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クリニック開業コンサルの選び方や支援を受けるメリット

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クリニック開業コンサルの選び方や支援を受けるメリット

病院で勤務されている医師が、独立してクリニックを開業しようとしたとき、まず考えることが、「起業して経営がうまくいくのだろうか?」という疑問のことでしょう。

そこで、先輩医師に聞いたり、ネット検索で調べてみたり、コンサルタントに相談したりして、どうやったら開業してうまくいくのか、自分なりに納得できる方法を模索されることでしょう。

今日のテーマは、クリニック開業コンサルティングについてです。

先月、長年クリニック開業支援をされているコンサルタントの先生から、業界の赤裸々な実情をうかがいました。

耳学問したことをまとめたので、言葉やニュアンスの違いなどあるかもしれませんが、ご了承ください。クリニックを新規開業したいとお考えの医師のご参考になれば幸いです。

中間管理職の勤務医の働き方改革

中間管理職の勤務医の働き方改革。疲れ切っている医師もいる。

医師は、患者さんの都合で時間が奪われる職業だと思います。緊急性の高い医療に従事している医師ほど、時間が奪われてしまうことでしょう。自宅に帰っても、ゆっくりする間もなく、病院に呼び出されることもあるそうです。

そういった医師のおかげで、私たちの生活が成り立っている一面もあります。

医師は、医師免許を取得したらすぐになれるのではなく、インターンといった見習いや丁稚奉公のような時期があって、それを経て医師になります。

現在では、なりたての医師は働き方改革の一環で、あまり残業をさせてはいけない病院があると聞きました。すると、残業のできない医師は緊急対応ができないので、中間管理職の医師が駆り出されることが多いとのことでした。

病院で働く医師の傾向として、体力のある若手の医師が緊急対応しないで、体力の衰えが感じられる年齢層の医師が緊急対応をするようになってきたと言えます。

そういった体力の衰えを感じはじめ、ムリしてまで勤務医を続けている医師の中には、「なぜ自分は医師をやっているのだろうか?」とやりがいを失いつつある人もいるようです。

そういった医師が考えることは、「勤務医を辞めて、開業医になろう」ということです。働き方改革によって、中間管理職の働き方も改革されてきているように感じました。

さて、開業医になりたいと思っても、すぐになれるものではありません。開業医になるためには、自分一人の力で、クリニックを立ち上げて経営していくことには限界があります。知識もなければ、ノウハウもありません。身近に相談できる人がいても、ほとんどの場合、その人は専門家ではありません。

そこで登場するのが、クリニック開業コンサルタントといった専門家です。

クリニック開業の専門家に依頼すべき理由

勤務医から開業医になりたい医師は、開業準備のときに、クリニック開業の専門家に依頼すべき理由は、主に失敗を防ぐことと時間短縮です。

失敗とは、クリニックの集患に失敗して経営が成り立たなくなり、借金を背負って倒産させてしまうことです。医師は、クリニック経営についてしっかり勉強したことのない人がほとんどでしょうから、独学だけで開業した医師のほとんどが、経営がうまくいかないそうです。

そして、あわててクリニック経営の専門家などに相談するそうですが、開業してからでは遅い場合もあるそうです。

時間短縮とは、各種申請や機材の購入、内装デザイン、人材確保など、クリニックに必要な細かなことを、専門家にやってもらったり、アドバイスしてもらったりして、開業までの時間を短縮することです。

クリニックの開業に時間がかかると、独立のタイミングを失ってしまったり、開業のために準備したお金が浪費されてしまったりすることがあるそうです。

どちらの理由も、お金にかかわることになります。経営がうまくいくと利益が出ますし、時間短縮すればそれだけ経営に早く着手できるからです。

クリニック開業コンサルタントの種類と支援内容

クリニック開業コンサルタントを名乗っている専門家にはいくつか種類があるそうです。それぞれの種類における支援ないようをご紹介いたします。

クリニック開業コンサルタントの種類

クリニック開業コンサルタントには、いくつかの種類があるようです。そのように述べると驚かれる先生がいらっしゃるかもしれません。そのケースを、覚えている限り列挙いたします。

  1. クリニックの新規開業全般を支援してくれるコンサルタント
  2. 医療機器や医薬品のセールスのために開業支援をしているケース
  3. クリニックの内装業者がコンサルタントを名乗っているケース
  4. クリニックの税務や会計をやっている税理士や会計士がコンサルタントを名乗っているケース

どのコンサルタントに相談すると、クリニックを新規開業したときに安定経営ができるアドバイスがもらえそうなのか、すでに答えが出そうですが、いかがでしょうか?

