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SEMによるWeb集客設計では必須の「検索者インサイト」とは?

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SEMによるWeb集客設計では必須の「検索者インサイト」とは?

検索エンジンが当たり前のように使用されるようになり、「ググる」という言葉も生まれたぐらい、生活の中にGoogleが浸透しています。

それは生活の中だけでなく、ビジネスでも同様です。ネット検索で取引先を探すことは、当たり前のように行われています。

そういた背景もあり、ネット検索する人に自社の製品やサービスをどのようにPRするかという「検索エンジン経由でのWeb集客」を考えることが、企業としては当たり前になりました。

検索エンジン経由でのWeb集客のことを、検索エンジンマーケティング(SEM)といいます。SEMを入念に行うためには、自社の製品やサービスの分析だけでなく、誰がどのような検索キーワードを使用して、何を考えて検索しているかを検討することも大事です。

この記事では、ネット検索する人が心の中で何を考えていたのかという「検索者インサイト」についてご説明いたします。

Web集客に力を入れたい企業様は、検索者インサイトについての知識を深めてください。

ネット検索する人は何を考えて検索しているのか?

今、この記事をご覧の方は、ネット検索をしてこのページに訪れた方がほとんどのことと思います。ネット検索をしたときに、何か調べごとをして、このページに訪れたはずです。そして、このホームページに何を期待して訪問したのでしょうか?

検索者インサイトとは?

検索者インサイトとは、検索者の「インサイト」。つまり、検索者がネット検索をするときに心の中で何を考えていることを表す言葉です。

ネット検索する人は、Googleなどの検索エンジンに何らかの検索キーワードを入力するわけですが、そのときに何かの理由があり、何かを考えているはずです。その考えていることを検索者インサイトといいます。

ネット検索する人は、どのようなネット検索でも、必ずと言ってよいほど、「何らかのお困りごとを持っているはず」です。そのお困りごとが分かれば、それを解決するためのソリューションを提供することで、集客が出来る可能性が高まります。

これが検索エンジン経由でのWeb集客の基本です。

つまり、SEO対策する検索キーワードの検索者インサイトを考えることで、集客力の高いホームページを構築できる可能性があるのです。

検索者インサイトとペルソナマーケティングの関係

検索者インサイトを理解しようとすると、ネット検索している人の人物像をイメージすることができます。

先ほど述べたように、ネット検索する人は何かに困っていて調べごとをしていることが多いです。その困っていることを想定すると、どういった人なのか、どこに住んでいるのか、どういった答えを探しているのかといったことを考えることができます。

そういった人物像を詳細に分析していくことで、ペルソナマーケティングができます。

検索者インサイトから想定されるペルソナマーケティングによって、ホームページにどういったコンテンツを掲載すると、集客に結びつけられやすくなるのかを、検討することができます。

検索者インサイトを考察することでSEMによる集客の効率を高められる

検索者インサイトを考察すること、つまりネット検索におけるペルソナマーケティングを行うことで、ホームページ経由での集客力を高めることができます。

そのことについて、少し詳しく述べたいと思います。

SEMとは?

まず、SEMという用語をご説明いたします。

SEMとは、「検索エンジンマーケティング(Search Engine Marketing)」の略で、検索エンジン経由で集客するための手法のことです。

検索エンジンでネット検索をした人が、どこかのホームページに訪れ、商品やサービスを購入してもらうためのマーケティング手法です。

SEMでは、主にGoogleなどの検索エンジンを用いた集客を想定しており、リスティング広告エリアもしくは自然検索エリアに自社ホームページを上位表示させることによって、集客を行うことです。

最近ではXやInstagramなどのSNSや、Amazonや楽天市場などのショッピングモールで検索する人もいるので、SNSやショッピングモールでの検索で集客をすることも、SEMの一種に含まれる可能性があります。

SEMの詳細は、「SEMとは?SEMによるWeb集客の方法」をご参照ください。

SEMによる集客の流れ

SEMによる集客の流れは、次の通りです。

  1. 見込顧客がネット検索する
  2. 検索結果に自社ホームページが表示され、そこをクリックする
  3. 自社ホームページのコンテンツを見てもらい、お問い合わせや購入などをしてもらう

