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ホームページで集客するための戦略の立て方

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ホームページ戦略の立て方

ホームページ集客のための戦略・戦術

ここでご説明するホームページ戦略の立て方は、小さな会社ほど効果が実感できる方法です。

企業における戦略とは、企業の目標達成のため計画のことです。戦術は、「ホームページを制作すること」や「ページを追加しよう」という行動計画のことです。経営戦略を立てることを、事業計画を立てることと同義だとした場合、ホームページ戦略は、戦略と戦術の中間に位置づくものかもしれません。

戦略と戦術の解説については、尊敬する竹田陽一先生の書籍にお任せし、ここではホームページ戦略の立て方をご説明いたします。

ホームページの戦略は、基本的に次の流れに沿って立てます。

Web集客にはどういった戦略が必要か?

このコラムをお読みになられている方であれば、「Web集客をするために、戦略は必要なのでしょうか?」といった質問は、愚問のことでしょう。必要に決まっています。

ここでお考えいただきたいことは、どのような戦略を立てたら「戦略を立てた」と言えるか?です。

次のようなことが明確にできたら、おおよそWeb集客の戦略が立ったと言えると思います。

  • 自社は何を目指しているのか?
  • 集客したい対象者はどのような企業や人なのか?
  • 対象者は何を価値として求めているのか?
  • そのために考えられる集客手段は?
  • どのようなWeb集客の手段が有効か?
  • どれぐらいの集客が見込めるのか?
  • 制作費や必要な人員などのコストはどれぐらいか?

以下、具体的にご説明してまいります。

顧客は誰か?

買いそうにない人に、無理やり商品やサービスを買わせる時代は、とっくの昔に終わりました。闇雲に集客をしたらトラブルのもとになります。やはり、貴社の商品やサービスを購入し、幸福になれる人(企業)を顧客とすべきです。

つまり、貴社の商品やサービスが持っている機能やメリットを利用して、どのような人のどのようなお困りごとを解決できるのかを考えます。

それは、どのような人でしょうか?

そのような顧客を一人や一社にまで絞って行うことができれば理想です。このように、ホームページ集客の戦略立案は、顧客からスタートします。

顧客を一人に絞り込んでマーケット分析する手法をペルソナマーケティングといいます。ペルソナマーケティングの説明を始めて聞いた人の中には、

「顧客を一人に絞ったら、一人しか集客できないじゃないか!」

と思われる方がいますが、ご安心ください。ペルソナ設定を一人に絞ったとしても、それと同じような状況の人は、日本全国には何百人、何千人もいるはずです。また、ペルソナマーケティングをしている中で、ホームページ集客だけでなく、商品そのものや提供方法などでも、さまざまなボトルネックを発見することもあります。

その顧客はネット検索するのか?

ペルソナを設定したら、次にその人はネット検索をするのかどうかをお考えください。

ホームページで集客するのですから、貴社の商品やサービスをネット検索で探すようなものである必要があります。

ネット検索で探さないものといえば、次のようなものがあります。

  • クリーニング店
  • 自動車
  • 粗鋼(溶鉱炉から出てきた加工前の鉄)

このように、地域に密着しすぎているものや、ブランドが確定しているもの、事業規模が大きすぎて国内に数社でしか販売されないものは、ネット検索で企業を探すことはまずありません。また、公共工事のような入札で得られるお仕事も、ネット検索で探していることはありません。

また、ネット検索で探されるものであったとしても、利益がほとんど得られないものは、ホームページ集客には向かない場合があります。例えば、

  • 日用品
  • 一般的な食料品

それ以外のものであれば、ネット検索で商品やサービスを探している可能性があります。

検索キーワード分析

ネット検索されているのかどうかを調べるためには、検索キーワード分析を行います。検索キーワード分析では、次の3つのことを調べます。

  1. 検索キーワードのリストアップと分類
  2. 月間検索回数(月間検索ボリューム)の分析
  3. 現在の検索順位の調査

検索キーワードのリストアップと分類

当社にご依頼された場合には、数百種類の検索キーワードのリスト作成し、それを眺めていると、次の3種類に分類できることが判ります。

  1. 購入につながりやすいキーワード(直接キーワード)
  2. 購入につながらないキーワード(無縁キーワード)
  3. 間接的に購入につながる可能性があるもの(間接キーワード)