正解は、1つ目の「クリニックの新規開業全般を支援してくれるコンサルタント」です。

それぞれのコンサルタントの支援内容

上記の4種類のコンサルタントの支援内容を、おおまかにご紹介いたします。ここでのご紹介内容は、あくまでも一般論ですので、10人に1人程度の割合でとても優秀な方もいらっしゃるとのことです。

クリニックの新規開業全般を支援してくれるコンサルタント

今回お話しを聞いたコンサルタントの先生は、ここに属する方です。クリニック開業全般を支援やアドバイスしてくださるコンサルタントですので、最初の相談では、クリニックの経営がうまくいくように戦略を練ってくださいます。

開業前であれば、開業時に集患がうまくいくための戦略や開業場所、クリニックの内装について、クリニックの開業申請、医療機器を安価で手に入れる方法、電子カルテの選び方、人材募集や育成について、事業計画の立案など、クリニック経営全体を俯瞰してさまざまな支援をされています。

場合によっては家庭のことや子育てとキャリアの両立についての相談にも対応されるそうです。

やはり、クリニック経営全体を俯瞰してのアドバイスを受けることが大事だと思いました。

医療機器や医薬品のコンサルタント

医療機器や医薬品のコンサルタント

クリニックを開業するためには、診療分野にもよりますが医療機器が必要となります。また、医薬品も取りそろえる必要があります。そういった医療機器や医薬品の営業担当が、自社の製品を使ってもらいたいので、医師の相談に対応するというものです。

もちろん、その相談は無料で対応してくれるようですが、そのアドバイスは、自分の販売成績が高まるような方向に偏る可能性が高いそうです。そのため、本当に先生のためになるのか、疑問になるように思いました。

クリニックの内装業者のコンサルタント

クリニックの内装業者のコンサルタント

クリニックの内装業者がコンサルタントを名乗っているケースですが、あくまでも内装工事に関するコンサルティングに対応するというものです。

クリニックの内装やデザインは、事業計画から導きだされるべきものです。そのため、クリニックの内装だけをコンサルティングしてもらっても、そのアドバイスがクリニック経営にとって最適なものかどうかは、疑問に思いました。

税理士や会計士がコンサルタントを名乗るケース

税理士や会計士がコンサルタントを名乗るケース

税理士や会計士の中には、事業計画まで立てられる経営コンサルタントがいらっしゃいます。そういった方の中で、マーケティングに長けていて人生計画まで立てられる人がいたら、そのコンサルタントには依頼しても良いかと思います。

しかし、多くの税理士や会計士は、税務や会計が専門です。中には財務に詳しい方もいらっしゃり、医師が苦手とする財務を、コンサルタントに支援してもらうことができます。

しかし、開業前の入念な事業計画立案や、開業後の集患ができなければ、クリニック開業後の経営は危ういものとなることでしょう。

クリニック安定経営の基本となる3つの要素

クリニックを新規開業して、安定経営をするためには、次の3つのことを最低限考慮して開業する必要があるそうです。その3つの要素を考慮して事業計画を立ててくれるコンサルタントが、理想的なコンサルタントです。

  1. 開業のタイミング
  2. 開業場所と集患
  3. 開業資金の準備

最初に考えることは、開業のタイミングだそうです。開業のタイミングは、集患や人材確保、資金調達に影響してくるので、勤務医を辞めるための準備とタイミングを誤ると、クリニック開業後の経営が安定しにくくなることがあるそうです。

開業場所についてですが、これは集患とも関連してきます。もちろん駅前などの人の目に留まりやすい場所での開業が望ましいのですが、駅前であっても少し路地に入ったところや、競合となるクリニックが存在していたら、集患に失敗する場合もあります。また、自宅を改築して開業しようとする医師もあるそうですが、条件が整わなければ失敗するそうです。

クリニック開業の資金調達

診療分野や開業スケジュール、開業場所が決まれば、いつまでにどれぐらいの資金が必要か決まります。銀行のドクターローンなどを利用して資金調達するそうですが、調達する金額を誤ったり、資金の使い方を間違ったりして、運転資金が足りなくなるケースがあるそうです。

3つの要素について、失敗しやすいポイントをまとめましたが、3つのポイントの最適な状態は、診療科目や場所、生活の条件、勤務先の場所など、さまざまな要件によって決まるので、クリニック開業コンサルタントに相談された方が良いと思います。

コンサルティングを依頼するタイミング

クリニックを開業して、安定経営させるためには、そのための戦略を立てて、戦術を実施していくことが必要です。戦術の実施には、時間がかかる場合があります。その時間は、少なくとも1年から2年ほどかかるそうです。

