社長の夢実現への道
経営コンサルティングとビジネスコーチングの違い
経営コンサルティングは、広義では会社経営に関するコンサルティングのことです。狭義では、戦略系や財務系のコンサルティングを指す場合もあります。どの意味であったとしても、経営コンサルティングは、会社の経営者が抱える問題に対して、解決案を示すことが主な仕事です。
ビジネスコーチングは、高度なコミュニケーション力で、経営者の情熱に火を灯し、成功に導くための手法です。経営者が抱える問題に対しては、経営者自らがその解決案を出せるように導きます。
ビジネスコーチングは、経営コンサルティングと同様に会社の経営者を対象とすることが多いですが、経営コンサルティングとは異なります。
経営コンサルティングとビジネスコーチングの方法の違い
経営コンサルティングとビジネスコーチングの方法の違いから、2つの差を発見したいと思います。
経営コンサルティングの方法
経営コンサルティングの方法は、簡単に述べると、経営者が問題をコンサルタントにぶつけます。その解決方法をコンサルタントが示します。効果的な解決方法を示すことができるかは、経営コンサルタントの知識が経験によります。解決策のことをソリューションといいます。
経営コンサルタントとして独立起業したときに、収入がある人は、問題解決の力が強い人だと思います。
ビジネスコーチングの方法
ビジネスコーチングでは、経営者に質問をして、その返答を書き留めることが仕事です。例えば、経営の問題に対して、「会社の理想の状態はどのようなものですか？」といった質問をします。その返答に対して、また質問を繰り返します。
質問を繰り返された経営者は、いつの間にか問題の解決策を自ら導き出し、モチベーションが高まって、すぐにでも問題解決に取り組みたくなるような気持ちになります。
「質問をするだけで商売になるのか」と思われたかもしれませんが、そこは高度なコミュニケーションを身につけていなければ、成り立たない商売でもあります。ですので、ビジネスコーチとして独立起業しても、収入がある人は、質問力があるといえばそうなのですが、その質問力は高度なコミュニケーションから得られます。
経営コンサルティングとビジネスコーチングの限界
経営コンサルティングとビジネスコーチングの方法の違いから、それぞれの限界が見えてきます。
経営コンサルティングの限界
経営コンサルタントは、経営者の課題に対していくら良い解決策を出せたとしても、経営者から信頼されなければ、経営者にはその解決策が受け入れられないことがあります。その結果、経営コンサルタントとしての能力が発揮されなくなります。
大企業に勤めていて経営コンサルタントとして独立起業した方の中には、コンサルティング能力は高くても、コミュニケーション力の高くない方が少なからずいます。そういった方に多いことが、経営者の気持ちを考えずに、解決策を一方的に押し付けることです。その解決策が思うような成果が出せない場合には、経営コンサルタントは経営者から無能の烙印を押されてしまい、汚名返上の機会を与えてもらいにくくなります。
ビジネスコーチングの限界
ビジネスコーチングにも限界がります。それは、コーチング特有の限界なのですが、「答えは相手の中にある」という発想です。ですので、質問をして相手から答えを引き出そうとします。
ところが、会社の経営では、それこそ様々な知識が要求されます。その知識を持ち合わせていない経営者に、いくら質問をしても答えは出てきません。例えば、製造業で機械の操作が得意な経営者だとしたら、営業のことを聞いても良い返答は得られにくいことでしょう。
経営コンサルティングとビジネスコーチングの融合
これからの時代は、経営コンサルタントやビジネスコーチが、お互いに一線を引くのではなく、経営コンサルタントはビジネスコーチングの手法を学ぶこと。その逆に、ビジネスコーチは経営コンサルティングの手法を学ぶことで、クライアントに高い成果をもたらすことができるのではないかと考えます。
お互いの手法の良さを融合させることです。
当社が行っている経営理念コンサルティングやWeb集客コンサルティングでは、経営コンサルティングの手法とビジネスコーチングの手法を融合させた方法で、経営者を成功に導いています。
更なるスキルアップを目指される方へ
経営コンサルタントとしてスキルアップを目指されている方は、ビジネスコーチングのスキルを習得することはいかがでしょうか？
その場合、当社のビジネスコーチ養成講座のご受講をご検討いただけたら幸いです。
ビジネスコーチ養成講座は、高度なコミュニケーションスキルを身につけ、会社を目標達成に導くためのプランニングを行ったり、経営者自ら解決策を発見し、経営者の成長を促したりする手法を学びます。
また、ビジネスコーチとして更なる成長を目指される方は、経営理念コンサルタント養成講座のご受講をご検討ください。経営理念コンサルタント養成講座では、ビジネスコーチ養成講座を受講された方、もしくはそのレベルに達している方を対象とする研修です。会社の経営理念を構築し浸透させて、社長が持つ志の実現と活気ある会社への成長をご支援する手法を、実践やたくさんの事例を通じて学びます。
どちらも、長期間の修行が必要となりますが、ご満足いただけるはずです。
この記事の著者
経営理念コンサルタント
関山 淑男 (Sekiyama Toshio)
経営理念の構築・浸透とビジネスコーチングのスキルに親和性があることに気づき、研究や実績を重ね、経営理念コンサルタントとしてのスキルを確立していく。社長としての経営経験や赤字企業の業績回復支援の経験から掴んだ教訓、ピーター・ドラッカー先生や一倉定（いちくらさだむ）先生などの経営理論を融合させ、独自の経営理念コンサルティング・メソッドを開発。