直接キーワードとは、商品やサービスを探している検索キーワードのことです。例えば、「ホームページ制作 業者 おすすめ」といった検索キーワードです。

直接キーワードで検索したときに、貴社のホームページを上位ヒットさせることができたら集客につながりやすいことでしょう。しかし、競合他社も同じことを考えているはずです。たまに例外がございますが、基本的には直接キーワードはレッドオーシャンと考えた方が良いです。

無縁キーワードとは、購入につながらない検索キーワードのことです。例えば、「ホームページとは」という意味を調べている検索キーワードでネット検索した人は、ホームページの業者を探していることは皆無です。

集客で狙うべきは、間接キーワードです。間接キーワードは、直接の購入につながらないけれども、解決策を探しているキーワードです。例えば、「ホームページ集客 方法」といった検索キーワードです。購入の予定はないけれどもお困りごとがあり、その解決方法を探しています。ソリューション記事を読んで、「この記事を書いている業者にお願いしたい」と考えていただけたら、お問い合わせがあります。

月間検索回数(月間検索ボリューム)の分析

検索キーワードがリスト化できたら、それらの月間検索回数を調査します。上位ヒットさせたい検索キーワードが見つかったとしても、検索回数が少ない検索キーワードは、上位ヒットさせる意味がない場合が多いです。

月間検索回数の調べ方は、Google広告のキーワードプランナーを利用すると良いでしょう。

上位ヒットさせたい検索キーワードの中で、月間検索回数の多いものは、競合ホームページが多くなりがちです。実際にネット検索して競合ホームページの状況を調査します。競合ホームページの分析については、後ほどご紹介いたします。

現在の検索順位の調査

検索キーワードのリスト化をし、月間検索回数を調べたら、次に現在の検索順位を調べます。

すでにたくさんのページを量産しているホームページであれば、いくつもの検索キーワードで、上位ヒットしていないとしても、何十位かの順位が付いていると思います。もしかしたら、いくつかの検索キーワードで上位ヒットしているかもしれません。

それらの状況を確認することで、業界全体でどれくらいホームページ集客に力を入れている企業が多いのか、また施策の強度を感覚的につかむことができます。

このようにして、このリストの中から、上位ヒットさせたい検索キーワードを選んでいきます。

私がホームページ集客のご支援をさせていただく場合は、もちろん競合ホームページ分析をしてからですが、最初は10~20種類の検索キーワードから試しにSEO対策を行っていく戦略を立てます。

競合ホームページ分析

上位ヒットさせたい検索キーワードが決まったら、そのキーワードでネット検索してみて、上位ヒットしてくる競合ホームページを調べます。競合ホームページのSEO対策の強度を調べ、その検索キーワードで上位ヒットさせられそうかを分析します。

SEO対策の強度の高いホームページがひしめき合う検索キーワードでは、SEO対策のコスパが合いにくいので、あきらめる場合もありますが、ブランディングでどうしても上位ヒットさせたい場合は、費用対効果を無視して上位化を狙う場合もあります。

貴社はその価値を満たすことができるのか?

上位ヒットさせられそうかを分析することと同時に、競合ホームページで訴求されている商品やサービスの質や価格なども確認します。

そもそも論ですが、競合の商品やサービスよりも、自社の商品やサービスに強みがある場合に、ホームページ経由での販売促進につながります。

もし、競合の商品やサービスよりも劣っているものを提供している場合には、商品やサービスの改善を検討します。

コンテンツマーケティング

コンテンツマーケティングとは、簡単に述べるとページの量産です。上位ヒットさせたい検索キーワードで検索する人が読みたくなるようなページを制作することで、上位ヒットしやすくなり、また見てもらえるページになります。

ネット検索は、何かソリューションを求めて検索することが多いことをご存じでしょうか?