すると、コンサルティングを依頼するタイミングは、1年から2年前ということになります。

お話しを聞いていて興味深かったことは、病院を辞めた後やクリニックを開業した後で、新規開業やクリニック経営に困ってしまって、ご相談の合った医師へのアドバイスは、ほとんどの場合で同じアドバイスになるそうです。

それは悲しいかな、「勤務医に戻ってください」だそうです。

そのアドバイスは、冷たいようにも聞こえますが、一度勤務医に戻って作戦を立て直して、再び独立するというものです。

クリニック開業コンサルティングを依頼するタイミングをまとめると、次のようになります。

  • 1年~2年以上前、できれば開業医になりたいと考えたとき
  • 少なくとも勤務医を辞める前

クリニックを新規開業した後で失敗に気が付くこと

クリニック開業コンサルタントの支援を受けずに、間違った専門家の支援で開業して、その後に「失敗した!」と気が付くケースがいくつか、共通点があるそうです。

その失敗の内容は、主に上述した、3つのポイント「1.開業のタイミング」、「2.開業場所と集患」、「3.開業資金の準備」以外にもあり、次のような内容です。

  • 医療機器の準備で多額の資金を使ってしまうケース
  • スタッフの雇い方で失敗して、お給料が高くなってしまうケース
  • 電子カルテ選びで失敗してしまうケース
  • 医師のキャリアと子育てを両立できなくなるケース

お話しをしたコンサルタントの先生によると、新しい医療器械を安く購入する方法があるそうです。その方法とは、コンサルタントのコネクションを利用することだそうです。コンサルティングに支払う代金が、機器を安く手に入れることで還元される仕組みは、すばらしいと思いました。

スタッフの雇い方では、パート勤務で雇うべきときに、常勤勤務で雇ってしまって、お給料が高くなってしまうことがあるそうです。その方法や切り替えのタイミング、スタッフの雇い方などは、クリニック開業コンサルタントがアドバイスしてくださることでしょう。

電子カルテの選び方

電子カルテ選びで失敗することも

電子カルテには、オンプレミス型とクラウド型があります。オンプレミス型とは、クリニックのパソコンに電子カルテのソフトをインストールして使用するタイプです。クラウド型とは、電子カルテのデータが外部サーバに蓄積され、専用ソフトでサーバにアクセスしてカルテを閲覧する方法です。

クリニック開業コンサルタントの先生によると、電子カルテは、クラウド型を選ぶ方が良いそうです。クラウド型だと、在宅医療などに対応できたり、電子カルテにアクセスできる人数を容易に増やしたりできるからだそうです。

オンプレ型を導入しても、VPN接続といった特殊な方法で、外部から電子カルテのパソコンにアクセスできますが、設定が面倒になります。

クラウド型にもさまざまな業者があるので、自分に合ったものを選ぶのではなく、自分が合わせていくことがポイントだと思いました。

医師としてのキャリアと子育ての両立

医師としてのキャリアと家庭のバランス

医師のキャリアと子育ての両立を考える先生は、女医さんが多いことでしょう。

働き方改革の進んだ病院であれば、それも実現できるかもしれませんが、第一線から数年離れての復職は、キャリアがリセットされてしまう場合があります。また、多くの病院では、キャリアと子育ての両立はムリだと思います。かといって、クリニックを開業させて、クリニック経営と子育てがうまくいくかと言えば不安です。

そこで、コンサルタントの先生にキャリアと子育ての両立について聞きましたら、「そのような方法があったのか!」という逆転発想のアイデアや戦略をいくつもお持ちでした。さすが、経験豊富なベテランコンサルタントだと思いました。

以上、クリニック開業コンサルの選び方や支援を受けるメリットについてまとめました。これから開業医になりたいと考えている医師の方は、とても参考になったことと思います。私の意見としては、独立を考えたら、なるべく早めにクリニック開業コンサルタントに相談した方が良いと思います。

これらのことを教えてくださったクリニック開業コンサルタントの先生の相談を受けたい場合は、当社までご連絡ください。紹介料などの費用などをいただかず、無償にてご紹介させていただきます。

ちなみに、ウェビナーの無料相談をされているようです。その申込ページはこちらです。

この記事の著者

平野亮庵

経営・集客コンサルタント
平野 亮庵 (Hirano Ryoan)

国内でまだSEO対策やGoogleの認知度が低い時代から、検索エンジンマーケティング(SEM)に取り組む。SEO対策の実績はホームページ数が数百、SEOキーワード数なら数千を超える。オリジナル理論として、2010年に「SEOコンテンツマーケティング」、2012年に「理念SEO」を発案。その後、マーケティングや営業・販売、経営コンサルティングなどの理論を取り入れ、Web集客のみならず、競合他社に負けない「集客の流れ」や「営業の仕組み」をつくりる独自の戦略系コンサルティングを開発する。

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