ちなみに、お問い合わせや購入などにつながることを、コンバージョン(CV)といいます。

BtoB営業でのWeb集客では、すぐに購入されることはないので、お客様と営業担当が接点を持つことをゴールとすることが多いです。メーカの場合ではホームページの設計をうまく行うことによって、ご購入につながりやすいご連絡やご相談をいただくこともできます。

ごく単純な流れですが、この流れからSEMによる集客の条件が見えてきます。

SEMによる集客の条件

SEMによるWeb集客の条件は、次の2つです。

  1. ネット検索で上位ヒットすること
  2. 自社ホームページに訪れた人がコンバージョンに至ること

ネット検索で上位ヒットすることについて

ネット検索をしたときに、リスティング広告であれ自然検索エリアであれ、自社ホームページが上位ヒットしないことには、ホームページへのアクセスがありません。

ネット検索で上位ヒットさせるためには、自然検索エリアの場合はSEO対策を行うことです。

よく検索されるキーワードで、なおかつコンバージョンにつながりやすいキーワードにてSEO対策を行い、上位ヒットさせることに成功したら、自社ホームページのアクセス数を増やすことができます。

また、上位ヒットさせたときに表示される自社ホームページの紹介文が、検索者にとって魅力的なものであれば、なおクリックされやすくなり、自社ホームページに訪問してもらえるようになります。

そのためにも、SEO対策では検索者インサイトを考慮する必要があります。

自社ホームページに訪れた人がコンバージョンに至ることについて

自社ホームページに訪れた人が、自社の製品やサービスに魅力を感じて、興味を持ってもらえたら、お問い合わせや購入といったコンバージョンにつながりやすくなります。

そのためには、製品やサービスの魅力を伝え切ると同時に、訪問者が知りたい情報をホームページに掲載する必要があります。

訪問者が何を欲しているのか、どのようなコンテンツを掲載したらコンバージョンにつながりやすいのかを検討するためにも、検索者インサイトの分析が大事になります。

効果の高いコンテンツSEOは検索者インサイトの考慮が必須

SEMの一種として、コンテンツページを量産して、たくさんの検索キーワードで上位ヒットさせて集客する「コンテンツマーケティング」という手法があります。このようなSEO対策の手法のことを、コンテンツSEOといいます。

ネット検索でよく使用されているキーワードをたくさん探し出し、その検索キーワードに沿った内容のコンテンツページを量産するという方法です。

効果的なコンテンツSEOを行うためには、検索者インサイトを分析することが大事です。

その分析結果に基づいて、SEOキーワード毎に検索者にとって魅力的なコンテンツページを作成して、SEO対策します。そうすることで、ホームページのアクセス数やコンバージョン数を飛躍的に増やすことができます。

そのような集客力の高い原稿を作成することについては、「集客効果の高いコンテンツページを作成するための考え方」をご参照ください。

検索者インサイトを考慮した商品・サービス開発

検索者インサイトの分析には、思いもよらない活用方法があります。それは、商品・サービス開発につなげることです。

検索者インサイトを分析するためには、どういった検索キーワードでよく検索されているのかを調べます。そのときに、検索者が「こういった商品は存在しないのだろうか?」や「こういった商品を購入したい」といった検索者インサイトを持ってネット検索している場合があります。

そういった検索者インサイトを発見したら、売れやすくリスクが少ない商品やサービスを開発することができます。

なぜリスクが少ないのか。それは、よく検索されているキーワードからの商品開発だからです。

例えば、「クリームコロッケ 揚げない」という検索キーワードでは、キーワードプランナーによると、月間320回検索されています。もし、揚げなくてもおいしく調理ができるクリームコロッケを開発し、ネット通販で販売したら、毎月一定量が売れることを意味しています。

このように、検索者インサイトの分析によって、売れる商品を開発することができるのです。

検索者インサイトを考え出し、分析する方法

最後に、検索者インサイトをどのように考え出し、分析したら良いのかをご説明します。

検索者インサイトの答えは1つではないので割合で考える

複数の人が、同じ検索キーワードを使用して検索したとしても、検索者インサイトが同じとは限りません。必ず、複数の検索者インサイトを想定し、集客につながりそうな人がどの程度の割合いそうなのかを分析します。