例えば、「ホームページ 集客」で検索する人がいたら、「ホームページで集客する方法を知りたい」と考えて検索している。つまり、解決策を求めているのです。

コンテンツマーケティングでは、ソリューションとなるページを量産することが大切です。

コンテンツマーケティングを行うことで、さまざまな検索キーワードで上位ヒットさせて集客するロングテールSEOができます。ロングテールSEOの詳細は、「ロングテールSEOとは?」をご覧ください。

ランディングページ制作

さて、よく検索されるキーワードで上位ヒットができたら、次にお問い合わせや見積依頼、注文などの行動に結びつけるページが必要です。訪問者がお問い合わせしてくれたりすることを、コンバージョン(CV)といいます。

そこで、貴社の商品やサービスの魅力を余すことなく伝え切る長めのページを制作することをお勧めします。このような長めのページのことを、ランディングページといいます。ランディングページの詳細は、「ランディングページとは何か?」をご覧ください。

ランディングページには、対象顧客や強み、メリット、FAQ、購入方法、お客様の声などを盛り込むことが多いです。

ランディングページ制作では、コンテンツの内容を決める前に、どのような顧客が対象で、どのようにコンバージョンしてもらいたいかを明確にすることから始めます。

ここまで完成したら、いよいよ公開です。

アクセス解析/順位解析と改善

ホームページは公開された後は、アクセス解析や順位解析を行い、それに基づいた改善を行うことでアクセス数やコンバージョン数(CV数)を伸ばすことができます。

アクセス解析では、どのような検索キーワードで訪問があったのか、どのページがどれぐらい閲覧されたのかを確認します。順位解析では、上位ヒットを狙った検索キーワードでの現在の順位を調べ、さらなる上位ヒットを目指します。

ホームページ戦略立案と実施の人員について

ホームページで集客するための戦略立案や、戦術の実施はどのような人が向いているのかをご紹介いたします。

小さな会社であれば、戦略立案は社長が行うべきでしょう。理由は、社長がもっとも顧客のことを知っているからです。そして、戦略立案は顧客から考える必要があるからです。中規模の会社であれば営業部長が担当すると良いでしょう。

戦術の実施、つまりホームページ制作等は、できればベテランの営業担当者が望ましいです。コンピュータのことに詳しい人が担当しても、顧客のことや商品・サービスのことをよく知らないので、ホームページ制作には向きません。コンピュータの知識は、後から誰でも覚えることができます。

最後に

簡単にはなりましたが、成果が出せるホームページで集客するための戦略の立て方について述べました。

最初に「顧客は誰か?」について述べましたが、最初に企業ミッションがあれば理想的です。企業ミッションがある場合には、企業ミッションに基づいた顧客がいるはずだからです。

もっと具体的な方法を知りたい方は、次の業種について、ホームページ集客の戦略を詳しくまとめておりますので、ご覧ください。

貴社のご参考になれば幸いです。

この記事の著者

平野亮庵

経営・集客コンサルタント
平野 亮庵 (Hirano Ryoan)

国内でまだSEO対策やGoogleの認知度が低い時代から、検索エンジンマーケティング(SEM)に取り組む。SEO対策の実績はホームページ数が数百、SEOキーワード数なら数千を超える。オリジナル理論として、2010年に「SEOコンテンツマーケティング」、2012年に「理念SEO」を発案。その後、マーケティングや営業・販売、経営コンサルティングなどの理論を取り入れ、Web集客のみならず、競合他社に負けない「集客の流れ」や「営業の仕組み」をつくりる独自の戦略系コンサルティングを開発する。

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