBマーケティングの方が効果的」です。

ここでの効果とは、集客ができるかどうかの結果です。そして、効果的とは費用対効果のことです。

先ほどご説明したように、SEMは労力がかかります。その分だけコストもかかります。そのため、SEMによる集客の費用対効果が見合うためには、コンシューマ向けのマーケティングよりは、BtoBマーケティングの方が効果的なのです。

そして、BtoB取引の場合、取引金額も大きなものになるので、SEM施策によって相手の知りたい情報を公開している方が、集客ができます。

相手の知りたい情報を公開して、広く集客しようとすると費用がかかってしまいます。そのようなことから、広告宣伝費が潤沢なBtoBマーケティングの方が、集客効果が高いのです。

SEM施策の流れをご覧いただいても、数あるBtoBマーケティング手法の流れと似ていることと思います。

実際に、BtoBマーケティングでとても効果を出している事例を一部ご紹介いたします。

  • 特殊な工作機械の製造・販売企業様で、売上高をV字回復させ、業界No1企業に返り咲きました。
  • 物流倉庫を経営する企業様で、大手メーカーからの受注を取り付けて、利益率を大幅に改善できました。新規事業のEC物流の集客にも成功し、安定的に業績を伸ばしていらっしゃいます。
  • 弁護士事務所様では、BtoBとBtoCがございますが、リスティング広告だけを行っていたときよりも、10倍以上の費用対効果が出るようになりました。仕事が増えすぎたため、登録弁護士の人数を増やしました。
  • とあるメーカー品を販売している企業様では、メーカーのホームページよりもたくさんの検索キーワードで上位ヒットするようになり、販売代理店の中で日本一の売上高になりました。

これらの実績は、もちろんお客様のご尽力によるものです。そのご尽力にSEMによるBtoBマーケティング手法で後押しさせていただいて、お客様の主エンジンに点火できたものと思います。

以上、SEMとは何かをご説明しつつ、SEMの方法を詳細に解説いたしました。

SEMによる集客は、BtoBマーケティングでとても有効な手法です。素晴らしい商品やサービスをお持ちの企業様は、SEMを導入して、ぜひ多くの新規顧客を獲得なさってください。

当社では、SEO対策によるSEMを主力とした、入念な集客設計による集客ホームページ制作をサービスとして提供しています。導入された企業様のほとんどの方で、ご満足をいただいております。SEMについてもっと詳しく知りたい方は、直接ご提案させていただきますので、お気軽にご相談ください。

この記事の著者

平野亮庵

経営・集客コンサルタント
平野 亮庵 (Hirano Ryoan)

国内でまだSEO対策やGoogleの認知度が低い時代から、検索エンジンマーケティング(SEM)に取り組む。SEO対策の実績はホームページ数が数百、SEOキーワード数なら数千を超える。オリジナル理論として、2010年に「SEOコンテンツマーケティング」、2012年に「理念SEO」を発案。その後、マーケティングや営業・販売、経営コンサルティングなどの理論を取り入れ、Web集客のみならず、競合他社に負けない「集客の流れ」や「営業の仕組み」をつくりる独自の戦略系コンサルティングを開発する。

プロフィール詳細


「社長の夢実現への道」一覧

ページトップ