例えば、「ホームページ制作」を検索している人がいたとしましょう。この場合の検索者インサイトでは、次のような複数のことが想定できます。

  • ホームページ制作をしてくれる業者を探している
  • ホームページ制作会社に何かを売り込みたい
  • どのような競合となるホームページ制作会社があるのか調べたい
  • ホームページ制作をPRするホームページを制作したいので参考となるホームページを探している
  • 「ホームページ制作」の意味を調べている
  • ただ単に検索してみただけ

他にもいろいろな検索している理由があると思います。検索者インサイトは、何か1つの理由だけでなく、これらの理由で検索している人が、それぞれ何%ぐらいの割合で存在するのかを検討することが大事です。

これらの中で、最も見落としやすい理由が「ただ単に検索してみた」というものです。どのような検索キーワードでも、一定数は存在するものと思われます。単ワードでの検索の場合、このような集客につながりにくい検索者インサイトである割合が多くなります。

複合キーワードほど検索者インサイトを考えやすい

複合キーワードとは、「ホームページ制作 業者」とか、「ホームページ制作 価格」といった具合に、複数のキーワードが組み合わさったものです。

複合しているキーワードの種類が多いものほど、検索者インサイトとしては目的性が高いと言えます。

単ワードでは検索者インサイトがわかりにくいです。例えば、「ホームページ制作」というキーワードでネット検索する人は、ホームページ制作してくれる業者を探しているのか、制作方法を調べたいのか、「ホームページ制作」という言葉の意味を調べているのか、分かりません。

そこで、そのキーワードの複合ワードをサジェストで分析すると良いです。実際に、Googleの検索枠に「ホームページ制作」と入力してみると、サジェストに次の図のような候補キーワードが表示されます。

Googleサジェストの表示例

つまりは、「ホームページ制作」で検索している人の多くは、自分で制作したり、相場を調べていたり、制作会社や補助金がないのか調べていたりしていることが分かります。

このように、サジェストから関連キーワードを調べて、検索者インサイトの傾向性をつかむことができます。

SEO対策している競合ホームページの分析

競合ホームページの中には、Web集客に大きな費用をかけて、入念にSEO対策しているところもあるはずです。そういったところは、ペルソナマーケティングを行っている場合があります。

SEMをしていてペルソナマーケティングをしているようなホームページであれば、検索者インサイトも検討しているはずです。

Web集客に力を入れている競合他社が、どのようなホームページを制作しているのかを分析することによって、間接的にですが検索者インサイトをつかむこともできます。

以上、検索者インサイトの解説をしつつ、SEMによる効果的な集客の仕方とコンテンツSEOの解説を行いました。

もし、以前にSEMによるWeb集客を試みて達成できなかったのであれば、SEO対策を任せた業者の実力が低かったか、コンテンツSEOで記事の量産ができなかったかのどちらかです。後者が原因とするならば、その根本原因として検索者インサイトの分析が入念に行えていなかった可能性があります。

Web集客は、企業にとって大切な営業活動です。Web集客を外注する場合は、業者に任せ切るのではなく、自社でも研究をすることをおすすめします。そのためにも、検索者インサイトの知識を深め、自社で分析できるようになっていただきたいと思います。

当社では、企業向けのWeb集客の専用スタッフを育成する研修を行っています。ご興味のある企業様は、ぜひお問い合わせください。

この記事の著者

平野亮庵

経営・集客コンサルタント
平野 亮庵 (Hirano Ryoan)

国内でまだSEO対策やGoogleの認知度が低い時代から、検索エンジンマーケティング(SEM)に取り組む。SEO対策の実績はホームページ数が数百、SEOキーワード数なら数千を超える。オリジナル理論として、2010年に「SEOコンテンツマーケティング」、2012年に「理念SEO」を発案。その後、マーケティングや営業・販売、経営コンサルティングなどの理論を取り入れ、Web集客のみならず、競合他社に負けない「集客の流れ」や「営業の仕組み」をつくりる独自の戦略系コンサルティングを開発する。

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